チェーン店のかき氷を食べ比べるこの企画。コメダ珈琲店が愛知の雄だとすれば、ココスは茨城の星だ。いまでも地盤である茨城県にもっとも店舗が多いそう。

ココスも「毎年メニューが変わる」「複数のユニークなフレーバーが登場する」という点から、まぎれもなくかき氷ガチ勢と呼べるだろう。

かたやカフェ、かたやファミリーレストランと少々スタイルは異なるが、かき氷に本気だという点で比較実食してみたい。


・定番メニュー「いちご」

今年はレトロな「純氷喫茶ココス」がテーマ。メニューは7種類と豊富だがワンプライスで、どれを選んでも料金が同じ(税込759円)だ。一部ミニサイズ(税込429円)あり。

まずは定番メニューである「いちご」をオーダー。寿司屋ならコハダ、中華料理店ならチャーハンでその店の底力がわかるというもの。

ガラスの平皿に盛られたかき氷は、コメダに負けず劣らずボリューム満点。思わずカメラを取り出したくなる見栄えだ。

「いちご」はツートンカラーだが、よりカラフルな「ポップブルー」「すいか」などは、かなり写真映えすると思う。現に店で見かけた女子高生2人組もさかんに撮りっこしていた。

ふわふわのホイップクリームとホワイトチョコフレーク、フローズンストロベリーが載っているのが特徴。「ショートケーキのようなスイーツ感をプラス」だそう。なるほど、ケーキのトッピングなんだな。

そして「いちごシロップ」と「ミルクシロップ」が別添えになっている。いちごらしい赤いシロップはすでにかかっているので、「足しシロップ」の位置づけだろう。

シロップはサラサラとトロリのちょうど中間。そして甘みがかなり強かった。ホイップクリームもチョコも甘いので、かなりの甘党向けだと言える。

氷はやはり、空気を含んでふわっふわの「純氷」。マイナス10°C前後で48時間以上かけて凍らせた、透明度の高い氷だとか。そういえば、ガリガリ音を立てるような荒削りのかき氷には近ごろ出会わなくなったなぁ。

見た目はボリューミーだし、終盤にはかなり身体が冷えるが、ひとりで食べきれないほどではない。ただし筆者の場合は全体的な甘さがスプーンのスピードを少々鈍らせた。せっかくの別添えシロップ、残すのはもったいないから、ついつい全部かけてしまう。


・新商品「しろくま」

もう1品、今年の新メニューから「しろくま」を! 言わずと知れた鹿児島名物「しろくま」をモチーフとしている。こちらもミニサイズがあるのだが、「こぐま」というネーミングが可愛らしい。

パフェのように盛り付けられたフルーツ。使われているのは、みかん、キウイ、バナナ、ルビーグレープフルーツ、リンゴ……

かき氷のトッピングで酸味のあるグレープフルーツって珍しいんじゃないだろうか。

山を崩すとサプライズのように中から小豆が出てきた!


写真では真っ白で味気なく見えるが、とんでもない。濃厚な甘さで美味しい。


さらにたっっっっっぷりの「ミルクシロップ」でコクをプラスできる。


こちらもかなり甘みが強いと言えるが、小豆で食感が変わったり、フルーツで口の中をリフレッシュできることから食べやすかった。


・スイーツのようなココスのかき氷

先日食べたコメダ珈琲店のかき氷とは、コンセプトがまったく異なると言っていい。あちらはコーヒー店だけあって、おそらくシロップへのこだわりがかなり強く、飲み物に近いイメージ。たとえば「いちご」はフレッシュなジュースみたいだった。なんなら飲める。

一方ココスの「いちご」はまさにケーキやパフェがテーマと言える、こってり濃厚でクリーミーなかき氷。「しろくま」のようにトッピングに凝ったメニューも特徴。

パチパチキャンディー入りで、シロップで色が変わる「ポップブルー」など、食感や見た目にも話題性あり。新作スイーツのような感覚で楽しめた。

ココスのかき氷は8月下旬に販売終了予定。まだ終売までは余裕があるから、ぜひご賞味あれ!


参考リンク:ココス
執筆:冨樫さや
Photo:PR TIMES、RocketNews24.