この世には「ウマい食べ物」「まあまあな食べ物」そして「マズい食べ物」が存在する。極端にマズいグルメに出くわす機会は滅多に無いが、特に『タコライス』は「確実に70点くらいを叩き出す優秀なメニュー」と個人的には考えている次第だ。

思い返して欲しい、あなたはマズいタコライス……いや「イマイチなタコライス」を召し上がったことがあるだろうか? というか、そんなものはこの世に存在しないのである。そういう意味で2023年6月6日に発売となったすき家の新作『タコライス』は高確率で美味しい……ハズだ。

・沖縄発祥のグルメ

沖縄の人はわからないが「しょっちゅうタコライスを食べている」という方は、さほど多くないことだろう。メキシコ料理「タコス」の具をご飯にのっけて誕生したタコライスは、実は沖縄発祥のメニューである……と、沖縄に行ったときに知った。

チリコンカン、チーズ、レタスの組み合わせが標準装備のタコライスで、場合によってはトマト・アボカド・トルティーヤチップスなどが加わる。そしてどこで食べてもタコライスはウマい! この異常な安定感こそタコライスの魅力であろう。

専門店のタコライスはもちろん美味しいし、気取ったカフェのタコライスもまた美味しい。変な言い方になるが、沖縄の吉野家で販売されているタコライスですら激ウマだったことを考えれば「この世にマズいタコライス存在しない説」はあながち間違っていないのではなかろうか?

・すき家のタコライスがウマければ

その仮説を検証するのに、すき家の『タコライス』はおあつらえ向きな新商品である。高級店でも専門店でもない すき家のタコライスが70点くらいをあるならば「この世にマズいタコライス存在しない説」が立証されたと言ってもいいハズだ。

すき家のタコライスは580円で、牛丼の肉がのった「牛あいがけタコライス」が780円。さらにガーリックと唐辛子をあわせたすき家特製フレークをトッピングした「ファイヤータコライス」が640円となっている(価格はすべて並盛)。

で、今回は最もシンプルなタコライスをオーダー。「この世にマズいタコライス存在しない説」に自信を持ってはいるが、イマイチでさえあって欲しくない。頼むぞ、すき家のタコライス……!

・いざ検証

そして目の前に現れたのは「トマトソース(チリコンカン)、チーズ、レタス」という最もベーシックなタコライス。すき家によれば「タバスコをかけて爽やかな辛さをプラスするのもおすすめです」とのことである。

さっそく食べてみると……やはり。酸味と旨味を兼ね備えたトマトソース・シャキシャキのレタス・そしてチーズの組み合わせはまさに黄金のトライアングル。予想通り、すき家のタコライスも余裕でウマい。

またタバスコとも非常によく合うので、苦手でなければ多めに入れてもいいだろう。すき家の『タコライス』は週1くらいは任せられそうなほど優秀であると同時に、逆にすき家くらい庶民的な店でもタコライスはきっちりウマいと証明された。

もしあなたが今後「イマイチなタコライス」「マズいタコライス」を発見したらぜひ教えて欲しいが、そんなことはあり得ないだろう。最後の晩餐にはしたくないけれど、絶対に70点は下回らない優秀なメニュー、タコライスとはそういう料理なのだ。

参考リンク:すき家
執筆:P.K.サンジュン
Photo:RocketNews24.
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