書店で本を買うと装着してくれるブックカバー。傷や汚れ防止以外にも “表紙を隠す” という重要な役目がある。
読書というのはかなり能動的な行為なので「いや、ちょっ、別に興味はないんだけどたまたまカバンに入ってただけ!」といった寒い言い訳は通用しない。
「何を読んでいるか」はすなわち「何に興味を持っているか」を意味し、個人的にはネットの閲覧履歴を見られるよりも本棚を見られる方が百倍恥ずかしい。
しかし、リサイクルショップで購入した古本や図書館の本にはカバーがないし、市販のカバーはサイズが決まっていて何パターンも買わないといけない……。そんな悩みを解決する神アイテムを発見した!
・Beahouse「フリーサイズブックカバー」(税抜1500円)
これまで筆者が試してきた方法には以下のような問題があった。
まず、100円ショップなどの使い捨てブックカバーは便利で安価で仕上がりもきれいだが、表紙が丸見え。別にエッチな本じゃなくても、外出時に持っていくのは気が進まない。
決して書籍や著者のファンであることを恥じているのではなく、その本を愛する自分自身を裸でさらしているような感覚、というのが近いだろうか。
布製やビニール製のカバーもあるが、文庫本 or 単行本 or 新書、小説 or 実用書 or 漫画本など本のサイズやボリュームは多種多様なので、いくつも買わなければいけない。
文庫本のような小さな本なら、A4コピー用紙で本屋さんのようなカバーを自作できる。しかし単行本はA3以上の用紙が必要となり、学校や会社のような「コピー機の周辺をあされば大判の紙がざっくざく!」の環境にない筆者には少しハードルが高い。
そこで出会ったのが、Beahouse(ベアハウス)の特許出願済「フリーサイズブックカバー」だ!
一見すると、一枚の布を折りたたんだ何の変哲もないカバーなのだが……
内側をめくると、マジックテープが縫い付けられている。ここがポイント!
本の縦サイズに合わせ……
布を折ってマジックテープで固定する。これにより、文庫本、単行本、コミックスなど縦サイズの異なるあらゆる本にアジャスト可能! まさにフリーサイズとなっている。このとき、元からついている帯やカバーは取り外した方がすっきりする。
あとはぐるりと背表紙まで回して反対側を挟み込めば装着完了。
横幅も余裕があるので、ページ数の多い分厚い本にも対応する。筆者は電子書籍で買ってしまったので試してはいないが、レンガ本こと京極夏彦先生の作品でも大丈夫だと思う。
ごくシンプルな構造なのだけれど、完っ璧に本を覆ってくれる。考えた人、天才か!
筆者のものはしっかりした張りのあるデニム調の布製で、手触りも抜群。蔵書のグレードが上がるような気がする。デザインは無地のほか、縞柄、カラフルな模様入りなど複数ラインナップ。
背表紙部分に紐シオリつき。サテンリボンのような光沢のある素材だが、今のところ先がほつれてくるようなこともない。
・布ゆえの凸凹感は多少気になる
アイディアは文句なしに百点満点! ただし布素材ゆえ、紙のカバーに比べて短所もいくつか。
ある程度の厚みがある布なので、折り返したところや、内側にマジックテープがあるところに段差ができる。指の腹でなでると明らかにわかる段差で、紙のような滑らかな触り心地にはならない。手に持ったときにボコボコして気になるという人はいるかもしれない。
また、紙のような折り目がつかないので繰り返し使えるのが布の利点だが、どうしても「折りグセ」は残る。
とくに包装時(購入時)の折りグセはかなり強固なので、ほかのサイズの本に装着したときも凸凹したり、布がその位置に戻ろうとしてしまうことがあった。
しかし、どれも「本を読む」という本来の目的はまったく邪魔しないので、筆者は非常に気に入っている。柄違いで何パターンか購入しようと思っているほどだ。
今回ご紹介したのは文庫~A5サイズ対応で、手帳カバーやノートカバーとしても使用可。ほかにA5~A4対応のマガジンタイプもあり。
筆者はロフトで購入したが、Amazonなどでも取り扱っている。外出先で本を読みたいすべての読書好きにおすすめ!
なお「図書館本や古本は著者の利益にならないので真のファンなら避けるべき」問題についてはここでは不問にしていただきたい。もちろん書店で購入した新刊も、自分好みの柄でカバーできる利点があるぞ。