謎うなぎ』と聞いて何のことかわかったあなたはなかなかの情報ツウ。謎うなぎとは昨年「日清食品」が販売した “フェイクうなぎ” のことで、動物性由来の原料を一切使用せずにうなぎを再現した「プラントベースうなぎ」のことである。

なんと昨年は1000食がわずか1分で完売! なんなら普通のうなぎより希少!! その『謎うなぎ』が更なる進化を遂げて復活するというから、これは聞き捨てならない。というわけで、日清食品で開催された試食会に潜入することにした。

・誕生のきっかけ

まずは『謎うなぎ』が開発された経緯からおさらいしておきたい。そもそも『謎うなぎ』は「将来的にうなぎが食べられなくなるかもしれない。日本の豊かな食文化は俺たちが守る!」という強い危機感から開発が始まったという。

ご承知の通り、ニホンウナギは絶滅危惧種に指定されており、コストの兼ね合いで完全養殖もまだ道半ば。そこで日清食品が謎肉で培ったテクノロジーを活かし、開発されたのが『謎うなぎ』である。

・更なる進化

冒頭でもお伝えした通り、謎うなぎには動物性由来の原料が一切使用されておらず、ベースは大豆。しかも今年は和食の鉄人・黒木純氏を監修に招き、前年の『謎うなぎ』よりさらにうなぎ感がアップしているとのことだ。

昨年『謎うなぎ』を食べた冨樫記者によれば「うなぎの食感がわかるし、単なるネタ商品ではない。日清の本気を見た」とのこと。従来の『謎うなぎ』も十分レベルは高かったようだが、そこから更なる進化を遂げた『謎うなぎ』とは果たして?



・試食会へ

というわけで、日清食品で開催された試食会に潜入し、まずは開発の経緯などの説明を聞く。特徴的なのは「白身・中間・皮」と3つの層を再現していることで、うなぎ特有の青魚のような風味もプラスされているという。

さらに昨年よりも「大豆たんぱく独特の香りを抑制した」とも言っていたので、マイナス面へのケアも抜かりはないようだ。よし、わかった。では味わってみようではないか、渾身の『謎うなぎ』を。で、まず見た目はというと……


完全にうなぎ!


うなぎでしかない!!


100人が100人「うなぎ」と答えるであろうそのビジュアルは、昨年度よりも照り感が大幅アップ! これは重ね塗りの工程を追加することで、さらなる “蒲焼き感” を実現したとのことだ。

あとは味。謎うなぎはどれほどうなぎに近づいているのか? 個人的な方針でダメならダメって言っちゃうからね! 試食会で顔を見たからって関係ないんだから!! ではいただきます……!



(笑)


不覚にも笑ったというか、笑ってしまった。なぜなら想像よりも遥かにうなぎだったからである! うなぎの持つトロける食感や、細かな繊維も再現度がヤバい!! 一瞬マジでうなぎだった!

・お題になるレベル

謎うなぎがどれくらいうなぎかというと「芸能人格付けチェック」の簡単なお題で出題されてもいいレベルと申し上げておこう。全員正解はするにせよ、それほど謎うなぎはうなぎに近い味わいだ。

大豆からよくここまで……と思うと、感動すら禁じ得ない謎うなぎ。今年は2024年7月11日(木)の正午から5000食を販売するとのことである。詳細については日清食品のオンラインストアをご覧いただきたい。



・素晴らしきかな

なお、謎うなぎは開発部からの提案で商品化に至ったという。トップダウンで開発を命じるのではなく、自発的に「やれそう! やりましょう!!」となる日清食品の社風が本当に好き! 心なしか謎うなぎは自由の味がした。

とにもかくにも、2回目の登場となる『謎うなぎ』はかなりの完成度なので、興味がある方はぜひ1度ご賞味いただきたい。もちろん本物よりウマいってことはない! ただ大豆で出来ているとは思えない!! 今年も日清食品は間違いなく本気だ。

参考リンク:日清食品「ニュース」日清食品オンライストア
執筆:P.K.サンジュン
Photo:Rocketnews24.