ある日のこと。家族で『とんかつ まい泉』のヒレかつサンドを食べているとき、妻が私を見て言った。「えらく無造作に食べるね」と。

うん? 無造作も何も、普通に食べているだけですけど? ポカンとしている私に、妻が「ヒレかつサンドの袋をひっくり返してみて」と言う。


は? 何を言ってるんだろう? そう思ったが、ひとまず言われた通りに袋をひっくり返してみると……



あ!


うっすら気づいた私に、妻が続ける。

「3切れのサンドイッチのうち両端はお肉があまり見えなくて、真ん中はしっかり見えているでしょう? つまり、サンドイッチの両端にはひれカツの両端が挟まっているのよ。

ということは、お肉のボリュームが1番あるのは真ん中。なので、『肉々しいところを最後に残しておきたい』って人は両端から食べればいいし、逆に『最初のひと口で最大限の肉々しさを感じたい』って人は真ん中から食べるのがいいよ」



なんと! そうだったのか……! 今まで何も考えずに袋を開けてそのまま食べていたけど、なんだかすごくもったいないことをしていた気がする……!!

私は “美味しいところを最後にじっくり食べたい派” なので、本来ならば “端 → 端 → 真ん中” と攻めるべきだったのだ。


ただまぁ、全てのヒレかつサンドが “真ん中が肉多め” になっているかどうかは分からない。妻によると「今まで食べたものは全部上のスタイルだった」とのことだが、人が作るものなので必ずしもそうだとは言い切れないだろう。

なので例外はあるかもしれないが、どちらにせよサンドイッチの袋を裏返せばすぐに確認できる。大した手間ではないから、まい泉のヒレかつサンドを最大限に味わいたい人はやってみてはいかがだろうか。



え? そこまでやるほどじゃないって? いやいや、『まい泉』のヒレかつサンドはそのひと手間をかける価値が十分にある。繊細な味だし、私のように “たまに味わえる贅沢” って人も多いだろう。

その贅沢を最大化すると考えたら、袋の裏を見て食べ方を変えるくらい屁でもない。なにより、 “工夫してより美味しく食べている” と自分で思うだけで、実際に美味しさが増すという側面もあるように思う。

元から十分に美味いあのヒレかつサンドが、さらに美味しく感じるのだ。まぁ心理的効果と言えばそれまでだが、無視できない部分ではないだろうか? お試しあれ!

参考リンク:とんかつ まい泉「サンドイッチ
執筆:和才雄一郎
Photo:RocketNews24.

▼ヒレかつサンドは3切れで454円、6切れで891円。詳しくは公式サイトでご確認を!