「それ」は、いつものスーパーのチーズ売り場にしれっと鎮座していた。ビジュアルは確かに普通のチーズとそっくり。しかし、袋にはでかでかと「米」という文字がプリントされている。
なんとこちらの商品、チーズのように使える米でできたシュレッドなんだそうだ。
こ、米とチーズって全然違うジャンルの食べ物じゃない!? 本当に米でチーズを再現できるもんなんですか……!? チーズ好きとして味や食感が気になりすぎたので、実際に食べて確認してみることにした。
・お米のシュレッド
正式名称は「お米のシュレッド」。筆者が購入したスーパーでは、税抜き198円で販売されていた。
原材料名を確認してみると……うおお、本当に米でできてる。じっくり探してみても本来のチーズの材料である牛乳の成分がどこにも見当たらない。
袋から出してみるとこんな感じ。確かにチーズそっくりだけど、普通のシュレッドチーズと比べるとちょっとパサパサしているように見えた。
お餅を薄くスライスしたみたいな感じだな。試しにそのまま食べてみると……
……なるほど。確かにこれは「お米のシュレッド」だな。チーズそのものというよりは、チーズ風味の薄いお餅を食べているような感じがした。
頑張ってチーズになろうとしているのは伝わってくる。そういうものだと思って食べれば全然問題ないんだけど、チーズを食べるぞ~! というつもりだとちょっとびっくりしてしまうかもしれない。
あっ、でも もしかしたら先日やってみたさけチーしゃぶしゃぶみたいに他の食べ物と組み合わせたらまた違うのかもしれない。
さっそくサラダにトッピングしてみる。ドレッシングをかけて食べてみると……
しゅ、主張強……
ドレッシングやりんごなど、味が強いものと一緒になっているにも関わらずはっきりと伝わってくる米っぽい風味。
ぶぶあられドレッシングやサラダホープの記事を書いた時にも思ったけど、やっぱり米って想像以上に風味の強い食べ物なんだな……
──と、ここで先日公開されていたヴィーガンチーズの記事を思い出した。
内容はヴィーガンチーズをそのまま食べると薄味に感じたたけど、オムレツに入れたらとろとろ食感が増して大正解だったというもの。
このシュレッドも加熱するとチーズフォンデュができるくらいとろとろになるらしいし、もしかしたら同じように正解に持っていけるんじゃないだろうか。
ということで、お米のシュレッド入りの卵液を作り……
フライパンにin! ちょっと巻きすぎて細くなっちゃったけど、なかなかおいしそうに焼けたんじゃないだろうか。冷めてシュレッドが固まらないうちに、急いで口に入れてみると……
とろとろだ~~~!?
そのまま食べた時に感じたパサパサ感は完全に消えている。箸を入れると、中でとろけたシュレッドがみょ~んと伸びることも。
このとろけ具合は確かにチーズっぽい! 正直ここまで「チーズ成分薄めでは……?」と思ってたんだけど、まさか奥の手を出してくるとは。米由来の材料でここまでとろけ具合を再現できるものなんだ……!
ちなみに、味の方は普段のオムレツの中にやっぱり米っぽい独特の風味が混ざっていた。米、強い。
・今後の進化に期待!
普段からチーズを食べまくっている筆者にとってはちょっと物足りなかったけれど、お米のシュレッドのアイデアや技術はめちゃくちゃすごいと思う。
これを使えば、アレルギーを持っている人もチーズの味や食感を楽しめるってことだもんな。
コレステロールもかなり抑えられているようで、健康に気を遣っている方も気兼ねなく食べられそう。可能性を秘めた商品、お米のシュレッド。今後の進化に期待である。
参考リンク:お米のシュレッド
執筆:うどん粉
Photo:RocketNews24.