現地のことは現地人に聞け──。

今も昔もそれは変わらないものだが、このたび福岡県糸島市について調査していたら面白い情報を入手した。なんでも、現地人によると午前7時にオープンしてすぐに売り切れるサンドウィッチがあるらしい。


ってか、午前中に売り切れって! どんだけよ!!

・早朝から行ってみた

──と気になったからには、現地に行って確認するしかあるまい。眠い目をこすりながら早起きし、遠路はるばる糸島市へとやってきた。


お店の名前はサンドーレで、到着した時刻は午前9時。この時点で売り切れの可能性もあるから、ハラハラしながらだったが……


ホッ……どうやら営業しているもよう。そして現地人の話はホントらしい。どこからともなくお客さんがやってきてサンドウィッチを買っていくあたり、マジのマジで評判のお店のようだ。

正直、お店の周囲が栄えているわけでもなかったからこの光景は凄まじい。味の方にも自然と期待してしまう。

・リーズナブルなサンドウィッチ

店内に入ると、いろんな種類のサンドウィッチがショーケースにズラリ。どれにしようかと迷っていたら、思わず値段に目がいった。

なにせ、商品はどれも200〜400円くらいがほとんど。この物価高のご時世でありながら、どれもこれもリーズナブルだったのだ。

今回は悩みに悩んでラスイチになるまで売れていたコールスロー、それから珍しい印象を受けたかぼちゃコロッケ、栗甘露、あとは王道のメンチカツを買ってみた。

・自分史上最高の味

さて、場所を移していざ実食。消費期限は当日だし、新鮮なうちにいただくとしよう。

まずはコールスロー(税抜213円)。汁が出てベチャッとなりがちなイメージのサンドウィッチだが、そのあたりをどうハンドリングしているのかというと……しっかりパンが受け止めている!

マヨ、塩胡椒、きゅうりにキャベツ……と中の方は素直に美味しい。ていうか、パンがとにかく柔らかいのが印象的でその上……

耳がこんな感じで残っているのがまた手作り感あっていい。コレ、普通の店で買うなら300円……いや、400円くらいはするよなぁ〜と感心したものだが、同店のサンドウィッチが本領を発揮してきたのはここからだった。


というのも、かぼちゃコロッケ(税抜250円)がこれまた絶品。パンがしっとり柔らかなのは先と同じだが、かぼちゃの味がそこまで主張してこず食べやすくてウマいのだ。

もはや かぼちゃコロッケの新境地。ソースの影響なのか、正直こんな味わいのかぼちゃコロッケは初めて。それでいて中身の量も多いから文句なし!


栗甘露(税抜333円)は小豆かと思ったら白豆で作った餡子を使用していてビックリ。甘すぎないというか上品なちょうどいい甘さで、栗までしっかり美味しい。

そこらへんじゃまず買えないレベルのサンドウィッチだから安さが爆発していると言える一品だ。うむ、ウマい!


最後はメンチカツ(税抜264円)。これもそもそもパンがイイし衣もイイ。当然ながら中身もギッチギチ……となれば、もう何も言葉はいらない。

サンドウィッチという料理はどこにでもあるが、これはちょっと次元が違う。自分史上最高と言ってもいい味で、サンドウィッチってこんなにもウマくなるのかと常識を覆された気分がした。

午前中に売り切れるのも納得だし、どこからともなくお客さんがやってきたのも納得だったサンドーレ。糸島市へ行く機会があれば、一度食べてみることをオススメしたい。


朝は早いかもだが、それだけの価値がある。

・今回ご紹介した店舗の詳細

店名 サンドーレ
住所 福岡県糸島市志摩井田原85-4
営業時間 7:00〜売り切れ次第閉店
定休日 毎週月火(祝日でも休み)

執筆:原田たかし
Photo:RocketNews24.