そのお店は「小郡肝串串香」というのだが、私は今だになんと読むか分からない。ただ、入店する前からメチャクチャ安いってことは分かった。なぜなら、「食べ放題90分で980円」と看板に書かれていたから。
もはや意味がわからない価格である。定食とかじゃなくて、食べ放題で980円!? いくらランチタイムとはいえ安すぎる。「9」の前に「1」とか「2」が付いてないか? ……と看板を五度見くらいしたのち入店したので報告したい。
・ランチタイムの食べ放題
お店に入ると、店員さんに「食べ放題ですか?」と確認されたので「そうです」と返事。席に案内された。いちおう「980円ですか?」と確認すると、そうだと言う。
マジかよ。席に着いたところで店内を見回したところ、聞こえるのはほとんど中国語。留学生に人気の中華なのかな? と思いつつ、料理が置いてあるフロアに行ってみたら……
お〜〜〜〜!
980円とは思えないほど揃っている。ラインナップは日によるだろうが、私が訪れたとき10種類ほどのおかずが食べ放題で、中にはデザートもあった。
もちろん、ご飯もスープも食べ放題。うれしい限りなのだが、1つだけ問題があった。それは……
_人人人人人人人人_
> なんの料理か分からん……! <
 ̄Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y ̄
食べ放題コーナーのところに「料理名」が一切書かれていないのだ。まぁ「麻婆豆腐」のように見た目で分かるものもあるが、そうじゃないものは匂いと見た目で味を推測するしかない。
店名の読み方が分からなければ、料理もよく分からない。もちろん、店内で飛び交っている中国語の会話もさっぱり分からない。
分からない尽くしの状況の中で、お皿に取った料理がこんな感じ。
他にもおかずがあって、すべておかわり自由。それで980円なのだから、改めて安さにビビる。というか、安すぎる。味が心配になるレベルだったのだが……
完全に杞憂だった。美味い! なんというか、思ったより優しい味だな〜という印象。それでいて、全体的に八角をはじめとした香辛料がしっかり効いているのはイメージ通り。
たとえば、麻婆豆腐。お店がガチ中華っぽいから絶対に辛いだろうと思ったが、全然辛くなくて食べやすい。
だけど、香りはガチ寄り。まぁ、中華料理に詳しい人からすると「本場の中華とはまた違う」となるのかもしれないが、「餃子の王将」が判断基準の私からすると良い意味で食べ慣れない風味だった。
あと、個人的に1番ヒットだったのは、2回目のおかわりで食べた豚の角煮っぽいヤツ。
例によって料理名が不明なので角煮とさせてもらうが、お肉がホロホロで、これを食べまくれるだけでも980円以上の価値は十分にあった。
加えて、お店の雰囲気自体がおおらかで、店の中でリラックスしている人が多いのもポイントが高い。これはまた来たくなるわ〜。
というわけで、安すぎて逆に怖いと思って入った店「小郡肝串串香」の980円食べ放題は、ただコスパが異常に高いだけだった。
店名自体が日本人には読みにくいので敷居が高いと思うかもしれないが、マジで穴場だから安心してくれ。現場からは以上です。
・今回ご紹介した飲食店の詳細データ
店名 小郡肝串串香
住所 東京都新宿区高田馬場1-6-15荒井ビル3F
時間 11:30 ~22:00 ※食べ放題ランチは15時まで
執筆:和才雄一郎
Photo:RocketNews24.
▼日本語の説明より中国語の説明が先にあるのも店の特徴を表している
▼お箸が太いのも本場っぽい
▼お店は階段を登った先。3階にある
▼改めて980円はマジで安い。なお、おひとりさまでもOKだ