時を刻む道具として、「精度」は腕時計の命とも言えよう。ただこの世には完璧なモノはないというように、腕時計も1時間を1時間と刻むとは限らない。
技術が進み、時計の精度は上がったが、それでも1日に数秒単位で進んだり遅れたりする。機械式腕時計なら、なおさら。
腕時計コレクターなら誰もが自分の腕時計の精度を知りたいはず。タイムグラファーという時計の精度を測れる機械があるんだけど……あれ高いんだよね。
でもこのアプリを使えばある程度の精度が無料で測れる、そのアプリが……
そのアプリの名前が「Watch Accuracy Meter」。アンドロイドのプレイストアで無料でダウンロードすることができる。
このアプリは結構人気で、多くの人が使ってる。なんでも結構計測の精度がいいらしい。
レビューも星4.8と結構よい。これは試す価値がある。
というわけでこのアプリを使ってみようと言いたいところだが、その前にまずは腕時計の精度について簡単にお伝えしよう。
機械式時計はゼンマイの「戻ろうとする」力で動いてる、でもこの力を抑えないと時計として機能しない。そこでその力を抑え動きを制限するために「テンプ」「アンクル」「ガンギ車」が存在する。
「テンプ」の反復運動によって「アンクル」が動き、「ガンギ車」の歯にかみ合いストッパーをかけて時計全体の動きをコントロールする。詳しい動きを見たい人は、Wikipedia様の画像をご覧いただきたい。
そしてこれらは噛み合うときに「カチカチ」と音を出す。腕時計に耳を近づけると聞こえるだろうあれだ。タイムグラファーなどはこの音を読み取って精度を計測しているのだ。
「カチカチ」という音はとても小さいので、そのかすかな音を拾う必要がある。スマホにはそのかすかな音も拾えるマイクが備わっている。故にこのアプリが存在できたわけだ。
・使ってみよう
マイクで音を拾って計測するので、雑音が少ない静かな部屋でやろう。
使い方はいたって簡単、自分の腕時計をマイクにこれでもかと近づけるように置く。
こうやって時計でスマホを挟むのも可。スマホのマイクは大体下部分にある。
あとは「スタート」ボタンを押すだけ!
計測開始。アプリが自動で振動数、日差、そしてビートエラーを計算してくれる。
この時はできるだけ静かに呼吸をしよう。あまり動かず、咳もできるだけしないように。
計測が終わるとこんな感じ、時計の「拍数」が見える。
まずは自分が組み立てたこの愛時計。振動数21600、日差+13秒/日、ビートエラー1ミリセカンド……なんか思ってたより悪いな。
まぁこんな風に「カチカチ音」によって線ができる。この線の傾きで日差が見えるというわけ。
つぎにこのソ連製機械式時計。振動数は18000。
とまぁ、ぐにゃぐにゃな線になって、日差も-43秒/日。人間でいうと不整脈を起こしてる、しゃーない自分が持ってる時計たちの中で一番のじじいだもの。
スマホ本体のマイクでも計測可能だが、イヤホンを使うともっと良い!
イヤホンをさして、マイク部分を時計の下面部分に向ければOK
まぁ結果にはさほど違いはないがね。
とまぁ、こんな風に無料でかつ簡単に自分の時計の精度が測れるアプリでした。
これを使えば測りながら精度調整なんてことも出来ちゃうかも?
というわけで、Sampai Jumpa Lagi!