日本に初めて来て以来、僕はこれまでずっと日本のいろんなメディアを摂取してきた。

動画、漫画、小説、記事・ブログ、ゲーム、音楽、ソーシャルメディア……とにかくいろんなメディアを見てきたし、体験した。

もちろん海外のメディアも平行でチェックしてる。同時に見ていたら違いを感じるようになったってわけで……

今回は日本と海外(主にインドネシア、英語圏)のメディアの違いを語りたいと思う。


・字幕多い

日本のテレビ番組や動画を見て、まず驚いたのが「文字」の多さ。番組のタイトル、字幕、テロップとかとにかく字が多いし、けっこうでかい



これが悪いというわけではない。むしろ自分はこれに助かっている。難しい言葉や聞きづらい言葉があっても、字幕さえあれば安心。日本語の勉強にもなる。

(自慢だけど)自分は日本語を含め4つの言語を理解し話せるが、頭ん中で言語の切り替えがうまくいかないことがよくあって、何を聞いてもぼんやりとしか処理されず内容が頭に入らないことが多い。そのなかで字幕は本当にありがたい存在。


ってかこれって日本に限られたことじゃないんだよね。韓国のテレビ番組を妹とお母さんはよく見るんだけど、日本ほどではないが韓国も字幕をつけることも多い

年寄への配慮だろうか? なんであれ、これは本当にありがたい。


ちょっと関係なくなるんだけど、日本の番組ってこういう風にワイプでキャストの反応を見せることが多いんだけど、なんで?



・機械音声使いがち

YouTubeやニコニコ動画でよく見る機械音声を使った動画、有名なもんとして「ゆっくり」とか「VOICEVOX」とかなんとか、架空のキャラクターにそれらしい機械音声を付けて喋らせる。

海外でも機械音声を使う動画が増えたがあれはマジで苦手なのに、日本の「ゆっくり」とかは昔も今も大好き。初期の「ゆっくり」とかはめっちゃ棒読みなのに…… それでも、それでも延々と聞いていられる。

こういった類の動画を知ったきっかけはやっぱり「ゆっくりマインクラフト実況」だった。面白いのはもちろん、機械音声だからあまり癖がなくて言葉一つ一つが聞きやすく、しかも大抵は字幕付きだから理解しやすかった

それと、時々立ち絵もあるから、機械的で棒読みだったとしてもキャラ性が感じられて、親しみやすかった(自分も初めての頃は全然抵抗がなかった)。

「ゆっくり」なのに会話のテンポが全然ゆっくりじゃない動画もあるけどね、好きだけど。


「海外で使われる機械音声は苦手」と書いたが、なぜ苦手なのかかというと、やはり「キャラ性」に欠けるからかな? やっぱり機械が喋ってるとしか思えなくて、低クオリティ感が否めない。

それに対して、日本のはそれぞれの声にキャラ性があり、立ち絵もあってか「機械」という認識が薄れ親しみやすい。やはり「愛情」がこもっていると違うんだな……


動画だけじゃなく。歌もボーカロイドが歌ってるもの多いよね。声は同じでもプロデューサー(ボカロPと言うらしい)ごとに歌い方や調声が違っていて、機械音声ながらもオリジナリティがある

ボーカロイド自体は海外でも人気。それに取って代わるものは未だに存在せず。



・著作権やプライバシーは厳重

これは僕のちょっとしたカルチャーショックにもなっている。


インドネシアや海外ではプライバシーに関しては結構ゆるい。動画や写真のフレーム内に他人の顔が写っても(例外除いて)隠すことは無いし、他人もフレーム内に入られることをあまり気にしてない。何ならフレーム内に入りたがる人もいる。

日本だとそうはいかない。動画や写真でも、当人の許可がなければ晒すことができない。画面中がほぼぼかし加工ってことも。

僕も記事でよく写真を使うのだけど、インドネシアで撮った写真だろうと他人の顔は見せないようにと指示されている。「インドネシア人なんてこの記事どうせ読まないし、気にしないのに……」と思いながら渋々画像編集ソフトにあるピーマンのスタンプでちょんちょんと隠している。


あとは著作権。たびたび著作権に関しての問題が度々起こっていて、自分も日本のものには容易に手が出せない。引用元を書けばいいのか? そもそも使っていいの?

インドネシアとか海外ではそこんとこゆるゆるなんだけどな、商用とか以外ならわりと使ってオッケーって感じ。


――それだからか、日本ではみんなフリー素材をよく使う。知ってるもので「いらすとや」のイラストとか、「効果音ラボ」の効果音、「Dova-Syndrome」の音楽とかとか。

僕も夏休みの間ゲームを作っていて、上の3つのサイトで効果音やらBGMを探してたんだけど、懐かしいものや聞き慣れたものが多くてちょっと感動してしまった。



・ミームが独特すぎる

日本にもネットミームが存在する。海外とはちょっと違うのだけど、たしかに存在する。

でも今思えば、海外のミームのように適当な画像に適当な文を貼り付けただけのミームと違って、日本のミームはなんというか……熱がこもってる?

パロディーとか、「音MAD」とか、明らかに時間をかけて作ったものが多い。まぁこれも一応海外にもたくさんあるけどね。

でも、日本のミームってこう「ガラパゴス化」してるっていうか、海外では見かけないし、逆に海外のミームを日本が取り入れた事例って少ないよね。入ってきて海外ではもうすでに冷めてるやつが多いし。

例えばインドネシアのミームだった「Indihome」を今年の4月? ぐらいに結構見かけた気がする、インドネシアではもう忘れ去られていたのに。


・初対面は敬語

ソーシャルメディア(とくにX)でよく見かける、頭文に「FF外失礼します」


自分は普段軽いノリでインターネット上の人間と接してきた。初っ端からタメ語やジョークはもちろん、何なら罵倒も普通にやる。DMでもだ。

でも日本のみんなはネット上でも初めて会うときは敬語、「FF外失礼します」とか付け加えたり……とにかく固い固い。でもそれが普通だから海外のノリで日本人と接することはできない。

Xのプロフィール文にもよく「タメ口OK」をよく見るんだけど、あれは流石にびっくりした。てことはタメ口だめな人もいるのかぁ……


まぁ自分は今開き直って、外国人らしくタメ口で初めて会うネット上の人間に突撃するんだけどね。Hahaha。

一回敬語にすると、どのタイミングでタメ口にしても良いかわからんのだよね……



・まとめ

……と、多分全部を言ってしまうとキリがないので5つぐらいにしておこう。

並べてみて改めて考えてみると、日本人は他人をちゃんと配慮してくれてるんだなぁと思う。どれも他人を思ってる結果のものが多い、さすが「Omotenashi」の国、日本だぜ(?)

とはまぁ、長くなったので記事はここまでにしよう。Sampai Jumpa Lagi!


執筆:アキル
Photo:RocketNews24