モテ期到来である。私の調査用InstagramアカウントのDM欄は、無音な時がないほど数分おきに新規DMが届く状況。しかも相手は100%女性ときた! まぁ、まともな相手は1人もいないけども……。(詳しくは後述)

それはさておき、私は最近、独自開発した「ピリ辛味の肉野菜炒め」にハマっている。ほぼ毎日のように作っては食べている状況だ。もちろん料理が完成したら写真をパチリ。それがまた心底ウマそうに撮れること!

そこで先日、その時にやりとりしていた日本語の怪しい迷惑LINEユーザー(女性)に対し、なんとなく「肉野菜炒め」の写真を送ったところ……なんと「おいしそう」との返事が! これ、すっごく嬉しかった〜!!

なにせ日本語が怪しい……いや、おそらく中華な国の住民であろう彼女から「おいしそう」との感想を引き出せたのだから。つまりは本場のお墨付き! 我、歓喜!! ということで、他の相手にも送ってみることにした。


新たな相手を探すのは私にとって容易いこと。先述の通り、私のインスタは約3分おきに新規DMが届く状況。そしてそれらの99%は、初回のDMで “LINE飛ばし” を仕掛けてくるため、話の続きはLINEで行うことに。

まずは「こんにちは」から始まり、自己紹介へ。私もこの道は長い。少しのラリーをするだけで、彼女らの狙いが何なのかは、なんとなくわかる。国際ロマンス詐欺狙いなのか、それとも別の目的なのか……みたいな。


で、そんな会話の最中、


唐突に、「肉野菜炒め」の写真を差し込んだら、相手はどのようにリアクションしてくるのかを、片っ端から検証していくのが今回のテーマである。前置きはこれくらいにして、どんどん彼女らの反応を見ていくことにしよう。



・国際ロマンス詐欺師:奈美の場合

最初に「おいしそう」と言ってくれた国際ロマンス詐欺師の名前も「奈美」であったが、この人も奈美。会話を続けていくと、今回も国際ロマンス詐欺狙いである可能性が濃厚であった。第二の奈美の反応は……

「豪さんは優秀ですよ。料理ができる男は魅力的だ」の言葉をいただきました! この前の奈美さんといい、今回の奈美さんといい、奈美さんは優しい人ばかりだ。


・ムフフなサービスの斡旋:Rikaの場合

日本に留学している外国人との自己紹介だったRika。かなり早い段階で「会いたいですか?」と積極的にアプローチしてきて、ありとあらゆるムフフなサービスの価格メニューを送ってきた。つまりは春を売る仕事であるが……

まったくといって良いほど肉野菜炒めに反応せず。相当に商売熱心なRikaなのであった。というか、この住所に何があるのだろう……?


・ムフフなサービスの斡旋:美恵の場合

年齢は23歳。「美恵」と名乗る女性と話し込んでみると、これまた春を売る仕事人であることが判明したが、しっかりと「美味しそうですね」いただきました! しかし……

その直後、2回にわたって「●的サービスが必要ですか?」と直球すぎる質問をしてきた美恵。セールスの圧がすごい。


・ムフフなサービスの斡旋:雅の場合の場合

というか、こんなにも「ムフフなサービスの斡旋」がインスタのDMでされていることに驚きであるが、雅もまた「日本に留学している外国人」という設定で、早々に「ムフフサービスのメニュー」を送ってきた。んで……

「はい、おいしそう」の言葉が出てきたものの、その直後に「いつ私に会いにくる暇があるか」と、かなり前のめりなセールスっぷり。本当に必死である。



・インスタを使った儲け話:斉藤けいなの場合

この人の場合は、かなり珍しいパターンで正体が判明。最初は、ほぼ言葉のない静かなラリーが続いていたが、肉野菜炒めの写真を送るや「すごいね」と反応。やはり “食” は国境をも越えていく。しかしその直後……

要するに「インスタでフォローすれば報酬をあげるよ」という裏バイト的な仕事を斡旋してきたのであった。本当にマトモな人が1人もいない……。


・国際ロマンス詐欺師:かなこの場合

いきなりLINEで「自己紹介+写真」を送ってくるアカウントは、かなりの確率で国際ロマンス詐欺である。かなこもまた、大阪に住む30歳との自己紹介と共に自撮り写真を送ってきた。そんな彼女に肉野菜炒めを……

スタンプ使いも非常に上手いし、日本語もまた上手であるが、「コーヒーと牛乳と野菜のサラダ」って、なんか変じゃね? 飲み物多くね?


