日本が誇る最強キャラクターの1つ、ポケモン。ご存じの方も多いかもしれないが、ポケモンはゲームに留まらず「マンホール」や「公園」に姿を変え、我々の生活の一部に溶け込んでいる。
もちろんショーを始めとする各種イベントはめっちゃ多いのだが『ポケモンラン』は今のところ日本では開催されていない。日本でもさほど知られていない『ポケモンラン』の実態とは果たして……?
・ポケモンランとは?
まずはざっくりと『ポケモンラン』の概要についてお伝えしよう。『ポケモンラン』とはその名の通り走ることに特化したイベントで、言うなれば「ポケモンマラソン大会」的な内容だ。
株式会社ポケモンに問い合わせたところ、第1回の『ポケモンラン』は2016年12月に台湾で開催されたとのこと。また現在ではライセンスの一環として、東南アジア各地の企業が実施しているという。
・インドネシアに注力中
私が向かったインドネシアで初めて開催された『ポケモンラン』は、2022年12月に密かに実施されていたらしい。日本の一部のポケモン好きがその名を知るようになったのは、今年3月にバリで開催された『ポケモンラン』であろう。
現在、ポケモンはインドネシアとがっちりタッグを組んで「Pikachu’s Indonesia Journey」なる中期イベントを実施中。その目的は「インドネシアにポケモンを根付かせよう!」というシンプルなものだ。
その一環として『ポケモンラン』が全4回にわたり開催され、第2回の「スラバヤ」に私が参加してきたというワケ。ちなみにスラバヤはインドネシアの第2都市で、日本でいうと大阪的な位置づけだろうか?
で、で、で。
まだ日本ほどはポケモンが普及していないインドネシアで、果たしてどれだけの人が『ポケモンラン』に参加するのか? やや不安はあったものの、ポケモンGOついでに参加してみることにした。
・コースは基本5km
さて、参加費の28万ルピア(約2737円)を事前に支払い、諸々個人情報を打ち込めば登録は完了。ポケモンランの前日に指定の場所でゼッケンやTシャツを受け取れば、スタンバイはOKだ。
ついでに言っておくと、走行距離は5kmが基本で、子連れのファミリーだと3kmコースも用意されている。いわゆるガチのフルマラソンではなく、距離は5kmか3kmの2択であった。
そして大会当日の午前5時半、眠い目をこすりながら会場へ到着。当初は「5時半とか意味がわからねえ」と思っていたが、実はこれには深い理由があることが後々判明する。
・5時半集合
んでもって会場には朝5時半とは思えないほどの人! 人! 人! 人だかり!! そのほとんどの人が前日に配られたTシャツを着用しており、早くも会場のグルーブ感がエゲツないことになっていた。
やがてステージにはピカチュウが登場し、ラジオ体操がスタート。参加者の年齢層は「老若男女」という表現がぴったりで、小さなお子さんからそれなりにいい歳のお父さんお母さんも見受けられる。
そして午前6時、専用のゲートから参加者たちが次々と飛び出していく。ガチ走りしている参加者はほとんどおらず、各自がゆったりとニコやかに走っていたのがとても印象的だ。
ただし「5kmくらい余裕だろ」と思っていたものの、実は意外とキツかったことも正直に告白しておく。理由はインドネシアの湿度と暑さ。もしこれが7時スタートだったら、私の体力はさらに削られていたに違いない。
そういう意味で5時半集合の6時スタートは大正解。というか、こんな朝早くからポケモン好きな人たちが一堂に集結しているかと思うと、逆に走ることがどうでもよくなってくる。ポケモンランは最初から最後までハッピーな空気にあふれていた。
・胸アツ
この日の参加者は3200人以上とのことだが、そのほとんどはインドネシアの方たち。日本から遠く離れたインドネシアの地でもポケモンは確実に愛され始めている……と肌で感じるハートウォーミングなイベントであった。
ちなみに私は途中で歩きつつ、46分ちょいでフィニッシュ。水・バナナ・完走した証のメダルをもらい会場を後にした。体力はそれなりに消耗したが、参加して本当に良かったと心の底から思っている。
なお、インドネシアでの『ポケモンラン』は8月にジョグジャカルタ、10月にジャカルタで開催予定。これだけ走りに行くかどうかは別にして、ポケモン好きな方には「いつか絶対に走って欲しい!」と思わずにいられない超優良イベントであった。
参考リンク:Pokemon Run(英語)
執筆:P.K.サンジュン
Photo:Rocketnews24.c 2024 Pokemon. c 1995-2024 Nintendo/Creatures Inc./GAME FREAK inc.