【激安海外】航空券&宿&メシ代など5万円以内で “バリ島1泊2日フルコース” するのは可能なのか試してみた結果(3ページ目)※1ページ目はコチラ


・路線バス「トランス・メトロ・デワタ」

国内線ターミナルには、“黒地に青文字” という恐ろしく見えにくい配色ではあるが、しっかりとバス停の看板が掲げられている。「BUS TRANS METORO DEWATA(トランス・メトロ・デワタ)」がまさにそれ。

ベンチで待機していると、隣に座っていたインドネシア人が話しかけてきたので、しばし談笑。インドネシア人、本当にいい人が多い!

そして20分ほど経ったとき──

赤いバスが来た〜! これがバリ島の路線バス「トランス・メトロ・デワタ」である。緊張しながら乗車して、マネーカードを運転手に渡すと……

「ピッ!」で「オッケ〜!」と。完全にSuicaみたいな感じだ。

なお、運賃は、どこから乗っても、どこで降りても、一律4400IDR(41円)

ちなみにエアポートタクシーに乗った場合、クタまでの運賃は15万IDR(1409円)〜18万IDR(1691円)かかるそうな。

それはさておきGoogleマップの情報によると、この「K2B」路線に乗っていれば、予約した宿のあるクタ・レギャンあたりまで行けるもよう。

しかし私は、まず宿には向かわなかった。どこで降りたのかというと……



・いきなりスパ(マッサージ)へ

私が降りたのは「Raya Kuta 2」なるバス停。なぜならば、ここから550メートルほど歩けば、安い上にサービスも最高と地元民にも評判の街スパ(マッサージ店)『Reborn(リボーン)』があるからである。

さらにさらに!

事前情報によれば、平日10時〜14時のハッピーアワー中に行けば、料金が30%〜40%引きになるという。これはデカい!

しかも現在時刻は14時ちょい前。がんばれば間に合う!

デカいバックパックを背負いながらも、できる限りの駆け足で向かうと……

なんとギリギリ13:50に到着! ハッピーアワーしめきり10分前!! 目当ての2時間コースは225000IDR(2109円)と高価なので、なんとしてでもハッピーアワー割引はゲットしたかったのである……と思いきや!

「今日は日曜日です」


……そ、そうだった……。今日は日曜日。割り引きが適応されるのは「平日10時〜14時のハッピーアワー中」であり、日曜日は適応外。しかし、もう後には引き返せないので、予定通り2時間コースを堪能することにした。

まずは足を洗ってもらって、

黒い紙パンツ一丁になれと言われる。

んで、たっぷり2時間、インドネシア式(バリ式?)のアロマオイルマッサージをしてもらったのだが、これが本当に最高すぎた。タイ式とも違うし、中国式や韓国式とも全然ちがう。

グググッと強めの圧で、じっくりじっくり……的な動きであり、ハードな長旅13時間の疲れも一気に吹き飛ぶ気持ちよさ! しかも……

マッサージ後には、バリ島の果物&フレッシュジュース&ジンジャーティーまで付いてくるという極楽っぷり。これで225000IDR(2109円)は安すぎる!

あまりにも大満足だったので、マッサージ師へチップ20000IDR(187円)を渡すことも忘れなかった。これにて現金残高は5431円に──。



・レストランに行きたいのだが……

スパを終え、しばし悩む。腹が減ったのでレストランに行きたいのだが、歩いて行くにはビミョーに遠いのである。

その距離、約4.5km。Googleマップによると、徒歩だと56分。車だと12分。しかし適切なバスは無い。

そこで私は思い切って、バイクタクシーを使うことにした。ベトナムでもよく使っていた配車アプリ「Grab」を起動し、目的地を入力すると……なんとたったの4000IDR(37円)で連れて行ってくれるという。

結果として、バイタクの利用は大正解だった。風を切って走るので気持ち良いし、早く到着する(10分で着いた)し、何より安いし!

もちろん危険であることは承知だが、バリでバイタクは必須であると私は感じた。



・老舗『パッ・マレン』の「バビ・グリン」

そして辿り着いたのは、ガイドブックに載っていた “朝から地元客で賑わう老舗ワルン(食堂)” こと『パッ・マレン(Pak Malen)』。

ここは創業30年以上の歴史を誇る、バリの伝統料理「バビ・グリン(豚の丸焼き)」の専門店なのだとか。

んでもって、こちらが噂の「バビ・グリン(Babi Guling)」。パリッパリの豚の皮に、煮込んだ肉、乾物、ごはんにサテ(串焼き)……などが入っている。

人生初のバリ料理。もちろん味はバッチリだった。価格は、ガイドブックに書かれていた値段よりも少し値上がりしていて44000IDR(412円)。



・宿までの移動もバイタク

おなかもいっぱいになったので、いよいよ予約しておいたホテルに向かう。距離は6km、徒歩ではキツい。

ということで、またもバイタクのお世話になることに。

なお、今回のバイタクはヘルメットを持っていなかったので、けっこうヒヤヒヤのノーヘル2ケツ。さらに運転手は道に迷いまくるも、しっかり最後まで諦めず、目的地まで届けてくれた。価格は18000IDR(169円)なり。


・宿に到着するも……

午後17時半、ようやく予約しておいた宿「マヘンドラ ビーチイン(Mahendra Beach Inn)」にチェックイン!

