子供の頃から永谷園の麻婆春雨(マーボはるさめ)が好きである。今でも自宅には常にストックしてあり、簡単に作れる酒のつまみとして重宝している。
つい先日のこと。イオンで麻婆春雨を買おうとしたところ、トップバリュからも麻婆春雨が発売されていることに気付いた。価格差は約40円。ほぼ同じ商品に見えるが、果たして両者に違いはあるのだろうか?
・同時に作る
検証のため、永谷園とトップバリュの麻婆春雨(中辛)をそれぞれ買ってきた。イオンでの購入価格は、永谷園が税込235円で……
トップバリュが税込192円である。
トップバリュの方が43円安いが、内容量は意外にもトップバリュの方が3g多い。なのに1袋のカロリーは、トップバリュの方が永谷園より43kcal低いという。どちらも5種の具材入り。トップバリュ、なかなかやりおる。
両者は中身もよく似ており……
春雨と調味料のみというシンプルな構成。
・調理開始
今回はこの2つの商品を同時進行で作っていきたい。左が永谷園で、右がトップバリュだ。どちらもフライパンに水400mlと春雨を入れ、強火でほぐしながら沸騰させていく。
永谷園が2分、トップバリュが3分と、沸騰時間が微妙に異なるのが面白い。春雨の量自体はまったく同じなのだけど。
沸騰したらソースを入れ……
強火で混ぜながら煮込んでいく。
煮込み時間は永谷園が3分、トップバリュが2分となっているが、完成までのトータル時間はどちらも5分という謎の一致が起きていた。色はトップバリュの方が少し濃いというか、暗いように見える。
あとは皿に盛り付ければ完成です。
・違いはあるのか?
いざ見比べてみると、トップバリュは具材、特にキクラゲの量が明らかに多いような気がしないだろうか。
何も言われなかったら、むしろ永谷園の方がPB(プライベートブランド)商品だと勘違いしてしまうかもしれない。これは予想外の展開である。
それではお先にトップバリュから。
まず印象的なのが、春雨の柔らかさである。博多ラーメンで言うなら間違いなく「やわ」。記憶の中の麻婆春雨とは少し異なるような気がしないでもないが……。
ただ、味自体は我々がよく知る “あの麻婆春雨” に近い。これで40円安いなら、今度から永谷園じゃなくてもいいかも……なんてことを考えた。
しかし、永谷園を食べて思った。
全然違ぇ!!!!
・想像以上の差
ハッキリ言おう。まったくの別人である。似たような原材料のはずなのに、スープのコクや旨み、食材(特にキクラゲ)の食感、香り、後味に至るまで何から何まで違う。
おかしいな……。最初にトップバリュを食べた時はいつもの麻婆春雨の味のように感じられたのに、時間を置かずに食べ比べると印象がまるで変わるのだ。
近くにいた妻にも食べてもらったところ、同じような反応を示した。先に食べたトップバリュに対して「普通においしい」と言ったと思ったら、永谷園を食べた途端「それ(トップバリュ)はもういい」と手のひらクルクル。鬼畜なのか我が妻は。
ただ、たしかにトップバリュには永谷園を食べた時の、あのすべてのピースがあるべき場所にハマっているかのような感覚が欠けているかもしれない。ぶっちゃけ勝負にならないと思う。100対0で永谷園の勝ちである。
おそらくトップバリュ単体で食べたらこういう感想にはならないだろうが、それでこそ今回の検証に意味があったというもの。43円の差はあまりにも大きかった。
参考リンク:永谷園、トップバリュ
執筆:あひるねこ
Photo:RocketNews24.