コロナの入国規制が解除されて、都内には外国人観光客があふれ返っている。ひょっとするとコロナ前よりも増えているかもしれない。観光名所のひとつ、浅草は修学旅行も復活し朝から大変なにぎわいだ。あのタレントさんのお店もまた客足が絶えない。

そう、ものまね四天王の1人、グッチ裕三さんの「浅草メンチ」である。そういえば、同じくものまね四天王のコロッケさんも、自身のお店「コロッケのころっ家」でもメンチカツを販売していたな。

……ふと、疑問が浮かんだ。2人のメンチ、どっちがウマいのか? 食べ比べて本当に美味しい方を決めようじゃないか! ものまね王座決定戦番外編! グッチ VS コロッケのメンチ対決開幕じゃ~い!!

・浅草メンチところっ家

ということで、勝手に開幕したメンチ対決。まずはグッチさんのお店からメンチを調達。平日午前にお店にいくと朝から混雑している。さすが人気店、数ある食べ歩きのお店のなかでもぶっちぎりで客を集めている。


一方、コロッケさんのお店は2021年2月に東京・新小岩に1号店がオープンしている。1号店開店の翌日にお店を訪ねたところ、6時間待ちを告げられ、その時、私は購入を断念した。

以来着々と店舗を増やし、現在北は秋田県から南は沖縄県まで、全国に40店舗以上を展開している。そのうちの1つ、巣鴨のお店にやってきた。


・5個ずつ持ち帰り

それぞれメンチカツを5個ずつ買ってきた。グッチさんの方はビニール袋のみ。コロッケさんは専用の箱が用意されていた。


浅草メンチは買ったその場で食べることがメインなので、やや持ち帰りに適していないかもしれない。というのは、袋の中を見ると、包み紙に油が浸透している。またアツアツで提供しているので、蒸気で袋の中が濡れてしまっていた。対決条件としてはちょっと不利かも……


コロッケさんの方は持ち帰りがメインである。出店しているお店の多くが商店街やスーパーの敷地内である。晩御飯にもう1品、といった需要を想定してブランドづくりをしているのだろう。温め直して食べるための紙まで添えてあった


・サイズはほぼ同じ

それぞれのメンチカツを見てみよう。まずはグッチさん。先ほども述べたようにアツアツを袋に入れてしまうので、蒸気でシットリしている。揚げ色はやや濃いめ。価格は1個税込350円である。


コロッケさんは表面がカラっとしていて、揚げ色は明るい。価格は税込310円となっている。


2つを並べると、サイズはほぼ同じ。ほんの少しコロッケさんのメンチの方が大きいかな?


断面比較もほとんど同じだが、グッチさんの方が肉がギュッと詰まっているように見える



・いざ、勝負!

では食べ比べといこう。当編集部メンバー7人によるジャッジタイム!

ウマいのはどっちだ!? メンバーの判定やいかに! なお、判定結果をわかりやすくするために、浅草メンチを「グッチ裕三」、ころっ家を「コロッケ」としてそれぞれの投票してもらっている。


■ジャッジ羽鳥:コロッケ

これほどまでに違うのか……! まずコロッケのメンチカツだけど、カラっと揚がっているうえ、味もカラッと明るい感じ。まさにコロッケ! という感じのメンチカツなのだ(←意味不明)。

それに対してグッチ裕三のメンチカツは、色もどす黒く、ジト? ッとしている。天気で言うなら雨であり、「コロッケが陽ならグッチは陰」みたいな印象。好みで言うなら断然コロッケ!」


■ジャッジサンジュン:グッチ裕三

ものまね芸人としては100-0でコロッケ派。これはガチなんだけど、小学生の頃、スターものまね王座決定戦をオリンピックくらいワクワクして待ってたんだから! コロッケに会いに地元のスーパーの営業も観に行ったよ!! 

