何度も言うけどフランスのフランスパンは日本のフランスパンと全然違う。100円くらいで買えるのに毎回泣くほどおいしい。物価が高いパリへ私がちょくちょく遊びに行ける理由は、3食フランスパンで充分だからだ。むしろフランスパンしか食べたくないほどだ。
そんなハッピー・フランスパン天国でわざわざ米を食べる必要は1ミリもないのだが、ちょっと気になる『おにぎり』を見つけて思わず購入してしまったぞ。日本のファストフード代表選手はパリで健闘しているのかな〜?
・パリのおしゃれスーパー
MONOPRIX(通称:モノプリ)はパリ各地にあるスーパーマーケット・チェーン。コンビニくらいの小型店からコスメや洋服が揃う大型店まで大小様々である。
ただしお惣菜コーナーだけはほぼ確実に併設されていて、なぜか日本食を思わせる商品が多数陳列されているのだ。
結局なに料理なのかよく分からない『エビサテ』。
意外においしいかもしれない『サーモンシシトウガラシ』の巻き寿司。
耳慣れない『アップルクランブル』の抹茶味や、説明が少なすぎる『タピオカ』などなど不思議なメニューがたくさん。
そんななかで、ひときわ大々的に売られているのが『おにぎり』。価格は……なんと1コ3.4ユーロ(約513円)! いくら円安ったって、ちょっと震えちゃう価格である。
・でも買う
なお、一般的にパリで日本米がこれほど高価なのかというと「そうでもない」と個人的には思う。よほどイイ米を使っているのだろうか?
ビジュアル的にツナマヨを思わせる『サーモンクリームチーズ』からいってみよう。
こ、米が酢飯ーーー!!!
おにぎりの米が酢飯というパターンは人生初かもしれない。中身が生魚とかなら分からなくもないが、思わず言葉を失うほどクリームチーズである。これが……パリ流?
『ツナスパイス』はというと……
辛ァァア!!!! 辛すぎておにぎりの具として成立していない気もするが、米で包んでいるおかげでどうにか食べられるとも言えよう。
こうなると最も無難そうなのは『牛肉照り焼き』だが……
本当においしかったので逆にビックリしてしまった。甘辛い味噌味が絶妙。この中でどれか1つ選ぶなら圧倒的にコレ。
対して最もヤバかったのは『ナスミソ』。
ナスの水分で米ビッチャビチャである。甘じょっぱさに加えて謎の酸味もあり、日本人でも賛否が否に寄りそうな味付けだ。このクオリティで500円超えはハンパない。よくパリで売ろうと思ったよなぁ。
そもそも米のポテンシャルがあまり高くないモノポリおにぎりだったが、レンチンすればそこそこ食べられるようになった。コレが日本で売ってたら……そうだなぁ。すごくお腹が減っていたら、80円くらいなら買うかも?
とはいえ、パリっ子の口にはこういう味付けが合うのかもしれないし、元も子もない言い方をすると、これを500円で買うかどうかは完全に個人の自由なのであった。せっかくパリにいるならフランスパンを食べたほうが絶対にいいと個人的には思うが……現場からは以上です。
執筆:亀沢郁奈
Photo:RocketNews24.
[ この記事の英語版はこちら / Read in English ]