関東でも屈指の規模を誇るホームセンター「ジョイフル本田」の系列店には、工具・金物・作業服を専門的に扱う、いわゆるプロショップ「本田屋」というのが存在している。
最近初めてお店を訪ねたところ、その充実っぷりに度肝を抜かれたよ! さすがジョイフルが運営するだけのことはある。マジで品揃えがスゴイ! そんな本田屋で、今シーズン役立ちそうな機能性インナー(長袖Tシャツ)を3種類購入して細かく比較してみたので、防寒の予備知識にお役立て頂きたい。
・本田屋は本当のプロショップ
本田屋は千葉県で3店舗を展開しており、そのうちの1つ、船橋夏見台店を訪ねた。ちなみに2024年2月に栃木・宇都宮に4店舗を出店する予定とのこと。
取り扱い商品のジャンルは、建築・建設・土木・とび・大工・電気・設備・塗装・造園と実に幅広い。とくに私が注目したのは電動工具の充実ぶり。トップブランドの「マキタ(makita)」はもちろん、「ハイコーキ(HIKOKI)」「ボッシュ(BOSCH)」「マックス(MAX)」など、種類も数もめっちゃ多い!
それから水準器や墨つぼ、腰袋、安全帯、各種工具にビスやネジ類、養生用品などなど。現場仕事の品は何でも揃う、その上ムダがない! マジで使えるものしか置いてないし、刺さる人に刺さりまくるラインナップなのである。本家ジョイフルほど大きくはないけど、工具好きなら1日いても飽きないだろう。そういう私(佐藤)も1日いられるタイプだ。
・購入商品
さて今回はインナー3着と、そのほか必要なものを購入してきた。
まずは「ミニレベル」(水準器:税別518円)。ポールダンス用のポールを設置する時に使いたいので、キーホルダータイプを購入。
それと「充電式小型LEDライト」を防災用に。これと同じものを、当編集部の砂子間はゲオで878円で購入している。ゲオの方が安かった……。
それから防寒用の「インナーベスト」(税別1980円)。
中綿で保温性が高くて、それでいて軽い。着丈が短いのでかさばらない点もイイね。ユニクロのウルトラライトダウンベストよりも安い(税込3990円(2023年12月5日現在))ので、迷わず買った。
・職人向けのインナー3種
そして本題のインナー比較である。3着の機能性インナーを細かく比べみよう。
HOOH(鳳皇)ホットインナー税別1780円(綿94%、ポリウレタン6%)
寅壱 長袖クルーネックTシャツ 税別2380円(ポリエステル50%、ポリプロピレン35%、ポリウレタン15%)
BURTLE(バートル)防風フィッテッド 税別1980円(ポリエステル100% 別布ポリエステル90%、ポリウレタン10%)
お断りしておくと、私は長袖インナーに少々うるさい男である。たとえば、タートルネックは首が閉まる気がして好きじゃないし、裏起毛はチクチクして苦手。それからできるだけ汗を吸うタイプのものであってほしいと願っている。襟ぐりの縫製が雑なのもイヤだし、袖丈が長すぎても短すぎるのも好きじゃない。
……とまあ、こんな感じで小うるさい私が3着を比較する。まずはまとめて、3着を並べてみてみよう。
3着はそれぞれ、「低刺激コットン(HOOH)」「制菌消臭(寅壱)」「防風(BURTLE)」を売りにしている。パッと見た感じは大きな違いはなさそうだ。
生地の表面を比べてみると、BURTLEは別布を縫い合わせて風を通さない縫製を施している。他の2着は表面的に違いは見えない。
袖を折り返すと生地の違いがよくわかる。寅壱は吸水性に優れたワッフル地を採用し、透湿機能素材で蒸れを抑える狙いのようだ。これは期待できるぞ。一方のBURTLEは袖口まで別布が織り込まれている。着た時に袖が擦れないか心配だな……。
■HOOHホットインナー
続いて1着ずつ細かくチェック。まずはHOOH。3着のなかでは大きな特徴を持たないTシャツだ。しかしコットンの素朴な素材感で、着丈が長い点は評価できる。上着の下でお腹が出ると、冷えてお腹を壊すんだよねえ。
ひとつ気になったことがある。なにもHOOHに限ったことじゃないけど、作業着メーカーってロゴを目立つところに入れたがるんだよね。幸い、背中のトップにワンポイントだったから良いけど、ロゴはなくてもよくないですか? ワークマンとかもめっちゃロゴ入れるんだよねえ。なぜだろう……。
ほど良いフィット感で、包まれるような温かさ。さらりとして着心地も良い。
■寅壱長袖クルーネックTシャツ
3着の中でもっとも値段の高い寅壱のクルーネック。縫製に作業着メーカーならではの、ひと手間を見ることができる。
スムーズに動けるように、脇下に切り返しが施されている。
背面も細かく切り分けられていて、高いストレッチ性を実現している。さすが老舗ブランド、現場で働く人たちのことがよくわかっている。長年動きやすさを追求しているからこそ、できる工夫だ。
……ただし! 寅壱もブランドの名の主張が強い!! 胸元のロゴは縫い付けてあるんだよねえ。こういうの、好きじゃないです。上着の胸ポケットにペンを入れようとすると、内側で引っかかったりするのでね。せめてプリントにしてほしかった。
それから袖口にさりげなくロゴのタグも付いてる……。なくてもよくないですか?
着てみると、意外と着圧がある。しっかりフィットするし温かいんだけど、私の場合は着慣れるまで2~3回洗濯が必要かも。タイトなフォルムは〇。
■BURTLE 防風フィッテッド
BURTLEの防風フィッテッドはその名の通りに、正面・腕・背中に別布を当てた防風特化型のインナー。
汗をかきやすい脇下から脇腹は、別布で覆わずに通気性を確保している。
それと背面の肩甲骨周辺も覆っていない。これはおそらく、ハーネス(安全帯)等を着用した時に、この部分に汗をかくことを見越してのことだろう。BURTLEも1958年創業の老舗ブランドである。現場作業を知り尽くしてデザインしているといっても、過言ではないだろう。
……で、やはりコレもロゴがデカい! ブランドロゴを背負うのは、宿命なのか!?
着た印象は、見た目ほど圧迫感はない。けど、これはもう風を防ぐことを目的に着るためのインナーだ。たとえば冬空を走るライダーや、強風時の海釣りの際に威力を発揮するに違いない。普段使いには少々向いていないかも……。
ということで3着を比較して、私のようなタウンユースには、HOOHのホットインナーが1番最適ではないか? という結論に至った。着心地が軽くて肌ざわりも柔らかいので、日常的に使うにはコレがオススメ。
アクティブな用途のインナーを求めている人には、寅壱・BURTLEのものが良いだろう。これから本格的に寒くなるので、ぜひ参考にして頂きたい。
・今回訪問した店舗の情報
店名 本田屋 船橋夏見台店
住所 千葉県船橋市夏見台5-12-25
時間 10:00~22:00 土日祝10:00~20:00
定休日 年末年始(12/31~1/3)