……が、メンチに関してはグッチ裕三の方がウマいと言わざるを得ない。というか、グッチの料理の腕前は芸能界No.1。天かすと麺つゆのおにぎり「たぬきにぎり」はグッチ裕三が広めたと言っても過言ではない(確か考案もそう)。

コロッケの方も全然悪くなかったけど、玉ねぎの食感を残したり、後引く味わいはグッチの方が一枚上手だったね。ビジーフォーは外国人のものまねが多くて当時は嫌いだったけど、料理の腕前は本当にヤバい。男版・栗原はるみ先生だと思ってる」


■ジャッジ中澤:コロッケ

「グッチ祐三の方は下味が強く、それを含めて美味しい感じ。一方、コロッケの方は下味があまりついてないんだけど、肉の素材の味で美味しい

味付けが薄いメンチカツって、安っぽいものだと肉の臭みを感じることが多くあまり好きではないんだけど、コロッケのメンチカツはその臭みがなかった。ゆえに、メンチカツ本来の旨みを感じられて良かった」


■ジャッジ和才:グッチ裕三

グッチ裕三さんの方が全体的なバランスが良いかなと。コロッケさんの方も美味しかったし、サクサクした食感だって楽しかったけれど、中身のお肉部分に差があったような気が……。お子様舌の私は食べやすい方が好みなので、今回はグッチ裕三さんで」


■ジャッジ御花畑:コロッケ

「これは……方向性がまったく違うから比較が難しい。コロッケのモノマネは好きだし、グッチ裕三の節約レシピにはさんざんお世話になってるんですよ。肉の味付けは完全にグッチの勝ちなんです。この甘辛さと濃さは、グッチレシピの特徴ですね。ソースとかもつけなくても、ご飯と食べたくなる味なんだよなあ。でも衣がベチャッとしてるのが致命的。揚げたてで食べたいからレシピ公開してくれないかなあ。

いっぽう、コロッケはね、やっぱ芸名に揚げ物の名前をつけてるだけあって、時間が経っても衣がさっくりしてるんですよ。コロッケのコロッケ屋をやってるだけあって。ただ、メンチの中身はわりと普通なんですけどね。芸風の差も店の味に出たのかな」


■ジャッジ砂子間:グッチ裕三

「衣がサクサクして肉汁があふれ出すコロッケさんのメンチカツは美味しかった……が、今回は相手が悪かったですね。グッチ裕三さんのしっとりとしたメンチカツは美味すぎ。玉ねぎの食感も肉肉しさも「さすが裕三!」って感じでした。総合力でコロッケメンチカツを上回った印象です。ものまねなら断然コロッケさんなんですけどね」


■ジャッジ佐藤:グッチ裕三

「見た目はよく似た2つのメンチカツ。しかし味は全然違う。衣サックリで時間が経ってもサクサク感の衰えないコロッケさんのメンチに対して、グッチさんのメンチは中身で勝負している

コロッケさんがおかず系なら、グッチさんは主食系。1個の満足度はグッチさんの方が高いと言わざるを得ないだろう。よって、私はグッチさんを推したい」


ということで、この勝負

4 対 3でグッチさんの浅草メンチの勝利である!




買って即食べるか、それとも持ち帰って食べるか。その違いがメンチの味によく出ており、どう評価するかで票が分かれた。それぞれのシチュエーションにあった食べ方をすれば、勝負の結果は異なったのかもしれない。

いずれにしても、どちらもよく考えられたメンチカツである。機会があれば食べ比べに挑んで頂きたいと思う。では、また次の対決でお会いしましょう。さようなら~!!


・今回訪問した店舗の情報

店名 浅草メンチ
住所 東京都台東区浅草2丁目3-3
時間 10:00~19:00(売り切れ次第閉店)

店名 コロッケのころっ家 巣鴨地蔵通り店
住所 東京都豊島区巣鴨3-19-13
時間 11:00~19:00

参考リンク:浅草メンチコロッケのころっ家
執筆:佐藤英典
Photo:Rocketnews24

▼ちなみにお2人ともYouTubeをやってるぞ