あ、気づいたらもう12月29日の21時じゃん。やっべ、今年の「私的ベスト」の記事スルーしてたぜ! まだ編集部やってんのか?
明日明後日は年末恒例のコミケのコスプレ記事を担当する都合上、両日ともに始発で現地入り&写真の現像と執筆で徹夜が確定している。さらに1日と2日は福袋記事があるので、恐らく今年も4徹は不可避。今年寝られるのは今夜が最後だ。睡眠時間を削りたくないので、光の速さで1年を振り返っていこう。
・横田基地で生エアフォースワンを見た記事
実のところ、私は自分の書いた記事を振り返らない。評価も見ないしエゴサもしない。私のライター活動においては、私に対する他人の見解に価値が無いからだ。
自分で興味を抱いたものに対する知的好奇心や食欲、物欲等を満たすためだけにネタを探し、自分の満足感のためだけに記事にまとめているという完全自己完結タイプというわけだ。クリエイターとしては、内部で永久機関が完成されているため理想の在り方だと思う。
それゆえに自分が1年どんな記事を書いてきたのかは、ほとんど記憶に残っていない。書いたらその時点で満足して記憶から消えるからな! したがってここでピックアップされるのは、何か想定外な反響があったか、マジに凄い瞬間に立ち会ったかのどちらかだ。
これは後者。生エアフォースワンはさすがにヤバい。もちろん航空祭そのものも楽しかったと思うのだが、エアフォースワンに勝てるものはそう多くないと思う。エアフォースツーも撮れたしな。
合衆国大統領が、外国の米軍基地で一般向けに解放されたフェスの最中にエアフォースワンで着陸。普通に歴史的ビッグイベントだと思う。生で見られて良かった。写真的には微妙なのでリベンジしたいのだが、まあそんなチャンスは無いだろう。
・福島県 双葉町を再訪した記事
ぶっちゃけると、この手のやや真面目なトピックというのは……
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> 死ぬほど金にならない <
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要するにPVが伸びないし、誰にも読まれないし、全く話題にもならない。どれくらい読まれないかというと、少なくとも私がこれまでに書いた記事のPV数を基準にすれば、セブンの新作おにぎりのイージーなレビューの1/100くらいしか読まれない。
こちらのほうが100倍くらい予算も手間もかかっているのにな。したがって金銭的な収支を重視するのであれば、到底手を出すべきではないネタだ。
しかしその辺の金勘定を心配するのは編集部や経営者の仕事であって、外部のライターである私には関係の無い事。さらに、私は先述の通り、自分の欲のためだけにネタ出ししている。
前に一回見に行った福島がどうなってんのか知りてぇなぁ……と思ったので、他のネタに被せて行ってきた感じ。なぜこの手のネタに編集部がOKを出したのか、その狙いを私は理解していない。
ということで、まあ今回もクソPV数だろうけど満足したぜ……と思っていたら、ロケットニュース関連は公式も全スタッフも全てブロックしている(他意は無く、単にSNSには未知の情報とエロ絵師の新作を求めており、そのどちらにも合致しない当サイトの情報は求めていないので)私のSNSアカウントに、フォローしているアカデミック系分野の人経由でこの記事のRTが流れてきた。
通常は起き得ない事態だ。何が起きたのかと思ったら、ジャーナリストの佐々木俊尚氏や東大名誉教授の早野龍五氏にツイートされていたという。
着々と復興してる写真の数々に胸熱くなる。これはロケットニュースの記事だけど、マスコミもこういうのをもっと報道してほしいんだよな。/こういうのを【マジかよ】津波と放射能汚染で崩壊していた福島県 双葉町 → 2年ぶりに来たら、とんでもないことになっていた https://t.co/YQNX2T4VgI pic.twitter.com/uwXjHVx3JQ
— 佐々木俊尚 (@sasakitoshinao) August 2, 2022
写真多数 GJ
【マジかよ】津波と放射能汚染で崩壊していた福島県 双葉町 → 2年ぶりに来たら、とんでもないことになっていた – ロケットニュース24 https://t.co/3U4mlwVelf @RocketNews24より
— ryugo hayano (@hayano) August 2, 2022
普段は見ることのない読者の感想を、予期せぬ形で初めて目にすることに。そこには佐々木氏同様に「他社ももっとやるべき」という趣旨のものが多かった。私の中の貧弱なジャーナリスト精神的な部分も、それについては大いに賛成だ。
しかし、数字が伸びないから他社も手を出さないんじゃないかなぁという実情も見えてしまう。金も人も余らせている裕福なメディアがやるべきなのだろう。まあでも、率先してこういうネタを追いかける体質を持つメディアは、きっと裕福になれないんだよなぁ。
・秋葉のとらのあな閉店
オタク的にこれはガチで「1つの時代が終わった」的な実感があった。ぶっちゃけ、ますます秋葉から足が遠ざかったと思う。今年はこの後で1度も秋葉入りしていないんじゃなかろうか。
コロナ禍で空きビルになった物件はいまだにそのままだと思うし、今後秋葉はどうなっていくのか……。まあ、もともとは青果市場。伝統的にオタクの街であったわけではないので、その辺での固執みたいなものはないのだけれど。
なお、この時現地でガチ泣きしているおっさんがいた。茶化すわけではないのだが、さすがに泣くほどか? という気持ちはおさえられなかった。いやだって、ほぼほぼ商業エロ本・エロ同人・エロゲ―売り場的スポット的なそういう感じの色が濃いところだったし、その、泣くというのとは違うような。
・広島のお好み焼き事情を暴いてしまったと思しき記事
これも福島の記事同様に、全く想定外の所から私のSNSにRTが流れてきて反響を知ったやつ。なんだかめちゃくちゃネット上の広島県民から支持されていた。どうやらガチにドストレートで真相をブチ抜いていたらしい。
ためしに記事のURLで検索したら
「誰も言わない真理が書いてある(笑)」
「心当たりありすぎて草」
「この雰囲気めっちゃわかるわ……」
「ものすごくわかるこれ」
「非常に解像度の高い記事です」
と、当事者の広島県民たちの多くは楽しんでくれた様子。これは私の能力によるものではなく、全ては匿名で調査に協力してくれたガチ広島人たちのおかげだ。
マジに全員、広島事情を様々な視点から知り尽くしている本物の広島関係者なので、当然の結果といえばそうかもしれない。素性を明かせないのも、明らかになるとちょっとシャレにならないことになってもおかしくないからだ。
その地位・職業にある人がそういう発言をしては、それがたとえ真実であっても波風しかたたないだろう……と。それでも協力してくれた広島人たちの本音のおかげで完成した記事だった。
一部、サンフレッチェ広島のファンにとって重要なお店がお好み村にあるらしく、お好み村ごとその店も軽視されたように受け取られたようで、その層だけはメチャクチャ怒っていた。そういう意図はない。すまんな。
ということで、こんなところだろうか。さて、明日の準備をして寝なくては。朝3時起きなのでもう余裕がない。コスプレ記事も楽しみにしていてくれよな!
執筆:江川資具
Photo:RocketNews24.