部屋の外にはテーブルとチェアが。いかにも南国っぽい趣(おもむき)だ。しかし中に入ると……

うっ……! けっこうハードめ……!

ていうかエクスペディアの写真と全然ちがうやんけ……!

コンセントが生きているだけ、まだマシか……。でもまあ、若い頃バックパッカーだったので、こーゆー宿には慣れている。な〜に、寝られるだけで十分だ。



・クタ・ビーチでサンセット

宿にバックパックを置いてからは、テクテクと15分ほど歩いてクタ・ビーチへ。ちょうど時刻は18時ごろ。そう……

サンセットの時間である。

泳ぐことはできなかったが、波打ち際を裸足で歩いてビーチを堪能。やっぱり海は良いものだ。“旅をしている感” が一気に増す。

その後、ビーチならびに、ビーチ近辺(ビーチ・ウォーク)を散策しながら、コンビニで水(4500IDR / 42円)と、缶コーラ(7000IDR / 66円)を購入。

んで、コンビニ前のテーブルで、暗くなっていくビーチを眺めながらコーラを飲んでしばし休憩。

落ち着いたところで、またもGrabのバイタクを呼んで、夜メシのためのレストランへGO! ちなみに運賃は12000IDR(112円)。これにて現金残高は4593円に。



・スミニャックの有名レストランで「ナシ・ゴレン」

行ってみたのは、ガイドブックに “リピーター多数の有名レストラン” と書かれていた『マデス・ワルン2(Made’s Warung 2)』。

おおおおっ! さすがに有名店なだけあって実にオシャレな感じである。んで、注文したのは……

これまたガイドブックに書いてあった「ナシ・ゴレン・スペシャル(Nasi Goreng Special)」! サテ・アヤム(鶏肉の串焼き)付きの、インドネシア風チャーハンだ。

ムーディーな雰囲気のなか、ひとり寂しく「うまい。うまい」と食べていると──

中庭のステージでバリ舞踏が始まった。

なんでも金・土・日曜の19時すぎから、バリ舞踏やバンド演奏が行われるらしい。

昼間は “スパのハッピーアワーを逃した日曜日” だったが、逆に夜は “バリ舞踏を無料で見られた日曜日” になった。ラッキー!

なお、お会計は、サービス料などを含めて86625IDR(812円)。

その後、コンビニで、またも水(2500IDR / 23円)と、ペットボトルのコーラ(5500IDR / 52円)を購入し、夜に備える。


そして帰りはもちろん……


バイクタクシー! もう本当にクタの観光はバイタクなしには動けない!!

夜のバリ島を走り抜け、宿までの運賃は16000IDR(150円)。現金残高は3356円。そしてマネーカードに45600IDR(427円)が残っている状態で初日はフィニッシュ。



・安宿の宿命

宿に戻り、まずはシャワー。お湯は出ない。久しぶりの「水シャワー」に気合いが入る。そして体を拭いて、シャワールームから部屋に戻ると……そこに超巨大な「G」がいた。

「あっ!」と思った次の瞬間にはベッドの下へ逃げて行った。

しかしベッドはクソ重く、かつ部屋が劇的に狭いため、少しだけしかベッドをズラすことができず、結局ベッド下に隠れているであろう「G」を発見することはできなかった。

「最初から出ると思っていたんだよな……」なんて思いながらも、覚悟を決めて寝ることにした。しかし、どうしてもヤツの存在が気になって、夜中に何度も目が覚めた。

そして尿意を感じトイレに行くと……便器の横にヤツはいた!

凄惨な現場にならぬよう、サンダルで軽く踏みつけ殺害に成功。しかし、後始末をする気力はなく、便器の横に屍がある状態で就寝すると、数時間後にはアリの大群がGの屍を片付けてくれていた。アリ、すげえ……!


──ともあれ、長い1日だった。あまりにも濃密な1日だった。明日は何が待ち受けているのだろう。2日目「ウブド編」は最終ページへ続く!


執筆:GO羽鳥
Photo:RocketNews24