全国展開している回転寿司チェーンというと、筆頭に挙げられるのは「スシロー」。続いて「はま寿司」、「くら寿司」、「かっぱ寿司」といったところが誰でも知っているメジャーどころではないだろうか?

先日私(耕平)が沖縄県の離島・石垣島に訪問した際、なんと回転寿司店があるという情報を聞きつけた。ただ、その回転寿司店は前述の大手チェーン店ではなく、『鮨人(すしんちゅ)』という沖縄らしい名前の店のよう。

調べてみたところ、このお店が日本最南端であり最西端の回転寿司店だという。これは行かねば……とさっそく訪問。そこで食べた沖縄ならでは具材を使ったあのネタが最高だったので、全国普及してもらいたいという願望を込めて、レポートしていこうと思う。

・「ANAインターコンチネンタル石垣リゾート」から徒歩5分

日本最南端かつ最西端の回転寿司店『鮨人』は、島内屈指のリゾートホテル「ANAインターコンチネンタル石垣リゾート」から、徒歩5分程度の場所にある。


オープンまで周辺で待機して、お店が開店してから数分後に入店。扉を開けると、目の前にランチメニューの一覧が並んでいる。


ランチメニュー以外でも、全国展開のチェーン店にはない、日本最南端の回転寿司店ならではのネタがズラリ。


店内は大手回転寿司チェーン店に引けを取らない広さ。だいたい80席くらい収容できるスペースだ。ただオープン直後に入店したこともあり、この広い店内に客数は私の他に1人だけだった。


注文はタッチパネル式。


日本最南端かつ最西端という、ローカルな環境にある回転寿司店といえども、大手回転寿司チェーン店と遜色無いように感じる。そして、価格帯は全部で8種類あった。


・いざ実食!

それではいよいよ実食に入る。もちろん注文するのは「石垣産魚介類」にエントリーされているネタだ。


最初に注文したのは……「石垣島近海 生まぐろ(税込275円)」


「ギーラ(税込462円)」


「イラブチャー(税込275円)」


「ミーバイ(税込330円)」


と、4皿で合計1342円の石垣島でしか食べられないラインナップ。


「生まぐろ」以外は聞いたこともない名前のネタだ。これは興味が沸くぞ!

ということで、まずは「石垣島近海 生まぐろ」から食べてみよう。

普段の回転寿司で食べるマグロの握りに比べて、食感に張りがある感じ。率直に安定感のある味だ。


次に「イラブチャー」を食べてみようと思う。「イラブチャー」とは沖縄近海で獲れる綺麗な青の鱗を身にまとった魚だ。少なくとも、私個人的には内地で食べたことがない。当然食べるのは初めて。果たしてどんな味なのか?

なるほど、面白い。ざっくりとした感想だと食感はモチっとしている反面、味はサッパリしている。白身魚の刺身でこの感覚は、今まで初めてだと思う。トッピングでシソの葉があったが、非常にマッチしていたのが印象的だった。


3皿目は「ミーバイ」。沖縄では “高級魚” として扱われているという。期待を込めつつ口に運ぶと……

おぉ……まずインパクトを感じたのは、具の厚さ。食べ応えがハンパない。この表現が適切かどうか定かではないが、「トラフグの刺身」が3倍くらい、ブ厚くなったようなネタだと想像してもらって差し支えないような気がする。


そして4皿目。注文した中では最高値の「ギーラ」。石垣島産の「シャコ貝」とのことだが、その実力はいかに……

おぉ……噛めば噛むほど、貝の風味が口の中に拡がる。10噛みくらいで飲み込んでしまうのだが、この風味のガムが販売されればバカ売れするんじゃないか? と思うほど味のインパクトが強かった。


・No.1は意外なネタだった

これで最初に注文した4皿は、アッという間に平らげてしまったわけだが、当然このままで終わるわけにはいかない。ということで、まだ注文していなかったメニューの中で、「赤マチ(税込330円)」を注文。

そしてすぐに、大手回転寿司チェーン店と同様、専用レーンを使ってピンポイントで運ばれてくる。


何かヒーローっぽいキャラクターが先頭に立っているが、お皿をとって赤いボタンを押すと、シュールにさっそうと引き上げていく。


ちなみに「赤マチ」はタイの一種で先ほどの「ミーバイ」同様、沖縄では高級魚とされているらしい。さっそく口に運ぶと……

おっ! 普通のタイの刺身に比べて重厚感がある。食べ応えは十分で、今日食べたネタの中では、今のところ1番美味しいかもしれない。

最後にもう1つ気になるネタがあったので、注文してみようと思う。それは「海ぶどう軍艦(税込198円)」だ。


「海ぶどう」は何度も食べたことがあるが、寿司として食べるのは初めて。普通、海ぶどうといえば専用のタレにつけて食べる「酒のツマミ」的なイメージが強い。それが果たして白米と合うのか? 期待を込めつつ口に運んでみると……

うまっっっっ!!!!


海ぶどうのプチプチ感と、白米の弾力が見事にマッチしている。この組み合わせは想像すらなかった。今までの石垣島産のネタを内地で仕入れるのは難しいが、海ぶどうなら比較的手にな入りやすいのではないだろうか?

個人的に、この組み合わせは大発見だ。寿司ネタじゃなくて、丼メニューとしても商品化できるのではないだろうか? それくらいの意外性で「見つけちゃった!」というのが本音だ。もちろん、この日食べた中ではNo.1だった。

──そんなわけで日本最南端にある回転寿司店の食レポは以上だ。

総括としては、ここでしか味わえないネタを十分に堪能できたことが貴重な体験だった。また来店できるようなら、今回注文した以外のネタも堪能したいと思った次第。

もし石垣島に来る予定がある人がいたら、ぜひ訪問してもらい、感想をシェアしていただきたい!


・今回ご紹介した店舗の詳細データ
店名 鮨人(すしんちゅ) 
住所 沖縄県石垣市真栄里341-5
時間 11:00~20:00
定休日 不定休

執筆:耕平 
Photo:RocketNews24.