帰宅6時間! 満員電車に乗りたくないので新宿から「シェアサイクル」で退勤しようとしたら…判断をミスって掲載できない感じになった 2ページ目(1ページ目はコチラ



地獄の満員電車を回避するため、新宿から八王子方面までシェアサイクルで退勤することにした私(あひるねこ)。

途中、「焼肉きんぐ」に吸い込まれるという不可避のアクシデントに巻き込まれたものの、無事に多摩川まで辿り着いた。あとは景色を眺めながら のんびり走るだけ……


と思ったのも束の間。異変が起きた。


え!?

・本気でお先真っ暗

気づくといつの間にか周囲は闇に包まれ、場所によっては数メートル先すら見えない状態になってしまったのだ。ちょっと待って、世界終わった? そう疑わざるを得ないくらいの圧倒的ダークネス。


あまりにも暗すぎて、いつまで経っても目が慣れない。土地勘がない場所でこの暗さは怖すぎるだろ。

しかし、それ以上に私には重大な懸念があった。端的に言おう。ズバリ……この記事の行く末である。翌日、撮影した画像を見返した私は深く頭を抱え、そして震えた。

いつもなら画像を見ながら、それがどこで、どういうことがあって、何を考えたかを具体的に思い出しながら記事を書くのだが、今回に限っては……


多摩川のどこか(詳細不明)


多摩川のどこか(詳細不明)


多摩川のどこか(詳細不明)


多摩川のどこか(詳細不明)


多摩川のどこか(詳細不明)


──こんな記事掲載してええんか? 真っ暗すぎるスマホの画像フォルダを見ながら、私は自分自身の撮影意図を読み取れずにいた。ここはどこで、私はなぜこの画像を撮ったのか? 分からない……。


ただ一つ、ハッキリしているのはこのシーン。


前方から「ザッザ、ザッザ」という謎の音がしたので徐行していたら、闇の中からいきなり散歩中の老婆が現れて心臓が止まりかけた。バイオハザードかよ。これはその直後の画像だ。



さて、あまりの記事情報の無さに「お蔵入り」の可能性も視野に入れる必要が出てきたが、さらに追い打ちをかけるように、チャリの充電が切れかかっている。え、この真っ暗な中で!?

・ピンチに次ぐピンチ

今ライトが消えたら、たぶんチャリごと多摩川に突っ込むぞ。そこで私は、最寄りのステーションをアプリで検索。連載始まって以来のマシンチェンジをすることに。


主人公機の乗り換え……燃える展開だ。


RPGのようなマップ探索の末に……


新宿から乗ってきたチャリを返却。すぐさま新しい機体をレンタルした。


では気を取り直して、チャリで家帰る!


と思ったら……え?


いやちょっと待って……


低ッッ!!!

・いきなり珍スポット

ここは南武線が走る「多摩川橋梁(きょうりょう)」という鉄道橋だ。怖くて試してはいないが、おそらくピカチュウくらいじゃないと通れないだろう。凄まじい低さである。


ただ幸い、近くに下へ降りる道があったので……


なんとか無事に通り抜けられた。


……と、少しでも記事としての体裁を保てるような情報を連打しているが、府中四谷橋を渡り、多摩川の支流である浅川沿いを走り出して数分。


いよいよシャレにならないくらい真っ暗闇になってしまった。


当方、今年で40歳になる成人男性だが、何も見えないし普通に超怖ぇよ! こんなことなら大人しく満員電車に乗っておけばよかったよ!! 助けて文明の利器ィィィィィィイイイイ!


泣きそうになりながらペダルを漕ぎ……


ようやく目的地に到着したのだった。



・ミッション達成

新宿の編集部を出たのが15時30分。で、現在の時刻は……21時20分。つまり、新宿から八王子まで約6時間かかったことになる。大長編すぎるだろ! アニメ1クールより長いじゃねーか!!


こんなに時間がかかったというのに、私の手元に残ったのは、掲載していいのか迷うレベルの何が何だか分からない画像たち。くっ……! 失敗した……! もっと明るいうちに多摩川に辿り着いていれば……!!

今日一日を振り返った結果、私は今回のチャリ退勤における決定的な戦犯の存在に気づいた。そうだ、お前だけは……お前だけは絶対許せねェ!


焼肉きんぐ 狛江店……!!

・真の敵

多摩川の約800m手前に出店し、新宿からノコノコやってきた私を一本釣りするとは……これを悪魔の所業と呼ばずに何と呼ぶのか?

あいつさえいなければ、こんな事態には陥らなかっただろう。なるほど、確かに「きんぐ」だよお前は。今後は冥界の王とでも名乗るがいい。


なぜ人は満員電車に乗るのか? 理由は簡単だ。乗らなかったら数時間を無駄にするからである。それでもチャリで帰りたいというなら止めはしない。ただし、一つだけ忠告しておく。

「焼肉きんぐ」には気をつけろ……! 私からは以上だ。

参考リンク:HELLO CYCLING焼肉きんぐ
執筆:レンタチャリ師・あひるねこ
Photo:RocketNews24.
ScreenShot:HELLO CYCLING(iOS)

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