新宿の地下を歩いていると、店名だけで “攻めている” ことがわかるラーメン屋があった。その名も『ハイマウント』。
総合格闘技あるいは柔術的に言うとハイマウントとはマウントポジションの中でも極め(フィニッシュ)に近い形。つまり、より危険なポジションである。ボコボコに殴られるか、関節技が飛んでくる寸前。
そんなポジションを店名にしているお店が、あっさりした塩ラーメンなど出すわけがない……と思ったら、店名の由来はマウントポジションとは全く関係がないっぽい。
しかし、絶対にコッテリしたヤツだろという直感は当たっていた。お店の紹介文を読むと、このように書かれている。
「G系インスパイアラーメンの雄 ハイマウントがついに登場! 小麦の香りが無限に広がるワシワシ、ゴワゴワの極太麺、常識を覆す大迫力の豚! すべてが規格外、すべてが迫力満点で中毒必須! キングオブジャンクの名に恥じぬ圧倒的な破壊力と中毒性をとくとご堪能あれ!」
ちなみに、G系とは二郎系のことで、たとえば以前の記事で紹介した「珍宝亭」もG系である。
二郎系ラーメンと言えばただでさえボリューム満点なのに、その “雄” であり “キングオブジャンク” と言ったら ただごとではない。
特に、看板メニューの「まぜそば」はジャンクさがハンパなさそう。気になるところだが、当方40を超えたオッサンなので食べ切れるかどうかわからない。
可能性があるとしたら、超シンプルなラーメンくらいか……。というか、逆にこの店で1番シンプルな「ラーメン」ってどんな感じなんだろう? 写真ではヤバそうだけど、味は意外とあっさりしてるのでは?
なんといっても、名前がシンプルだし……と思って入店してみた。
・あえてシンプルに
注文したのは、その名も「ラーメン(1300円)」。トッピングを追加すればもっとゴリゴリにできるが、あえて何も付けずにシンプルなラーメンをいただく。
なお、二郎系ラーメンといえば「ヤサイマシマシアブラオオメ」といった注文が有名だが、店の外の壁には「ニンニクの有無のみ伺います。※ヤサイ等コールはございません」の張り紙が。
二郎系ラーメンに慣れていない私的にはむしろありがたい。注文時にニンニクありとだけ伝えて、ラーメンを待つ。
しばらくして出てきたのがこちら。
二郎系ラーメンに慣れている人からしたら、特に違和感は無いのかもしれない。しかし慣れていない私からすると「これで普通のラーメンかよ」というのが正直なところ。シンプルに行こうとしたのに、全然シンプルじゃねぇ……。
だって、普通のラーメンの割には立体感がありすぎる。
っていうか、何このチャーシューの厚み。馬のヒヅメじゃん。
あと、麺の量が多い。
ただ、二郎系初心者の私でも決して食べにくいわけではない。一般的なラーメンに比べたら味が濃いし油もすごいな〜とは思ったものの、普通に美味しい。
これはもしかしてジロリアンじゃなくても好きになるヤツでは?
──なんてことを思いながら10分ほどで完食。次もまた寄るか……と言いたいところだが、実は『ハイマウント』のラーメン・まぜそばが新宿で食べられるのは2024年4月1日まで。
ハイマウントはもともと栃木県の有名店で、上記の間だけ新宿駅西口地下街(小田急エース北館)の「新宿地下ラーメン」に出店している形なのだ。
常設ではないのが惜しいが、裏を返すと今は新宿駅をよく利用する人にとってサービスタイムとも言える。同店のラーメン・まぜそばが気になっていた人はそれまでにどうぞ!
・今回ご紹介した飲食店の詳細データ
店名 ハイマウント(新宿地下ラーメン)
住所 小田急エース北館 SHINJUKU DELISH PARK
出店期間 2024年3月26日〜4月1日
営業時間 平日10:30〜21:30 / 土・日・祝日10:30〜21:00 ※ラストオーダーは各30分前。最終日は19:30ラストオーダーで20:00まで
参考リンク:X @himount229、@chika_ramen
執筆:和才雄一郎
Photo:RocketNews24.
▼「新宿地下ラーメン」では現金での支払い不可だからご注意を!