
中国人はザリガニが好きなので、中国へ行くと「ザリガニ食おうぜ!」となる場面が多い。これは日本でいうところの「カニ食おうぜ」とは意味合いが若干異なる気がする。なぜならカニほど高級品じゃないし、手の汚れ方がカニの比ではないから(油ギトギトのため)。
よってザリガニを食う機会が多いのだが、「もう堪忍して」ってほどガッツリ食ったことはない。なぜなら私は女子だから。女子が他の料理に目もくれずザリガニ貪り食ってたら、さすがの中国人も引くでしょ? あ〜ぁ、いつの日か死ぬほどザリガニを食べたいなぁ……。
という長年の夢が、先日ついに実現した。ここに謹んでご報告させていただきたい。
・ザリガニと中国人
なお日本において「カニは食べたいけど、殻をむくのがダルいから食べない」という理論を展開する者が一定数いるのは皆さんご存知のとおり。
実は中国のザリガニシーンも似たような感じであり、「殻をむくのがダルいからザリガニ食べない」という中国人もそれなりに存在する。でも好きな人はめっちゃ好き。日本のカニ好きの比ではない(という個人的体感)。
さて。先ほど「中国のザリガニは日本のカニほど高級品ではない」とお伝えしたが、とはいえ、ちゃんとしたお店に行くとそれなりのお値段がする。もう少しお手頃にザリガニを食べられないものか……?
とか思いながらデパートを歩いていたら、なんと食品売り場でザリガニテイクアウトコーナーを見つけました!!! さすが中国、気合いが違う!!!!
・破格である
ここで売られているのは、調理済みのザリガニ。
量り売りで1.5キロあたり100元(約1978円)。破格!!!
なんと太っ腹なことに、ザリガニの試食もできる。しかしながら、いくらザリガニ好きの中国人も、油ギトギトのザリガニ(殻付き)立ち食いはさすがに抵抗があるのだろうか? 試食している人の姿は見られなかった。
近くには使い捨てのビニール手袋も売られている。世界広しといえど、ビニール手袋のパッケージにザリガニが描かれているのは中国だけなのではなかろうか。
ザリガニと手袋を購入した私はソソクサと宿泊しているホテルへ。今夜はザリガニパーティーだ〜!!!
・ザリガニパーティー開幕
こちらが購入したザリガニ・バーレル。
何匹のザリガニが入っているのかは途中で数えるのをやめた。これで1.5キロ。
…………が2つ。夢にまでみた計3キロのザリガニである。
とはいえ、大部分が殻の重さであることを考えると、可食部はせいぜい500グラムとかであろう。『いきなりステーキ』のランチでいつも600グラムの肉を食べている私の敵ではないはずだ。買い足しに出かける可能性も視野に入れなければ。
これは中国人の友人に教わったザリガニの背ワタを取る方法。つづいて頭の殻をひっぺがし、中に詰まったミソをすするのがザリガニ食いのクライマックス。
……しかし残念なことに、このザリガニにはミソがほとんど入っておらず、カピカピのエラが虚しく殻に張り付いているのみなのだった。ま、1.5キロ100元ですからね。そりゃそうよ。
・嘘偽りなしの結果
で、メッチャちっちゃくなったザリガニの可食部。
…………正直なところを申し上げると、若干臭みがあってジューシーさに欠けて、ザリガニ専門店のザリガニとは「別モノ」ないし「レベチ」と表現するしかない味ではあった。ま、1.5キロ100元ですからね。
が、決しておいしくないワケではない。 “ちょっとクセのある冷凍エビ” って感じで、むしろ「おいしい」の部類には入る。
そんなこんなで勢いよく食べ進めたところ……
4分の1ほど消費したあたりで、私はしばしベッドに横になることになった。
1人黙々とザリガニの殻をむき口に運ぶ行為に集中しすぎた結果、お茶を飲むことはおろか、呼吸することすらもウッカリ忘れていたのである。手がギトギトのため、スマホ等を触れないことも事態に拍車をかけた。
15分横になり、再びザリガニと向き合う覚悟を決めた私。そして1時間後……
ちょうど半分でギブアップとなりました。
結論:ザリガニは意外と食べられない
私はこれまで「カニは食べたいけど、殻をむくのがダルいから食べない」論者に対して否定的な感情を抱いていたが、今回のザリガニ騒動によって「その言い分も分からんではない」と考えを改めた。ただ無心で殻をむき口に運び続けるという行為は想像以上に気力・体力・食欲その他諸々を奪う。
仮にザリガニが “むき身” の状態であれば、おそらく私は完食か、それに近いくらいの活躍ができたと思う。今回の惨敗の原因は「殻の剥きすぎでお腹がいっぱいになってしまった」こと。見方を変えればザリガニはダイエット向きの食べ物といえるのではないか。
「ザリガニはたしなむ程度がちょうどいい」……そのことを知るために、ザリガニ爆食いを敢行してみるのはアリかもしれない。ともかく長年の夢が叶って嬉しかったです。ありがとう中国。
ちなみに、残りは翌日食べました。
執筆:亀沢郁奈
Photo:RocketNews24.
▼高いお店のザリガニはテイクアウトでもレベチ
亀沢郁奈














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