2024年6月26日から、全国のマクドナルドで「魔女の宅急便」とコラボした「魔女のお届けもの ヨーロッパバーガーズ」の販売が始まった。

マクドナルドの公式X(Twitter)では18日から、ジブリのそれとは違う絵柄のアニメ映像が公開されており、勘のいい者たちが原作コラボではないかと予測していたものだ。

実際にどうコラボされるのか私も楽しみにしていたため、さっそく3種買ってみることにしたのだが……。

・魔女の宅急便

ジブリによる映画のイメージが圧倒的で、意識したことは無かったが、原作があることは把握していた。

すでに40のおっさんな私が小学生だった時点で、学校の図書室に置いてあったからだ。

何なら「吾輩は猫である」や「蠅の王」など、小学生が読むべき定番の名作ばかりが選ばれる夏休みの課題図書の候補一覧に入ってすらいた

そこで、あのジブリのやつの元ネタかぁ……みたいに思ったのだ。結局私は「老人と海」を選び、「魔女の宅急便」は読まずじまいだったが。

いやでも、こんな絵柄だったっけなぁ。30年も前にチラ見しただけだからよく覚えてすらいないが……とりあえず3種買うか。


どんなコラボがされるのかは当日までよくわからなかったが、どうやら包み紙にキキとジジが描かれるだけらしい。こんなに可愛いのにもったいない気がする

いや……可愛らしさがモダンすぎる気がする。だって昭和生まれのおっさんが小学生の頃にすでに出ていた本とのコラボだぞ?


いまとなっては、あらゆる小説のキャラはイケメン美少女がデフォだが、昭和のおじさんの子供の頃の小説の挿絵というのは、漫画やアニメのそれとは別物だった気がする

まあでもジブリのキキ(1989年)もだいぶ可愛いし、本の挿絵もこんなもんだったか? まあいいや。



・3種

バーガーの展開は3種。それぞれヨーロッパが発祥の料理をベースにしたもののようだ。まずは「ブイヤベース風シュリンプ(470円~)」から行ってみよう。


バンズは四角い。


えびカツが乗っており、その下にはアイオリソースという構造。


かなりマイルド&えびカツがプリプリで美味い! 恒常品の「えびフィレオ」より美味いと思う。キキのマジカルウーバー、結構やるじゃんか。

ところで、ブイヤベースはフランスのマルセイユが発祥の地だそう。この包み紙の背景はマルセイユなのだろうか? 場所を特定しようとGoogle Earthで頑張ってみたが、わからなかった。



・ジャーマン

続いては「ジャーマンポテト 肉厚ビーフ(520円~)」だ。


チーズとパティ。そして最下層にはジャーマンポテトフィリングというゴリゴリな仕様。


マスタード入りだが、マイルドな味付けで食べやすく美味い! 一番ボリュームがあるのもこれだと思う。

包み紙の背景は……ドイツなのか? 北海道辺りでも撮れそうな風景だ。さすがに特定不可能だと思う。



・ペペロン

残りは1種。ここまで総じてマイルドな味付けだった。なるほどね。キキは13歳(1巻)とかだしな。コラボメニューもマイルドな傾向なのは当然か。

最後に「ペペロン ジューシーホットチキン(450円~)」だ。


ファミチキみたいなのが入ったシンプルな仕様。わかりやすい感じ。


食べてみると、まあ普通にピリ辛チキン……


_人人人人人_
> 辛ッ!? <
 ̄Y^Y^Y^Y ̄


ちょっと遅れてくるタイプのやつだ。えっ、このマイルドな流れでこの辛さをブッこむってマジか

意表を突かれて防御が崩れた感があるが、こいつの辛さは日和っていない

フランスとドイツのキキはマイルドだったが、イタリアのキキは火力が違う

これを届けてくるキキは、たぶん怒らせたら初手でパンチしてくる系ガール。私は好きだが、この辛さはけっこう人を選ぶと思う。



ということで、「魔女のお届けもの ヨーロッパバーガーズ」3種。なかなかに高水準なウマさではなかろうか?

個人的にはジャーマンポテトのボリューム&ジャンク感と、マジな辛さのペペロンが高評価だ。

それにしても、やっぱりこのキキには見覚えが無い気がする。こうなったら原作をチェックするしかあるまい。

出版元の福音館書店のHPを見ると……


キキさん、やっぱり昔の写真からけっこう変わりました?


原作コラボということで、そのまま挿絵のキャラデザを持ってきたものだと思っていたが……もしかして新規描き下ろしデザインだったのかこれは

せっかくデザインし直したなら、包み紙だけじゃなく、もっといろいろやればいいのに。

参考リンク:マクドナルド福音館書店
執筆:江川資具
Photo:RocketNews24.
[ この記事の英語版はこちら / Read in English ]

▼CM