Amazonの名をかたるメールやSMS詐欺が後を絶たない。さすがにもう騙される人なんていないんじゃないか──と思うかもしれないが、いまだになくならない様子を見る限り、この世に騙される人はまだまだいる。

対策としては何もせずにスルーするだけ。たったこれだけでいいのだが、ここにきて巧妙なSMS詐欺を受け取る機会があった。というのも、私のもとに敵ながら「考えているな」と思わされるSMSが届いたのだ。「Message」という差出人から届いたメッセージは以下の通り。

・Amazonの名をかたる詐欺

「Amazonプライム会費のお支払い方法に問題があります。詳細はこちら。https://www.amazonjp-omtet.date/」


とのことで短い文章にURLがペタリと貼ってあった。見る人が見れば詐欺だと一発で気づくはず。なにせ、明らかにURLの詳細がおかしいし、そもそもAmazonは支払い問題に関してSMSで連絡してくることはないのだから。

ただ、いろいろとツッコミどころがたくさんあるも、気づかずに騙されてしまう人もいるだろう。こういうのもリンクを踏んだら何が出てくるのかというと……



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> Amazonと瓜二つのサイト <
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なんとどこからどう見てもAmazonにしか見えないサイトが現れるのだ。まるで一卵性双生児の双子かのような激似ぶり。精巧にできているため、本物のAmazonだと信じてしまう人がいても決しておかしくない。

ここまで似せていたら何も知らずにクリックした人はコロリと騙されるかも……。では、もしパスワードやメールアドレスを入力したらどうなるのか。無論、アカウントの乗っ取りをはじめ、待っているのは「地獄」である。

・プライムデー間近だけに要注意

そして今回の詐欺で巧妙だと感じたのはタイミング。すでにスケジュールに入れている人もいると思われるが、Amazonでは6月21日(月)00:00から6月22日(火)23:59まで年に一度のビッグセール「Amazonプライムデー」が開催される。

現に私も買うものをリストアップしており、SMSを詐欺だと思うと同時に脳が「Amazonプライム」の文字に反応してしまっていた。もし今回のSMSがパンデミックの片鱗だと考えるならば、プライムデーで買い物をする人に狙いを定めている──つまり、祭りの前の消費者心理を上手に利用したやり口だと言える。

なお、Amazonを偽った詐欺は巧妙で単純なSMSを送ってくるだけではない。セキュリティを管理してきた「本物のアカウント」からのSMSでも「なりすましSMS」が来ることだってあるので皆さんも十分注意してほしい。

参考リンク:Amazonヘルプ&カスタマーサービス
執筆:原田たかし
Photo:RocketNews24.