御徒町は東京の中でも中華みが強い街だと思う。アメ横もあるし、ガチのアジア文化が流れ込んでいる感じがするのだ。そんな御徒町では大阪王将もなんか凄い。餃子がいっぱいついたデカイ看板は駅前の隠れランドマークの1つと言えるだろう。

店舗限定セットとかも多いので、私(中澤)は駅前に行く度に様子を見てしまうのだが、先日、この御徒町店の店頭に「大阪カレー」という垂れ幕が下がっているのを見つけた。公式サイトでは情報が見当たらないこのメニュー。これは一体……?

・拡大中の店舗限定メニュー

そう思ってよく調べたところ、どうやら2023年10月13日から販売開始された店舗限定メニューのようだ。販売開始時の大阪王将公式X(@osaka_ohsho)のポストによると、店は東京の大井町店と大阪の高井田店の2店舗だが、「順次ほかのお店へ展開予定決定!!」とも記載されている。どうやら予告通り広まって御徒町店でも展開されている様子。

・バリエーションに感じる大阪王将オーラ

私がこの垂れ幕に目が惹かれたのは、ただのカレーではないところだ。垂れ幕に並んだカレーメニューの大阪王将オーラが凄いのである。例えば、ライスとカレーソースに餃子6個が乗った「元祖焼餃子カレー(税込890円)」とか、玉子と餡が乗った「ふわとろ天津カレー(税込890円)」とか。

中でも最も目立っているのはスタミナ炒めが乗っている「スタミナ炒めカレー(税込890円)」。盛りすぎ。最高じゃないか。

というわけで入店してタッチパネルでメニューを確認したところ、店外の垂れ幕以上に色々あるようだ。「チキン南蛮カレー(税込990円)」とか「油淋鶏カレー(税込990円)」まである。

地味に麻婆豆腐カレーも気になるんだよな。そのバリエーションは目移りしてしまうレベル。




・バグ

迷いだしたら決めかねてしまう。そこで強い意志を持ってスタミナ炒めカレーを選択したところ、次に表示された画面に衝撃を受けた。

それはトッピングを選ぶ画面だったのだが、トッピングには3つの項目がある。まず「目玉焼きトッピング(+100円)」。これは垂れ幕のイメージ画像に採用されていた。次に「カレーごはん大盛(+100円)」。食いしん坊はそそられるよね。そして「炒飯変更(+200円)」……


って、カレーでも炒飯変更できんの!?

いや、落ち着け。そもそも公式メニューにも記載されていない商品だし、これはうっかりトッピングの項目を変えずに実装してしまったバグかもしれない。なにせ販売しはじめだしな。


・実際注文してみた

チェックを入れると店員さんが来て「カレーは炒飯変更できないんです」と説明を受けるパターンも十分にありえる。そこで実際に炒飯変更にチェックを入れて注文してみると……



できるんかーーーーい

マジかよ。定食のご飯を炒飯にするとかそんな次元じゃないぞ。もはやトッピングの域を超えている。こんな夢みたいな組み合わせが実現するなんて。



・食べてみた

まずはカレーソースを味わってみたところ、甘みの後に強いスパイシーさが追いかけてくる。そのまろやかでありながらピリ辛が鮮烈な味は普通に『上等カレー』とかと戦えそうだ。

思ったより大分本格派に仕上げられているから、ポスターに記載された「20種類以上のスパイスと数種類のフルーツをじっくり煮込んだ」という文言も伊達ではない。ご飯が欲しい! そこで炒飯と一緒に食べてみたところ……


味のメリーゴーランドや!!



・脳に衝撃を受ける味

炒飯の香ばしさと豊潤な旨みが一瞬漂ったかと思うと、前述のカレーソースの味が強くなり、ひと口でくるくると味が変わる。食べていて目が回りそうになったのは初めてだ。

しかも、味がバラけているわけではないのが凄い。カレーの包容力がそうさせるのかもしれないが、強烈な個性のぶつかり合いがなんかよく分からない濃厚なハーモニーを奏でている。よく分からないが脳に衝撃が直撃する。これはひょっとしたらウマイのかもしれない。

さらにスタミナ炒めもついてるんだからパンチ力が半端じゃない。ファミコンで例えると、攻撃力の値が数字ではなくなってしまってるみたいな。トッピングシステムだけでなく、味もちゃんとバグッてて笑った

順次展開されているという大阪王将の「大阪カレー」。現状、どこまで広がっているものなのかは定かではないが、とりあえず職場近くの大阪王将新宿店でもやっていたので、順調に取り扱い店は増えている様子。前述の通り、カレーソースもこだわりを感じる一品なので見かけたら食べてみてくれ。

執筆:中澤星児
Photo:Rocketnews24.