家族みんなの憩いの地、イオン。レストラン街によく入っているのが、和風ファミレス「四六時中」ブランドだ。
不勉強ながらスイーツのイメージがなくノーマークだったのだが、「おひつごはん 四六時中」でかき氷を展開しているという。
でも正直「夏といえば海と花火と四六時中!」というムーヴは見たことないし、スイーツメインのカフェでもないし、ねぇ……? と完全に油断していた筆者。初めて実食して度肝を抜かれた。
・「杏仁豆腐なかき氷」(税込680円)
祇園辻利の茶葉を使用した「ほうじ茶」「抹茶」のかき氷も気になったのだが、今年の新フレーバーだという「杏仁豆腐なかき氷」をオーダー。
いまや1000円超えのかき氷も珍しくない中、税込680円という価格は手ごろと言えるだろう。
純白のかき氷がテーブルに届いた。見た目の印象はとにかく「白い」ということで、トップのクコの実だけが色彩を放っている。
頂点にかかっているのはホイップでもソフトクリームでもなく杏仁豆腐!
そしてよく見ると、氷には半透明の杏仁シロップがかかっていた。砂糖水の「みぞれ」に似ているのだが、シャバシャバではない。もっちりとした餡のようなシロップだ。
食べてみよう。氷はシャリシャリ系。ふわふわ系よりもジューシーさがありながら、舌の上で瞬間的に溶ける軽やかさがある。
そして味が濃ッ厚ッ! シロップに少し粘度があるので、しっかりと氷に留まる。甘みが逃げていかないから、濃縮ジュースみたいに濃い。
アーモンドを思わせる独特の風味もあり、どこを食べてもまんべんなく美味しいという感激。これ旨い!
ガラスボウルは両手のひらに収まるほどで、全体のボリュームはそれほど多くないが、とにかくシロップが潤沢。
どこまで掘っても味が濃厚で、たっぷりのシロップが迎えてくれる。気前のよさがハンパない。最後の一滴までまったく薄まることなく美味しかったことには舌を巻いた。
ちょっと待て、純粋なる「味」で評価するならコメダ・ココスを超え今シーズン最強かも……!
余談だが、ゴーラーにとってありがたいのが「食前だし」のサービス。海鮮や肉などの混ぜごはんを主力とする同店では、お茶漬け用の白だしを常備している。
その白だしを、来店者すべてに「食前だし」としてサービス。お茶代わりに飲むことができる。身体の芯からあったまるゥ!
・「昔ながらのコーヒーフロートかき氷」(税込680円)
白だしで身体を復活させてから食べてみたのが「昔ながらのコーヒーフロートかき氷」。価格は同じく税込680円。
頂点にはバニラアイスと、コーヒービーンズ的なチョコレートがトッピング。
ミルクたっぷりのカフェオレのような、銭湯のコーヒー牛乳のような、甘ぁいコーヒーシロップが全体を覆っている。この味は……懐かしの「ミロ」だ!
使われているのは北海道産練乳。優しい甘さが舌の上でジュワッと溶け出し、スプーンが止まらない。
バニラアイスが味にクリーミーな奥深さを追加。なるほど、喫茶店のコーヒーフロートをイメージしているのか!
サイドには口直しのコーヒーゼリーが鎮座。しっかり歯ごたえのある硬めのゼリーで、食感に変化が加わるのがイイ!
……と思っていたら、食べ進めてびっくり。ボウルの底にもコーヒーゼリーが隠れていた! サプラ~イズ!!
・有名店に隠れたダークホース
有名店のかき氷でも割とよくあるのが「見た目は豪華でも中が真っ白」問題。終盤になると水っぽくなる、あるいは無味無臭の白い氷になる、というケースにしばしば出会う。これが本当に萎える。
近年のデコラティブなかき氷は混ぜにくく、上から順に食べていくことになるので余計に終盤が物足りなくなりがち。ところが四六時中はどうだ。
最後の最後まで濃厚な味わいが続き、おまけにサプライズまで隠れている。今シーズン食べたもののうち、もっとも終盤が充実していたことは間違いない。
「四六時中」にはいくつかのブランドがあり、今回ご紹介したのは「おひつごはん 四六時中」。似た店舗に「天ぷら和食処 四六時中」「ごはん処 四六時中」などあるので注意して欲しい。
提供期間は9月20日(金)までを予定しつつ、材料がなくなり次第終了だ。テイクアウトも可。よそで食事をした後の立ち寄りでもいいので、だまされたと思ってぜひ一度食べてみて欲しい!
参考リンク:おひつごはん四六時中、PR TIMES
執筆:冨樫さや
Photo:RocketNews24.