苛烈さを増し続けるバーガーチェーンらによる月見戦争。2023年9月7日からはファーストキッチンも新作を引っ提げて参戦したぞ!
「餅」という、他社が手を付けていない特殊兵装を展開するファーストキッチン。どのような仕上がりなのか、全く予想がつかない。
さっそく食べてみたところ……これはマジに、今年の優勝争いにノミネート待ったなしじゃないか? なんか本気でうめぇぞオイ!!
・ファーストキッチン
ファストフードチェーンの中では、比較的お綺麗にまとまっていて常識人なイメージのあるファーストキッチン。
彼らの新商品は、「月見もっちバーガー(870円)」と「月見もっちチキン竜田バーガー(740円)」だ。
この他に「もっちバーガー」と「もっちチキン竜田バーガー」もあるが、今回はスルー。月見系だけで勝負してもらおう。
最大の特徴は、言うまでもなく「餅」だ。ご飯を入れるライスバーガーはあるので、まあ、餅が入ってもやれそうな気はする。ネタに全力投球するようなことはしないブランドだと思うので、きっと真面目に仕上げてきているのだろう。
・ノーマル
ということで、ノーマル版と竜田版をそれぞれゲット。
さっそくノーマルの方から見ていこう。開封しようとすると、いきなり注意書きが目に入った。
ああね。餅は正月に窒息死する人が続出するのが定番だしな。皆さんも喉に詰まらせないよう気をつけてください。
バンズはこんな感じ。公式HPによると、醤油が入ってるらしい。和風なのだろう。
横から見るとこう。きわめて普通の、よくあるバーガーっぽいビジュアルだ。
バンズを剥がすと、何やら白いのが。これが餅か? と思ったが、よく見たら玉子の白身だった。
こちらが黄身のほう。マック同様にハードめに加熱されたタイプだが、見ての通り玉子の量はファーストキッチンが圧倒的だ。
黄身を剥がすと……
餅
マジで普通に餅が入ってた。黄身とパティにしっかりくっついている。バーガー界でも最大級の粘着力だろう。餅とパティの間には みそダレで、パティの下には何もなし。
・うめぇ
食べてみると、これがマジでうめぇ! まず、バンズが甘くなくていい。醤油入りの効果だろう。餅に風味がついているのだが、これもテクい!
公式HPにて種明かしがされていた。どうやら「かつおと昆布の出汁が効いたつゆに揚げ餅をくぐらせた」らしい。はぁー、そういう。
みそダレと餅の相性が悪いはずがなく、パティも上手いこと和風テイストに迎合している。ウマさの仕組みとしては、お雑煮と似たような原理だと思う。
玉子も黄身成分が大半で、白身はほとんど存在感が無いという調整なのもグッド! 黄身のコフコフした食感と質感が、うまいこと餅のモチモチ感にかみ合っている。
870円という価格は中々に高価格帯だが、ウマさはトップクラスで間違いない。あと、餅が入っているため腹持ちは圧倒的だ。
月見とか関係なくうめぇ。卵の黄身と餅に、醤油、味噌、かつおと昆布だしで味付けされたバーガーは大正解だ!
・チキン
続いてチキン。構造はノーマルと同じなので割愛する。肉がチキン竜田になっただけだ。横から見るとこんな感じ。
こちらはチキン竜田の衣のハードな食感と、チキンのプリっとした食感が、ノーマルとは違う世界観を演出。チキンになってお雑煮感がいよいよ増した気がする。
何にせよ、やはり高い水準で仕上がっていると言わざるを得ない。味だけに注目した場合、ノーマルとどちらがウマいかというのは非常に難しい。
740円ということでノーマルより130円も安いため、コスパ面も加味したらチキンだろうか。まあでも、これは両方食っておいた方がいい。
今までにも色んな和風のバーガーはあったと思うが、ここまで味のバランスが良く、なおかつ食べごたえと腹持ちの良さを兼ね備えたものはほとんど無かったと思う。
にわかにファーストキッチンが今年の月見戦争を制する可能性が高まってきた。
参考リンク:ファーストキッチン
執筆:江川資具
Photo:RocketNews24.
[ この記事の英語版はこちら / Read in English ]