美容クリニックの情報をググっても宣伝ばっかりで実態が見えない……。
というわけで、自腹でいろんな美容法を試し人柱になる、それが「自腹レボリューション」である。
美容クリニックを訪れてみてまだ数回に過ぎないが、いったん自分の中で起きた心境の変化などについて書いておきたい。
まったく自分とは縁がないと思っていた「美容沼」や「整形沼」に落ちる人の気持ちが分かったのだ。
・前回までのあらすじ
医療ハイフで顔を引き上げて感動したり、二重手術のカウンセリングでCMとまったく違う金額を提示されたり……といった美容医療の洗礼を受けたアラフォー記者の御花畑。
ここはまだ美容医療の入り口に過ぎないが、御花畑は施術後の高揚感に心当たりがあった……。
・すさまじい高揚感がある
ハイフで顔が引き上がり、エレクトロポレーションで肌がつるつるになったあとの高揚感といったらなかった。
他人から見ても変化は分からないかもしれないが、鏡を見るだけで嬉しい。
街を歩いて自分の顔がウインドウに映るのも嬉しく、魔法にかかったように世界がキラキラと見えるのだった。
だが、数日経つと、自分の顔は見慣れてくるし、肌もくすんでくる。別のところが気になり始める。
気づけば自分の手持ちのお金で受けられそうな美容医療を何時間もかけて検索していた。
・美容医療とギャンブルは似てる
もっと綺麗になりたい。また、あの魔法のような高揚感がほしい……。
思えば、美容医療を受けたあとの高揚感は、競馬が当たったときにアドレナリンが出るのに似ていた。
あの高揚感は魔法であり麻薬である。
一般的に、ギャンブルはリスクが大きければ大きいほど当たったときにアドレナリンが出る。
高額でダウンタイムが発生するハイリスクな美容医療もまた、賭けに近い部分はある。というか、ほとんど勝ち確定のギャンブルみたいなものかもしれない。
ふと、整形を繰り返す人の中には施術後のあの高揚感からどんどん整形したり課金したりしまう人もいるのかもしれない……と思った。
・いきすぎる人が出てくるのも納得
大谷翔平選手の元通訳の件でも話題になっていたが、ギャンブルで気づけばあと戻りできないくらいの状態に陥ってしまう人がいる。
美容整形でも「やりすぎじゃないか?」ってくらい顔を変え続ける人がいて、「なんでそこまでやってしまうのか」と私も不思議に思っていた。
だけど、実際に自分も美容医療を受けて、施術の効果と高揚感を味わったら、自分だってそうなる可能性はいくらでもあるなと思った。
ちなみに、記事がヒットしたときや、SNSで「いいね」を沢山もらうのもアドレナリンが出る。
課金ゲームや推し活のガチャで当たりを引くのもアドレナリンが出る。
やったことないけど、ホストに高いシャンパンを入れてコールをもらうのもアドレナリンが出るだろう。
強い刺激があるところには中毒性が必ず潜んでいる。美容医療にも確実に沼があると思った。
もちろん、これは私の感じたことに過ぎないのだけど、陶酔感や高揚と依存性は紙一重。
私の記事を読んで、美容医療に行く人が出てくる可能性もある。
良いことだけでなく、こうしたリスクについても記事で書かないといけないと思って筆を取った次第である。
執筆:御花畑マリコ
Photo:RocketNews24.