都内のオフィスに通勤するのは水曜・木曜の週2日。それ以外は基本テレワークなので、私は会社から離れた郊外エリアで暮らしている。そして2日連続で往復するくらいなら都内に泊まった方が安いかも……という理由で、だいたい水曜日はどこかの宿に泊まっている。

そんな生活をしていたところ、知人から「定額制宿泊サービス」を勧められた。いわゆる “ホテルサブスク” と言われているやつで、定額料金を払うと国内外のホテルにお得に泊まれるサービスらしい。どうせ毎週どこかの宿に泊まるのだから利用してみてもいいかも……

ということで「HafH(ハフ)」なるサービスに登録してみた。ラグジュアリーホテルからホステルまで世界30カ国約1700軒以上のホテルを選べる “旅のサブスク” だという。そんなこんなで実際に3カ月以上使ってみて分かったことを報告したい。

・コインで予約をする

私は月額9800円の「スタンダードプラン」を利用している。9800円で毎月300コイン(HafHコイン)がもらえて、そのコインを使って宿を予約するという仕組みだ。ちなみに私は使ったことはないが、宿以外に航空券も予約できるらしい。

とにかく、毎月与えられる300コインをいかに上手に使うかがミソとなる。試しに都内の宿を検索してみると、1泊75コイン〜3500コインとかなり幅広いラインアップ。コインを貯めて(買い足すことも可)豪華なホテルに泊まる方もいるのだとか。ま、私には関係なさそうだ。

登録時にキャンペーン等の特典で770コインをもらった私は、初月の300コインと合わせて約1000コインで利用スタート。それから私は、毎週100コイン〜175コインの宿を利用することにした。1コインが約32.3円なので、だいたい1泊3230円〜5653円の計算。

具体的には「ナインアワーズ大手町(150コイン)」や「レンブラントキャビン新大久保(100コイン)」「ドシー恵比寿(175コイン)」などなど。どこもカプセルタイプの宿である。

なお「レンブラントキャビン新大久保」は、その後150コインに値上がりしてしまった。基本的に毎月300コインでやっていこうと思っていたので50コインの爆上げは鬼としか言いようがない。ただもしかしたら時期によって必要コイン数の変動があるのかも。

そんなわけで私の場合は月に2〜3度、HafHを利用して都内に宿泊している。それ以外に「1980円ホテル」や「赤坂SPA:BRICINN」などにも仕事で泊まったので、どうにか残高は500コイン前後をキープ……していたのだが「ちょっと待てよ」と、ある疑問が頭をよぎった。


・ある疑問

そもそもカプセルホテルって1泊5000円もするのだろうか。率直に言うと、ホテルの公式サイトから予約をした方が安く済むのでは……と思ったわけである。たとえば約2週間後の「レンブラントキャビン新大久保」の1泊料金を比較してみると……

HafHが150コイン(約4850円)に対して、公式サイトで予約をすれば4500円とのこと。やはり公式の方が安い。って、マジかよおい。「公式サイトが最安」と謳っているのだから、そりゃ公式サイトから予約をするのがやはり1番安いのだろう。

ただ、週末や直前予約の価格を確認したところ、公式サイトが6000円(日によって異なる)で、Hafhは直前でも150コインだった。さらに言うと、HafHは「キャンセル料が発生しない」という強みもあるようだ。ううむ、まだどちらが良いとは判断できぬ。

それと私の場合は、基本的に「東京都内で宿探しをしている」ので選択肢は多い方だが、エリアによっては選べるほどホテルがないのもこういったサービスの弱点と言えるだろう。


・コイン残高とにらめっこしたくない

そんなこんなで毎週サイトにログインしては「コイン残高」とにらめっこをする生活が続いていたのだが……ある日、急にチマチマとコインを消費するのが嫌になってしまった。

ここらでコインを奮発して、ランキング上位の宿に泊まってみよう。ってことで、月間ランキング全国1位の「OMO3 東京赤坂 by 星野リゾート(250コイン)」を予約することにした! 約8000円で泊まれる星野リゾートとは一体どんなところなのだろうか。

なんでもOMO(おも)とは、都市観光に最適な立地で地域の観光をサポートするホテルだという。「OMO1(カプセルタイプ)」「OMO3(ベーシックホテル)」「OMO5(ブティックホテル)」など様々なタイプのホテルがあるようだ。

なお、OMO3東京赤坂は公式サイトで予約をするよりもHafHで予約をした方が安そう。空室検索をしたところ、1万円以下で泊まれる日はなし。もしかしたらHafHを利用する最大のメリットは、この宿にお得に泊まれることなのかもしれないっ!


・OMO3 東京赤坂 by 星野リゾート

東京メトロ「赤坂見附駅」から歩いて5分もかからない場所にあるOMO3東京赤坂。1階に入っているのは上島珈琲店。都会のオアシス的な雰囲気が漂う洗練されたホテルである。さすがランキング1位。なんだかドキドキしてきた。

200円でルームウェアをゲットして部屋に向かう。ずっとカプセルタイプのベッドで寝ていたので感慨深いものがある。ついに個室か。


んで、どうだったかと言うと……



…………



最高過ぎた。


ダブルベッドでバスルーム・トイレ・洗面台が別々。広々としたベッドに大きな湯船。しかも超ピカピカ……って、ただの天国じゃねえか。マジかよおい。

しかも近くの店舗で宿泊者特典があったり、ホテル主催の早朝ガイドツアーが開催されていたりと至れり尽くせり。約8000円と考えたら激安だろう。OMO3の一発逆転サヨナラ満塁ホームランのおかげで、HafHがとても良いサービスに思えたのだった。

とりあえず今後もコインを上手に使いながら「OMO」の他施設も利用したいと考えている。全国各地にOMOがあるので、それ目当てにHafHを利用するのもアリかも。興味のある方はチェックしてみてはどうだろうか。


参考リンク:HafH
執筆:砂子間正貫
Photo:RocketNews24.