全国に1491人いるという丸亀製麺の麺職人(2023年10月時点)。その中で「二つ星」の称号を持つ職人はたった5人。「三つ星」「四つ星」に至っては、なんと0人である。非常に狭き門なのだ。
そんな麺職人たちの頂点に立つのが、「麺匠(めんしょう)」と呼ばれる世界にただ一人の存在であるということは、昨年の記事でお伝えした。あれから約1年……。久々に麺匠と対面するべく、メディア向けのイベントに参加してきたぞ。
丸亀製麺が誇るカリスマ職人が、当サイトに1年ぶりの再臨を果たす……!
・麺匠再び
この日のイベントでは昨年同様、麺匠が打った『釜揚げうどん』が振る舞われた。真剣な表情で麺を茹でる麺匠。そして……
こちらが麺匠による『釜揚げうどん』である。なんという美しさ……!
麺の外側が膨らみ、角が立っていることが一目で分かる。いわゆる「エッジが立っている」状態だ。
麺匠の仕事や、オススメする『釜揚げうどん』の食べ方については、ぜひ去年の記事をご覧いただきたい。ちなみに、その時教わった麺を桶のフチに這(は)わせる すくい方は、今も必ず実践しているぞ。
同じ丸亀製麺のうどんでも、麺匠が打った『釜揚げうどん』は何かが違う。この1年でそれなりに『釜揚げうどん』は食べてきたが、口に入れた瞬間のインパクトが、他とは少し異なる気がするのだ。
昨年の自分の言葉を借りるなら、コピーの元となった原画を食べているような感じ。目指すべきゴールがあるとしたら、麺匠が打った麺こそがそのゴールなんだろう。それはさながら船乗りを導く灯台の光。まさに匠の技だ。とそこへ……
スッと現れた一人の男性。
そう、約1年ぶりの降臨となる……
麺匠・藤本智美(ふじもと さとみ)さんだ!!!
・待望の再臨
世界にただ一人のカリスマ職人と、久しぶりの再会を果たす私。どれ、記念に1枚撮ってもらおうか。
はいパシャ!
麺匠とは知らない仲ではない。去年も同じように肩を組んで写真を撮ったりと、これはもう事実上のマブダチと言って差し支えないだろう。というワケでここからは、親しみを込めてサトミンと呼ばせていただく(無許可)。『呪術廻戦』のナナミンっぽくていいっしょ。
・聞いてみた
さて、サトミン麺匠。実はサトミン麺匠に聞きたいことがあるんです。去年は『釜揚げうどん』のもっともおいしい食べ方を教えてもらいましたが、麺匠が考える『釜揚げうどん』にもっともよく合う天ぷらって何です……
麺匠「いか天!!!」
・即答
はっや! 回答が早すぎるだろ!! クイズ部かよ! それにしても少々意外なチョイスだ。数ある天ぷらの中で『いか天』が選ばれるとは……。
麺匠「もちろん、どの天ぷらも『釜揚げうどん』とよく合いますが、個人的にぜひ食べていただきたいのが『いか天』です。『いか天』って揚げるのがすごく難しいと思うんですよ。水分が多い食材ですし」
たしかに各店舗の腕の見せどころと言えるかもしれませんね。丸亀製麺の『いか天』は衣だけ はがれたりしないし、いつ食べてもおいしく揚がっているような気がします。
麺匠「他の天ぷらよりあっさりしているのもポイントですね」
たしかに。『いか天』には天だれですか? それとも塩?
麺匠「『釜揚げうどん』のだしにおろし生姜を入れて、そこにちょっとつけるのが私としてはオススメです」
なるほど。サトミン麺匠は昨年、『釜揚げうどん』のオススメのトッピングとして青ねぎ・おろし生姜・すりごまを挙げていました。天かすは入れないとおっしゃってましたが……。
麺匠「ええ。だから『いか天』もドボンとつけちゃダメですよ。こうね……ちょんづけでお願いします。ちょんとね」
その後も『いか天』の魅力を熱く、そして激しく語り続けるサトミン麺匠。もしかして『いか天』をオススメしてきたのは、麺匠自身が無類のイカ好きだから? と思ったりもしたが、それにしても……
ちょっと『いか天』の話が長すぎやしないか。これでは麺匠というよりイカ匠である。というワケで、そこから先はまあまあカットさせていただいた。許せサトミン……。
後日、実際に『釜揚げうどん』と『いか天』を注文してみたが、たしかに丸亀の『いか天』って、その形状も含め『釜揚げうどん』の最高のパートナーだな。さすがサトミン麺匠である。
前回の記事も合わせてチェックしてもらえば、今まで以上に『釜揚げうどん』を楽しめること間違いなし。
さらに今月は、麺匠が打つうどんを食べられる「麺匠イベント」が全国の店舗にて開催中だ(誰でも参加可)。詳細は丸亀製麺の公式サイトからご確認いただきたい。それではサトミン麺匠、またどこかでお会いしましょう! ごちそうさまでした。
参考リンク:丸亀製麺「創業感謝祭」
執筆:あひるねこ
Photo:RocketNews24.
▼取材後、自身の等身大パネルに私を案内するサトミン麺匠。なんでも今年からパネルが最新版にアップデートされたらしい。つまり最新の麺匠であると……誰が気付くねん!
▼事実上のマブダチである。
丸亀製麺 唯一の麺匠であり、そして事実上のマブダチと言っても過言ではない藤本さんと一年ぶりの再会を果たす。 #続きは記事で pic.twitter.com/cx865JOlgu
— あひるねこ@ロケットニュース24 (@ahirunekoindie) November 2, 2023