日課であるSHEINパトロールをしていたところ、「んなバカな」と思えるような価格設定の『Wi-Fiセキュリティ監視カメラ』を発見した。
その額、たった585円。吉野家の「牛丼大盛(税込635円)」よりも遥かに安く、無線の監視カメラがゲットできると。んなバカな!
しかし、商品のレビュー欄には、やたらと説得力のある文言ならびに説明が書き込まれていた。
「箱は潰れていたけど接続は簡単でした」。
さらに、わかりやすく使い方まで書き残してくれている。
ノーテンキな書き込みが多いシーインにおいて、この親切心は珍しい部類に入るだろう。このお方、信用できる……。
そして商品が届くと……
本当に箱はつぶれていた。
いや、コードがハミ出してしまっているほどのだらしなさ。大丈夫か。
箱の中には、本体、固定アダプタ、USBケーブルが2本、そして説明書なのだが、
完全に中国語 / 英語の説明書なので、先ほどの親切レビュアーさんの方法を参考にしてみる。
まずは本体に電源を繋いで、
本体の電源ボタンを3秒押すと青ランプが点灯。
説明書のQRコードを読み取り、アプリをダウンロード。
アプリを開いて「+(デバイス追加)」のボタンを押し、
Wi-Fiを、このカメラ本体から発せられているであろう「XXXnnnnnnYYYYY」な形式のアクセスポイントに接続し、アプリに戻ると……
えっ!
つ、つ、つ、つながった……!
こんなに簡単につながっていいものか……!
ちなみにコントロール画面からは、画像保存、動画保存、あとは画質や色合いの補正のほか、「監視カメラ本体をマイクとした場合の音声レベル」なども表示される。
そう、つまり、たとえば玄関とかにこの監視カメラをセットして、お客さんがカメラに向かって「こんにちは〜」と挨拶したら、スマホからその音声が「こんにちは〜」と流れていくるような仕組みなのである。
ならば、
固定アダプタをセットして、
テスト的に、玄関ドアに付けてみた。なお、カメラ内部のバッテリーに充電されていれば、電源に繋ぎっぱなしでなくてもOKだ。
んで、離れた場所に行ってアプリを起動し、
徐々に玄関に近づくと……
オレやん!
かなりバッチリ映ってる。
たった585円の「Wi-Fiセキュリティ監視カメラ」なのに、意外にもちゃんと使えてしまうとは……!
もちろんコレ、スマホとカメラを直接Wi-Fiで繋ぐ方式なので、外出先など、相当に離れた場所からは使えない。
しかし、どうにかして電源を確保できるようなかたちでカメラを玄関ドアにセットしたら、「カメラ式ドアスコープ」的な使い方も可能かも。
家の中の離れた場所にいるペットをスマホで確認することもできるだろうし、ほかにもいろいろ! その可能性は無限大。
それにしても……。
こんなハイテクなカメラが、たった585円で買えるとは……。しかも簡単に接続できる。すごい時代になったもんだ……。
なんだか技術の進歩に乗り遅れそう。
そんな不安のなか、ふと横を見てみると、
「つぶれた箱」が転がっていた。そこには不思議な人間らしさがあった。
私はそれを見て少し安心した。この先には「(だらしない)人間がいる」と。
もしかしたら、あえて潰しているのかもしれない。最先端のマシンには出せない「人間み」を演出するために。
参考リンク:SHEIN「1個 HD 1080p ミニ WiFi IP 監視カメラマイクロワイヤレスボイスレコーダー家庭用監視セキュリティ保護リモートモニター」
執筆:GO羽鳥
Photo:RocketNews24
screenshot:SHEIN