自分が特にアンテナを張ってない情報もガンガン流れてくるTikTok。その中に気になるものがあったりして、守備範囲外の情報を得るのにちょうどよかったりする。興味のあることを深めるというより、思いもよらなかったものに出会う感じ。見るのが楽しい。

そんな私(中澤)のTikTokになんかポコポコするおもちゃが流れてきた。形は小さいポコポコがついたゴムみたいな素材の板で、動画ではそのポコポコを指で押してヘコませている。? それだけ? これ楽しいの

・ダイソーで発見

いまいち楽しさが理解できなかったという意味で逆に印象に残ったのだが、以前の記事でご紹介したフライングボールほどの衝撃を受けなかったため探して買うまではしなかった。自然と記憶の彼方へと消えていたわけだが、ブラブラ街を歩いていたところ……


ダイソーで売っていた

思いがけない出会いがあるという意味では、TikTokは街を歩くのに似ているのかもしれない。出会いの感動と100円という価格でついつい購入しちゃった。

・使用方法の謎

ダイソーで販売されていたものの商品名は「ポコポコスクイーズ」。まず、気になる使用方法を見てみた。どうやら、2人で「勝ち」「負け」のあるゲームができる様子。

だが、いまいちやり方がつかめない。というのも、説明に矛盾がある気がするのだ。私が矛盾を感じた点を浮き彫りにするために、以下に説明を読みながらリアルタイムで抱いた感情を記載したい。

・交互にボタン押します ← 分かる
・押せる数は「1~5」です。「たて」「よこ」「ななめ」はご自由にどうぞ。← 自由なんだ
・1回につき、同じ列内しか押せません。← いや、どっちやねん
・最後の1つのボタンを押したら「勝ち」または「負け」(自由に)です。← それ自由じゃないからァァァアアア!


こんなにシンプルな4行で思わず突っ込ませる説明ってなかなかない。特に、「たて、よこ、ななめはご自由にどうぞ」と自由を強調した次の行で「同じ列しか押せません」と束縛してくる温度差には様式美すら感じる。陣内智則さんのツッコミでコントを見たくなった

・触ってみた結果

とは言え、このおもちゃは対象年齢6才以上のもの。したがって、説明も6才向けなことは想像に難くない。ボケているように感じてしまうのは私に邪念がありすぎるせいなのかもしれない

さて置き、どうせ一緒に楽しむ相手もいないから1人でポコポコ押してみた。私が見たTikTokの動画もそんな感じだったしな。触ったら楽しさが理解できるかもしれない。

と思いきや、大して楽しくもなかった。マジでポコポコ押すだけだ……! 全部押し終わったら裏返してまたポコポコ。100円って感じだなあ。ポコポコ。裏返してポコポコ……

やめられんッ……!


指先で潰す時の触り心地が良く、潰した時に出る「ペコッ」という軽い音もなんか良くて、気づいたら指先が勝手に動いている。緩衝材のプチプチを潰している時みたいだ。癖になるとはこのことか。

・スクイーズおもちゃ

調べてみたところ、こういったものを「スクイーズおもちゃ」と呼ぶらしい。よく見たら、本商品のパッケージにもその文字が書かれているのだが、低反発の粘度のような素材でできていて触り心地を楽しむことでストレス解消したりするもののようだ。最近人気っぽい。

子供のいない私は、そんな文化が勃興しているとはつゆほども知らなかった。多分、スクイーズおもちゃについては「何を今さら」と感じる人も多いのだろう。大体の人にとって、興味の外の世界の方が広大だからだ。そんな世界の入り口になるTikTokはやっぱり面白い。

執筆:中澤星児
Photo:Rocketnews24.