・国際ロマンス詐欺師:伊藤ナナの場合

大阪生まれの伊藤ナナちゃん(30)は、ものすごく饒舌な長文でLINEしてくるが、そこはかとなく日本語が怪しいので、日本人でない可能性が非常に高いと私は判断。そんなナナちゃんに肉野菜炒め写真を……

「美味しそうだよ。料理ができる男は魅力的ですよ」いただきました。が、「料理ができる男は魅力的」って、誰かも同じこと言ってたな……。


・ムフフなサービスの斡旋:Sukiの場合

おい、もうインスタのDM、こんなのばっかりになってるぞ! 日本の警察、取り締まった方がいいぞ!! それはさておきSukiさんも「日本に留学している外国人」とのことで、春の販売をセールスしてきたが……

どういう返しなんだよ! コンプライアンス的に伏せ字にしなければならない返事をするのはやめてくれ。ほんとインスタDMは荒れている。



・国際ロマンス詐欺師:粉川桜子の場合

粉川桜子さんは、港区在住の30歳。がんばってはいるが、隠しきれない日本語の違和感。間違いなく中の人は外国の方だろう。そんな彼女の狙いも、おそらくのところ国際ロマンス詐欺であると私は推定。んで……

「とても美味しそうですよ」に加え「あなたはコックですか?」とまで言ってくれた! 嬉しいよぅ〜。しばらく関係を続けてみようかしら。


・国際ロマンス詐欺師:愛子の場合

もう最初から日本語がメチャクチャだった愛子さん(29)。すべてのタイミングもチグハグだった。というのも、「これが私の写真です」と言ってから15分以上も動きがないので、肉野菜炒めの写真を投下したら……

なんの感想も言わず、愛子さんの顔面写真を送りつけてきたのだ。この後、「とりあえずご飯食べますね」と送ると「わかった」と返事が来た。


・国際ロマンス詐欺師:香奈の場合

大阪生まれ港区在住の香奈は、別名Anyというらしい。少しだけ日本語に違和感があるものの、こちらが何も名乗っていないのに「羽鳥さん」と言ってくるあたり、非常に優秀な人物であることがわかる。しかし……

「美味しそうですよ」は100点満点。私も嬉しい。しかしながら、その後の「ゆっくり使います」は意味不明。何が言いたかったんだろう……。


・国際ロマンス詐欺師:Deliaの場合

ものすごく丁寧な日本語を使うDeliaさんは、日本名「ちなみ」というらしい。周りの友達は皆そう呼んでいるそうな。年齢は31歳で東京に住んでいると。で、そんなちなみさんに肉野菜炒めの写真を送ると……

「あなたが作ったんですか」は嬉しい。だが、なぜ「本当に最高でした」と過去形になるのか。その後の「おいしくいただきます」も、だいぶ変だぞ、ちなみさん。


・国際ロマンス詐欺師:玲子の場合

LINEのプロフィール名が「可愛い女」とは、ずいぶん大きく出たな! しかし会話を続けてくと、彼女の名前は「玲子」であることが判明。日本には帰ってきたばかりの東京住み31歳。そんな彼女の反応は……

「おいしそうですね」いただきました〜\(^o^)/ それにしても、「豪」と呼んでくるところが海外っぽい。リアルだなぁ。


・国際ロマンス詐欺師:凛の場合

最後はアニメアイコンの凛さん。この子は非常に日本語が上手だった。もしかして日本人では……と思ったほどであるが、肉野菜炒め写真を送った直後のリアクションを見て、おそらく日本人ではないな……と思った。

というのも、迷惑DMを送ってくる外国人は、「〜」を「~」と書いてしまう癖がよくあるからだ。いずれにしても、褒められたから気分は良い。


──てな感じで、全14人、ほとんどの迷惑LINEからお褒めの言葉をいただくことができた。怪しいことをしている者でも人は人。美味しそうな食べ物を目の当たりにすると、ついつい本音が出てしまうのかもしれない。


執筆:迷惑メール評論家・GO羽鳥
Photo:RocketNews24.
こちらもどうぞ → 『GO羽鳥の【実録】迷惑メールシリーズ

▼発端となったやりとり