ダイエットに関心がある人なら、1度は聞いたことがあるであろうプロテイン。最近はドラッグストアなどの身近なお店でもパウダーの袋が並べられている。

パッケージを見てみたところ、パウダーにあらかじめチョコレートやいちごなどの味がついている商品も多いようだ。それを見た時、ふとあることを思いついた。

プロテインパウダーというと水や牛乳に溶かして飲むイメージが強いけど、要はすでにおいしい味がついている粉だよな。ってことは、ホットケーキミックスみたいにお菓子を作るのにも使えるんじゃ?

挑戦してみたところ……なんでそんな仕上がりになった? ってツッコミたくなるようなものばかりができて笑った。


・クッキー

材料として購入したのは、「GronG(グロング)」のホエイプロテイン。価格は1kg入りで2980円だった。


今回は15種類以上の味の中から抹茶味をセレクト! 封を開けてみると、きれいな緑色のパウダーが現れた。


まずは粉を使って作るお菓子の代表格、クッキーを作ってみよう。パウダーに牛乳と卵を加えて手でこね、普通のクッキーと同じように生地を作ろうとしたのだが……接着剤もビックリなほどベタベタになった。

確かにパンの生地なども安定しないうちはベタベタするけど、そんなの比じゃない。こねるだけでかなりいい筋トレになりそう。




両手がガッツリ生地に捕まってしまって写真を撮ることもできなかったのだが、牛乳を加えまくってなんとか脱出した。

これは普通のクッキーと同じ粘度の生地を作るのは無理だ。そのため、以前ぽっぽ焼きの生地でクッキーを作った時と同じように焼いてみることにした。

オーブンのスイッチを入れて待つこと十数分、焼き上がったクッキーが……こちら!!



_人人人人人人人_
> ツヤッツヤ <
 ̄Y^Y^Y^Y^Y^Y ̄


な、何事……!? ただ生地を焼いただけなのに、ニスでも塗ったのかと思うくらいつややかな仕上がりになってしまった。想定外の質感に不安を抱きつつ、恐る恐るかじってみると……


うん、クッキーの食感ではないかな……。


例えるなら、さけるチーズを割かないで食べた時みたいな。独特のキュッキュッとした食感が印象的だった。

あ、でも味はおいしい! 普通に抹茶のお菓子を食べてるみたいだ。栄養成分表記によると炭水化物は30gあたり3.7gらしいけど、とてもそうは思えないくらいしっかり甘みを感じられた。



これはもしかしたら筆者の作り方が間違っていたのかもしれない。調べてみたところ、グロングの公式ホームページにクッキーの作り方が掲載されていたのでその通りに作ってみることにした。


このレシピでは、袋の中で全ての材料を混ぜ合わせる。なるほど、これなら手が汚れることなく作業を進められるな。

材料がよく混ざったら袋の端を切り、中身をクッキングシートの上に絞り出す。あとはスプーンで形を整えるのだが……




無理。



やっぱり生地がベタベタで、形を整えるどころではなかった。奮闘した結果、クッキーにあるまじき形になってしまった気がする……なんだこれ。

己の無力さを痛感しながら、レンジで加熱すること2分。すると……


お!?


なんだかいい感じでは!? 所々にキュッキュッとした食感が残っているものの、大部分はちゃんとサクサクに仕上がっている。

軽い食感で無限に食べられそうなおいしいクッキーだった。抹茶アイス炊き込みご飯さけるチーズしゃぶしゃぶの時にも思ったけれど、やはり公式レシピは強い。



・ホットケーキ

続いてはホットケーキに挑戦してみよう。クッキーと同じ材料にベーキングパウダーを加えて作った生地をフライパンで焼いてみた。


仕上がったものがこちら!


……良くない!? あのツヤツヤクッキーを見た後だと、ものすごく理想的な仕上がりに見える。


ホットケーキミックスを使ったものと比べるとやはり独特の食感があったり若干ツヤツヤしていたりするけど、普通においしい抹茶味のホットケーキとして食べることができたぞ。

満足するまで食べても罪悪感が少なくて済むのが嬉しい。これは大成功と言っていいのではないだろうか。



・蒸しパン

最後に挑戦するのは蒸しパン。

まずは普通の蒸しパンと同じようにマグカップの中にプロテインパウダー・牛乳・ベーキングパウダーを入れて混ぜ、ラップをかけて600Wの電子レンジで1分半加熱してみた。

加熱が終わり、電子レンジの蓋を開けてみると……


バケモノができていた。


どうやら加熱中に膨らみすぎてカップから溢れてしまったようだ。ベーキングパウダーが多すぎたかな?

はみ出している分をなんとかマグカップの中に収めて食べてみると……


めっちゃ喉乾くな……。小麦粉で作った時と比べると、なんだかパサパサして固い仕上がりだ。サーターアンダギーを食べた時くらい喉の水分が持っていかれてる気がする。


その後何度か調整を繰り返し、プロテインパウダーを水でゆるめに溶いて1分加熱するのが最適解という結論に落ち着いた。


この方法だと膨らみすぎることがない上にふわふわで、かなり小麦粉の蒸しパンに近い仕上がりになったぞ。



・ダイエット中のおやつにいいかも

愉快な姿になることもあったものの、想像以上にしっかりお菓子作りに貢献してくれたプロテインパウダー。

小麦粉と全く同じ仕上がりとはいかないけれど、ダイエット中の甘い物を食べたい欲を満たすには十分なのではないだろうか。すでに味がついているから、粉類以外の材料を加えるだけで簡単に生地が作れるのも便利だし。

ただ、水分が少ないとなぜかめちゃくちゃベタつくので、ある程度サラサラな生地で作れるものが向いていると思う。

企画の段階ではパンも作ってみようかと思っていたのだが、どうあがいても大惨事になる予感しかしなかったのでやめておいた。

おいしい上にタンパク質もたっぷり補給できるプロテインパウダーでのお菓子作り。是非皆さんも挑戦してみてはいかがだろうか!

参考リンク:GronG(グロング)
執筆:うどん粉
Photo:RocketNews24.



▼栄養成分表記、原材料などはこんな感じ