最近のカレーブームの中、チェーン店の中でもかなり健闘しているのが松屋の「ごろチキ」こと「ごろごろ煮込みチキンカレー」である。
ごろチキが定番化したり、メニューから消えたり、復活したり……というたびに、しつこいくらいロケットニュースで記事にしているので、熱心な読者はご存知かと思う。
他社からもチキンカレーが出されることが増えたのだが、満を持してチキンカレー戦争に参戦してきたのがカレー屋のココイチことCoCo壱番屋。
その名も「ザ・チキンカレー」ときた。しかもキャッチフレーズに「ごろごろチキンの存在感」とあるじゃないですか。これはごろチキへの宣戦布告……?
・定番になかったチキンカレー
ココイチのシステムは基本のカレールーにトッピングを載せる……という形。
基本のカレールーはポークorビーフ。他に「ハッシュドビーフ」や、動物性食品が入ってない「ココイチベジカレー」もあるのだが、意外なことにチキンカレーはなかったのである。
まあトッピングには「チキンにこみ」とか「パリパリチキン」、「フライドチキン」、「チキンカツ」なんかはあるんだけど、煮込んだチキンカレーはなかったのである。
期間限定の「ザ・チキンカレー」はイメージキャラクターに今をときめく山田裕貴を起用して、ドドーンと売り出されている。
山田くんが言ってる「師匠と呼ばせてください」という謎のフレーズがなんか気になるんだけど、とりあえず注文。
・ココイチのチキンの実力は…
今回は「ザ・チキンカレー」(1030円)に「ハーフなす」をトッピングしてみたぞ。チキンカレーと揚げ焼きされた茄子はめっちゃ相性がいいのだ。
松屋の「ごろチキ」はコクとスパイシーさのある、黒っぽいルーが特徴だが、果たしてココイチの「ごろチキ」は……?
家カレーっぽい黄色さ!
7種類のスパイスで煮込んだ……とあるけど、限りなく家カレーに近いチキンカレーだ!
中にフェンネルシードと思しきスパイスがちらほら見えるけど、そこまでのスパイス感はなく、どちらかというと甘めのソース。
松屋の「ごろチキ」とは全然別の方向性だなあ。中にヨーグルトとココナッツを使ってるらしい。とはいえ、酸味とかココナッツのトロピカルな香りはしないのでクセはない。
ココイチの基本の「ポークカレー」とか「ビーフカレー」のソースと同じ系統の味付けって感じで、ポーク、ビーフ、チキンで亀田三兄弟くらい完全に兄弟だな。
ザ・チキンカレーはふだんより辛さを1〜2段階上げたほうが美味しいかも。
・チキンは美味い
普段からココイチはカレー屋ではなく揚げ物屋だと思っているのだが、ルーの風味よりもむしろ際立っていたのはチキンの美味しさの方であった。
おそらくチキンは一度、下味を付けて焼いたあとに煮込んでいるのではないだろうか。
チキン自体に味があって、ちゃんと肉汁も出てくるようなジューシーさ。
煮込まれすぎてパッサパサのチキンが入ってるチキンカレーも多い中、トッピングにこだわるココイチのプライドを感じた。
・まさか師匠は…
しかしイメージキャラクターの山田くんが言っていた「師匠と呼ばせてください」というフレーズ、あれは誰に対しての言葉なのか。
ひょっとしたら松屋のごろチキに対して「師匠と呼ばせてください」だったりするのか……?
あと、カレー好き的に思うのが、松屋の「ごろチキ」にせよココイチの「ザ・チキンカレー」にせよ、チキンカレーをやたらと期間限定にして煽るのはやめませんか……。
カレー好き的には常に置いておいてほしいんですよ、チキンカレー。