本記事で紹介する詐欺の手口は、はっきり言ってクソである。それは「悪質」というだけではなく、「テクニックがゼロ」という意味でもクソである。

しかしながら、今の時期はタイミングが最悪。運悪く受け取った場合は騙されてしまうかもしれない。なぜなら……

・GWというお出かけシーズン

実際の事例を元に紹介しよう。数日前、私のスマホに以下のようなSMSが届いた。


日本郵便を装ったもので、内容は「お荷物のお届けにあがりましたが不在の為持ち帰りました」。似たような詐欺は過去に当サイトでも紹介しており、よくあるパターンだ。

おそらく、多くの方は上の文面を見た瞬間に「詐欺だな」とピンと来るかと思う。だがしかし……! いまはGWの真っ只中。つまり、家を不在にしている人が多いのである。

自分がどこかに出かけていたら、「お荷物のお届けにあがりました」と言われて焦ってしまう可能性は高い。その一瞬の焦りが判断力を狂わせることは十分に考えられるから危険なのだ。

なお、上のようなSMSが来た場合は削除すればOK。間違っても、先に進んではいけないぞ。

──と言っておきながらなんだが、今回はリンクの先にあるものを調査してみることに。あくまでも記事のためであり、くれぐれも真似厳禁でお願いしたい。



・リンクの先にあるもの

というわけで、リンクをタップ……と思ったら、この詐欺SMS、サイトへ飛ぶにはURLをブラウザにコピペする必要がある。SMS上からURLを直接タップできないとは、なんというクソ仕様。


こんな手間のかかることをわざわざする人がいるのかという気がするが、ガチで焦っている場合はやりかねない。ってことを思いながらURLをコピペしたら……


なんだかそれっぽいサイトが出てきた。パッと見は郵便局のサイトっぽいし、「配達依頼はこちら」の部分も特に違和感はない。しかし、このサイトは真っ赤な偽物。その証拠に、適当な氏名やメールアドレスを入れても次のSTEPに進めてしまう。


そして、次のSTEPが何かと言うと……


クレジットカード情報の入力なのだ。あまりにも早い。しかも、「本人認証のためにクレジットカード情報を入れろ」と言う。


全くもって意味がわからない。本人認証というなら、その前の段階で名前やメールアドレスを入れているし、何よりなぜこの流れでクレジットカード情報が必要なのか。

たとえるならば、「本人確認したいからパンツを下ろせ」と言われているようなものである。そこにあるブツを見て、一体どうやって本人確認するのだろう。

まぁたしかに、パンツの中には1人1人違う「世界に1つだけの花」が咲いているので、“花” が一種のIDカードになっていると言えなくもない。しかし、そんな本人確認など地獄である。



そもそも、「本人確認したいからパンツを下ろせ」は口説き文句としてあまりにもブッ飛びすぎている。なので多くの人は拒否すると思うのだが……何度も言うようにGWというタイミングは実に危険。

焦りから勢い余ってパンツを下ろさないように、十分注意されたし。というか、上のようなSMSが来たらサクッと削除してくれよな。

参考リンク:日本郵便「日本郵便を装った不審メール及び架空Webサイトにご注意ください
執筆:和才雄一郎
Photo:RocketNews24.