ラーメンをほぼ食べない私(中澤)でもとんこつラーメンの『一蘭』は知っている。むしろ、一蘭しか知らないくらいの勢いだ。そんな一蘭の名は海外にも轟いているようである。海外ネットで念願の東京の一蘭を訪れて感動する声が話題になっていた。
日本滞在10日にしてついに新宿の一蘭に行ったというアニタさん。ニューヨークで23ドル(約3300円)の「天然とんこつラーメン」が税込み980円であることと同時に、あるシステムについても「とても良い」と触れている。こんなんあったんか……!!
・使おうと思ったことがない
数少ない一蘭で食べた時の記憶をたどると、ぼんやり形だけは見たことがある気もする。しかし、そもそも使おうと思ったことがないため、マジでイメージがあいまいだ。そこで新宿中央東口店に行って、実物を確認してみることにした。
席は横並びだが、席ごとに店員さんが対応する用の窓がついているデザインは1対1の店みたいである。机は衝立で仕切られさらに集中できるようになっているのだが、その衝立の壁に設置されているのが例のシステム。そう……
ご要望カードだ。
・使い方
木の板に要望が書かれているこのカードは、呼び出しボタンを押して提示するだけで会話することなく店員に要望を伝えられるというもの。要望の内容は「注文方法が分からない」「周囲の音・声が気になる」「一時的に席を離れます」「お子様用食器が欲しい」の4つである。
基本的に私はめったなことが無い限り、飲食店は食べて出るだけ派。そのため、このカードも無意識に選択肢から除外されていて深く考えたことがなかった。しかし、アニタさんの投稿を見て「なるほど」と思ったのは、実はこのカード、裏側には英語が書かれているのである。
・なるほど
思い出されるのはイギリスに行った時のこと。英語の受け答えがほぼできない状況で店員さんに話しかけるのは勇気がいったものだ。なんなら、店に入るのもちょっと怖かったくらい。
その経験を踏まえると、会話せずに要望を伝えられるというのはインバウンド客にはめちゃくちゃ親切なシステムと言える。「一時的に席を離れます」とか普通に使うだろうしな。
考えたら、一蘭以外でこういうシステムをあまり見たことがない。ひょっとしたら、一蘭新宿中央東口店に外国人客が多いのは、有名というだけではないのかもしれないな。目線を変えると、これまで見えてなかったことが見えたのであった。
執筆:中澤星児
Photo:Rocketnews24.
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