「チョコクロ」でお馴染みのサンマルクカフェは、岡山の本社を置く「サンマルクホールディングス」が運営するカフェチェーンである。同社の運営ブランドには、ベーカリーレストランの「サンマルク」や、パンのおかわりで人気の「鎌倉パスタ」などがある。
外食チェーンの中でもベーカリーに力を入れている印象が強いのだが、そのサンマルクが新業態のお店を新宿駅構内新南エリアにオープンした。ベーカリーカフェのこのお店は、同社の総力を結集したようなお店だった。ついに、サンマルクが本気出してきたのかも……。
・サンマルクの新業態
このお店はニュウマン新宿の2階、新宿駅改札内にある。甲州街道改札から入るとわかりやすいだろう。
このお店「ペトリコール ベーカリー アンド カフェ」は2024年3月18日にオープンしたばかり、店内づくりにこだわったパンを提供しており、テイクアウトはもちろん、ガラス張りの解放感のある店内で食べることも可能だ。
店奥にベーカリーがあり、店頭には約20種のパンが並んでいる。価格はおおむね290~390円。見た目の割にリーズナブルな印象を受ける。
サンドイッチやスイーツ系の商品もあるようなのだが、昼過ぎに訪ねたら品揃えは少なかった。午前中に売れてしまったのかも。
このほかにスープが4種類。コーヒー・紅茶などの定番ドリンクのほか、クラフトコーラ・クラフトジンジャーエール・クラフトソーダも扱っている。新業態ながらも、かなりメニューは充実していて、強いこだわりがうかがえる。
・ブランドで培った技術を注いで
注文したのは、「発酵バタークロワッサン」(税込270円)、「ホイップブリオッシュ」(税込421円)、「ホットコーヒー」(Sサイズ税込421円)。それに「フロマージュブランとコーンのスープ」(税込637円:いずれもイートイン価格)である。
イートインスペースは中央に大きなカウンターがあり、その裏にテーブル席を設けている。総数23席、平日は割と利用しやすいのだが、週末は混み合うはず。天気の良い日ならここでパンを買って、新南改札を出て「Suicaのペンギン広場」で食べるのも悪くないだろう。
さて、まずはスープを頂こう。コーンクリームスープに浮かんでいるのは、フロマージュブランというクリーム状のチーズ。乳脂肪分40%以上の濃厚な生クリームを使用し、毎日店内で仕込んでいるそうだ。
このスープが結構アツアツなので、しっかり混ぜてチーズを馴染ませて食べることをオススメする。私(佐藤)は危うくヤケドをしかけた……。サンマルク仕込みの本格的な洋食を感じさせる美味しさだ。
パンもまた長年培ってきたブランドのノウハウが生きている。
ブリオッシュはニュージーランド産のバターを使用しており、風味が豊かで軽やかな食感が魅力的。あふれるようなホイップクリームは、数年前に流行ったマリトッツォを彷彿させる食べ応えである。
クロワッサンは表面パリっと、中はモッチリ。高級ベーカリーにも引けをとらないクオリティだ。それらのお店では、400円500円台が当たり前だが、ここのは270円。まさしくコストパフォーマンスの高いクロワッサンと言えるだろう。
これをスープに浸して食べると美味~! 朝食に食べた組み合わせである。もう少しスープが安ければ、迷わず毎朝食べるんだけどなあ。
とにかく、サンマルクはこれまでに全ブランドで培った技術を、この1店に注ぎ込み、エキナカ需要を取りに来ている気がする。この業態が多店舗展開を始めたら、かなり強そうだ。今後の展開に期待したい。
・今回紹介した店舗の情報
店名 ペトリコール ベーカリー & カフェ
住所 東京都新宿区新宿4-1-6 ニュウマン新宿2F (新宿駅構内)
時間 8:00~21:00、日祝8:00~20:30
参考リンク:PRTIMES、サンマルクホールディングス
執筆:佐藤英典
Photo:Rocketnews24