2022年10月22日から、はま寿司にて始まった「九州・瀬戸内まつり」。公式HPでは “かんぱちに牡蠣!はまいネタが盛り沢山!” とあり、この感じだと「九州産活〆かんぱち」や「広島県産牡蠣握り」などを推しているもよう。
それらもウマそうだが、個人的に注目したいのは「九州産生さば」。九州では福岡や大分などを中心に鯖を生で食べる文化があるが、日本全体で見ればマイナー。東京を始め、太平洋側に住んでいると中々食べられない。これは行くしかねぇ……!
・13皿
メインの狙いは鯖だが、フェア対象の他のメニューもしっかりレビューしていくぞ! オーダーしたのは合計で13皿。
・鯖
もちろん最初は「九州産生さば(110円)」。
鯖と言えばアニサキス。例えば都内の魚屋で買った太平洋産の鯖は、だいたい身の内部にまでアニサキスが潜り込んでいる。しかし九州沿岸部や日本海側の特定のエリアで捕れた鯖のアニサキスたちは、わりと鯖の内臓内部にとどまっているのだ。
ゆえに九州の港町などに行くと、内臓を取った鯖を刺身で食べさせてくれる店が普通にある。理由はまだ解明されるべき余地があるようだが、とりあえず鯖に寄生しているアニサキスの種類の違いに起因するという考えが有力なもよう。
ぶっちゃけ九州産でもやられる時はやられるので、冷凍処置を施した方がいいのは間違いないけどな! 恐らく はま寿司 は、しっかりと冷凍してアニサキス対策を行っているはず。
その上で、生で食べる九州らしいスタイルを、皆に楽しんでもらうべく提供しているのではなかろうか……と思うのだが、どうだろう?
食べてみると、プリプリクニクニと程よい歯ごたえに、ほのかな甘み。トッピングのネギと生姜が風味にキレと爽やかさをアドしており、最高にウマい! やっぱり生の鯖は最高だぜ!!
ちなみに炙りバージョンも。これはこれで香ばしさと脂のトロみが増していてウマいが、今回はせっかくなので、まずは生バージョンを攻めるべきだと思う。
・コスパの神
続いては「鹿児島県産藁焼き鰹たたき(110円)」。
圧倒的安定感。寿司屋に来る人で、藁焼きの鰹の叩きが嫌いな人とかいないっしょ? 外側の皮の、香ばしい焼きフレーバーとハードめな食感と、プリっとした身。
無限に食えるし、税込み110円で1皿2貫という神コスパ。これだけで20貫くらいキメるのもアリだと思う。
個人的に はま寿司 の鰹の叩きは、回転寿司のコスパ戦線におけるアラモの砦だと思っている。これが値上げの波にやられたら真の終わりの始まり。
・コスパ良さげ
フェア的には最大の目玉であろう「九州産活〆かんぱち(110円)」もいい仕事をしている。
飛びぬけた武器のようなものは無いと思うが、しっかりウマい。これが110円なのは、なかなか出来ることではないと思う。ボリュームや「九州らしさ」的なステータスを加味すれば、先に挙げた生鯖と鰹に分があるが、冷静に考えればこれもコスパが良い。
HPを見て頂ければわかる通り、今回のフェア対象メニューの総数は控えめ。にもかかわらず、ウマさと安さを兼ね備えた特に推せるメニューが3つもあるという結果に。昨今の はま寿司 のフェアの中では、満足度が高めだと思う。
参考リンク:はま寿司
執筆:江川資具
Photo:RocketNews24.
▼「広島県産浜茹で牡蠣握り(165円)」 165円で1皿2貫は頑張っている。広島県産の牡蠣の全力はこんなものではないが、この値段ならアリ。
もみじおろしと
ポン酢ジュレも
▼「炙り佐賀牛握り(319円)」 ちゃんと厚みがあって、1口サイズのステーキみたいな。
ノーマルも
▼「下関産のどぐろ(319円)」 風味が濃く、脂がのっていてトロみたいに柔らかい。炙りはクセが控えめになり、風味に香ばしさが増し、脂がやや落ちて食べやすくなる。
炙り
▼「瀬戸内産しらす食べ比べ(110円)」 1皿で2つの味わい。お手軽。
▼「玄界灘産天然活〆穴子の天ぷら握り(165円)」 揚げたてはアツアツでサクサク。ボリュームがあるので満足度が高い。