最近のレトルトカレーは美味い。ひと昔まえと比べたら、劇的に味が進化しているように思う。それこそ、店のカレーと遜色ないレベルのレトルトだっていくつかある。

ただ、いくら技術が進化しても どうすることもできないのが具。パウチの容量という問題があるから仕方がないとはいえ、店で食べるカレーと比べたら明らかに量が少ない。

──と思っていたので、『和牛入れすぎカレー』を見つけたときは正直ナメていた。「和牛を入れすぎた」とはいっても、あくまでレトルト基準の話でしょう? くらい考えていたのだが……これはマジで入れすぎかもしれん

・1袋約900円

私は『和牛入れすぎカレー』をレトルトカレーのポップアップイベント的なもので見つけた。


オンラインでも売ってないのかと思って調べたら、公式サイトでは5パック入りで4320円(送料・税込み)だった。なので1パック900円弱。

レトルトとして考えたら高い方かと思うが、ネーミングのとおり和牛を入れすぎているならば安いと言えるかもしれない。

確かめてみるべし。というわけで、レトルトを温めてご飯の上にかけてみると……



実に美味そうだ。そして肝心の和牛だが、1つ1つが結構なサイズ


カレーの肉って煮ると小さくなってしまうものなのに、完成形でこのサイズってことは相当大きい肉を使っているんじゃないだろうか?



 

どちらにせよ、この肉はレトルトのサイズ感じゃない。店レベルだ。で、その和牛がいくつ入っているのか数えてみると……



7個


なかなかやりおる! 少なくとも、レトルトのレベルじゃない。いや、店で出るカレーだとしても和牛のかたまり7個は相当多い。

そうか。「和牛入れすぎ」っていうのは「レトルトの中では多め」っていう意味じゃなくて、「店で出るカレーと比べても多め」という意味だったんだな。

ちなみに、公式サイトによると「1人前には厳選した和牛がたっぷり100g入っています」とのこと。


で、1袋あたりの重さは230g。つまり、重量の約半分を和牛が占めているってことになる。全体のバランスよ……!



そんなわけで、パウチを開封した直後は荒ぶったカレーという印象を受けたが、食べてみると味がシンプルに美味い。コクが強くて、トロトロで、いかにも時間をかけて丁寧に作りましたって感じ。

牛肉を大量にぶち込んでいる点からは想像できないかもしれないが、味の方向的には上品だ。ホテルのカレーっぽいと言ってもいいかもしれない。

これで900円は安い。店で同じレベルのカレーを食べたらもっと高くつくのでは? 

まぁ値段が値段だけに購入を躊躇(ちゅうちょ)する人だっているだろうが、一方で1度食べたらハマって箱買いする人だって結構いそう。それこそ、最終的には自分の胃袋にも和牛入れすぎ的な。

参考リンク:牛長『和牛入れすぎカレー
執筆:和才雄一郎
Photo:RocketNews24.