2023年の年末、私はPCの前で「購入ボタン」を押すべきかどうか迷っていた。

何をかというと、JA(農業協同組合)が販売する福袋である。“食” の大元みたいな組織が売っているだけあって、100%美味いですよオーラがすごい

自分が食べるだけなら嬉しい限りだが、記事にすることを考えたらイマイチかもしれない。確実性が高すぎて、記事的なワクワク要素がイマイチっぽいと言うか何と言うか……。

ただ、毎年人気の数量限定福袋らしいから気になる人だって多いだろう。そんな人にとっては、実際どんな感じなのかレポートしたら来年の参考になるかな? と考えてポチッ!

ところが……。中身を確かめてみると、まったく予想していなかった結果になったのだ。

それが何かを説明する前に、私が入手した福袋について簡単に説明しておこう。


・ほぼ半額の福袋

ひとくちにJAの福袋といっても種類がいくつかあり、今回購入したのは『肉市場 × ギョギョいちコラボ 欲張り福袋』というヤツ。


価格は1万円で、中身はトータルで1万8000円相当というから、ほぼ半額ってことになる。

入っているのは「黒毛和牛ロースステーキ」や「天然真ふぐ」など合計5点で、そのうち1点はシークレット商品



・開封の儀

福袋が届いたのは、新年になり、七草粥を食べてしばらく経った頃だった。


開封してみると……


黒毛和牛ロースステーキ(2枚 / 400g)


冷凍ほたて貝柱(200g / 青森県産)


国産和牛ローストビーフ(221g)


真ふぐ しゃぶしゃぶ(20切れ)


──ここまでが事前に公開されていた商品。



で、シークレット商品が何だったかというと……



メバチマグロでした〜!



裏を見たら、量は150gで「神奈川県産、太平洋海域」と記載がある。


商品をすべて並べてみると、まったく隙のないラインナップ。


完璧! と思ったのだが……食べてみて困惑することになった。

言いにくい内容ではあるものの、忖度せずに書くことが当サイトのルールなので、起こったことをありのままに記したい。



福袋が届いた翌日の午後、私はシークレット商品であるメバチマグロを冷凍庫から冷蔵庫に移した。もちろん食べるためで、解凍が終わった頃合いを見計らって包丁を入れると……



なんだかちょっと黒いような……。念のために言っておくが、Photoshop等で色味は一切いじっていない。素で上のような感じである。

ただ、それだけなら見た目の問題なのでどうってことない。困ったのは、食べてみると臭みが気になったこと。これは “微妙に” というより “明白に” と言っていいかと思う。

食べられないほどではないが、スーパーで50%オフになったマグロをさらに一晩寝かせたようと言おうか。トータル1万円の福袋に入っているマグロと考えたら「あれ?」って感じである。

最終的には漬けにして食べ切ったものの……なぜこうなったのだろう? 気になって調べてみたが、結局のところはよく分からない。「解凍に時間がかかると黒くなる」と言っているサイトもあったが、私は解凍が終わってすぐに切って食べている

しかも、届いた翌日だ。まぁ、もしかしたらもっと繊細な方法で解凍する必要があったのかもしれないが、福袋には「こうやって食べて下さい」的な説明は特に無かった

運悪くハズレのマグロを掴んでしまったのか? あるいは販売元や卸業者の冷凍庫で長く保管されていたものが送られてきたのか?

原因ははっきりしないが、冷凍の魚介類(特に刺し身)が入った福袋には、上のようなリスクもあるってことが分かったという意味では大変勉強になった。



・他の商品は激ウマ

ちなみに、他の商品は激ウマ。まさに1万円福袋の中身にふさわしい味で、文句のつけようがない


強いて気になった点を挙げると、「黒毛和牛ロースステーキ」が “いいもの” すぎて、脂がしたたりまくっていること。


ロースなのにカルビ以上にカルビしていると言うか。好きな人にはたまらないだろうが、好みが分かれるかも……と思った程度。

あと、味ではないのだが、福袋の発送時期も1つのネックかもしれない。というのも、こちらの福袋は購入時に「2024年1月4日以降の発送」と記載されていた。

ご覧のように、福袋の中身的にはどう見ても「みんなでワイワイ楽しく食べるセット」。1人で楽しむことだって出来るが、ラインナップ的にはパーティー仕様である。

にもかかわらず、福袋が届いたのは正月休みが終わったころ。親戚や友達が集まりがちな時期とは微妙にずれているのだ。

まぁ現在この『肉市場×ギョギョいちコラボ 欲張り福袋』はすでに完売しているのだが、来年の購入を考えている人はそのあたりもチェックした方がいいかと思う。現場からは以上だ。

参考リンク:JAタウン「福袋特集」、PR TIMES
執筆:和才雄一郎
Photo:RocketNews24.



▼フグは実が厚め。「てっちり」みたいな感じかと思ったら違った

▼もっとも気に入ったのは国産和牛ローストビーフ。マジでトロトロ