コンビニでもスーパーでも売ってる弁当。日本人には非常に馴染み深いものだが、実は英語でも「Bento」というのだとか。ランチボックスではなく、弁当箱に色んなおかずを詰めて携帯する例の形式は英語圏にはないらしい。
英語圏で世界最大と言われるネット掲示板『Reddit(レディット)』で、そんな「Bento」が話題になっていた。ある弁当屋に衝撃を受ける外国人が続出していたのである。
・郷愁を感じる弁当屋
「私が日本を好きな理由」という言葉と共に投稿された1枚の画像。そこには古びた弁当屋の弁当コーナーが写っている。ボロボロの厚紙には「お弁当330円」の文字。
年季が入っている。まず、私(中澤)が感じたのは、ところどころに錆びが見える台車と使い古した厚紙から来る郷愁であった。テナントガラガラのジャンボニチイが最大のホットスポットだった私の田舎にもこんな弁当屋があった気がする。
・画像の弁当屋に行ってみた
だがしかし、この画像は東京は北千住にある『惣菜かざま』のものらしい。むしろ近所。というわけで、『惣菜かざま』のある千住ほんちょう商店街に行ってみた。
駅から少し歩いたところにある千住ほんちょう商店街。モスバーガーとかほっともっとなどチェーンがあって、店が詰まっているのは東京の商店街という感じがする。また、平日午前でも寂しさがなく、それでいてどこかゆったりした空気が漂っているのが良い。
『惣菜かざま』はそんな商店街の中頃にあった。確かに台車はお弁当330円のレディットで見た感じ。ところが、台車に弁当は出ていない。見たところ、惣菜がメインの店だし売り切れたのかな?
・コスパ良し
と思いきや、店員さんに聞いたところ「これから出すところ」なのだとか。その言葉通り、10時頃にお弁当が並んだ。とんかつ弁当、肉団子揚げ弁当、唐揚げ弁当など4~5種類あって全部330円。お弁当は昼だけというわけでもなく20時くらいまで売っているらしい。
鶏カツ弁当を買って食べてみたところ、鶏カツがガッツリしている上、鶏カツの下にはナポリタンも隠されていた。さらには、レンコンと肉の揚げ物もあるし、ちょっとした野菜炒めとお新香もついている。
鶏カツの味は、まあ330円の弁当という感じだけど、分量を見ると十分なコスパと言えるだろう。330円でも物足りなさはないところが良い。近所にあったら助かりそうだ。
・衝撃の理由
さて、海外ネットで衝撃を受ける人が続出しているのも価格について。ただし、衝撃の度合いが私とは違う様子。一体なぜなのか? その実態がレディットのコメントに現れている。コメントには以下のような内容が並んでいるのだ。
「俺が住んでるアメリカではこれは13.99ドル(約2042円)だ」「カナダだったら16.99カナダドル(約1818円)に相当する」「こっちだと10オーストラリアドル(約940円)くらいしそう」「充実したランチが330円。なんてこった」
──画像での判断とは言え、弁当2042円はさすがに高い。私からしたら「コスパ良いな」くらいの感覚だったが、それだったら衝撃を受けるのも納得である。っていうか、逆に私が衝撃を受けた。
庶民的な目線だけにベースに流れる常識の違いがより明確になっているように感じたこの話題。そりゃあ日本好きにもなるかもね。納得。同じ場所でも見る人によって違う世界が広がっているものだ。
・今回紹介した店舗の情報
店名 惣菜かざま
住所 東京都足立区千住1-22-9
時間 9:00~20:30
定休日 無休
執筆:中澤星児
Photo:Rocketnews24.
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