福岡県田川市発祥のチロルチョコは、50年以上の歴史があるロングセラー商品だ。近年だと東京・秋葉原に「Shop チロルチョコ」をオープン、さらにはベトナムに会社設立とグローバルな展開もしているだけに誰でも一度くらいは食べたことあるのではないだろうか。

ここまで知名度があるのだ。きっと社内からいろんなアイディアが出てくるんだろうなぁ〜なんて思いたくなるところだが、先日どう考えてもネタ商品だとしか思えないものを見つけた。ずばりチロルチョコが溶け込んだ「チロルチョコカレー」である。

・爆売れしているチロルチョコカレー

チロルチョコカレーを購入したのは、福岡県宗像市にある道の駅。「ほろにがコーヒーヌガー」「まろやかミルク」の2種類で売られているのを見つけたとき、すぐさまこう思う自分がいた。

はいはい、これはネタですな。奇をてらった系の商品ですな──と。ただ!

よく見たら爆売れ……「ほろにがコーヒーヌガー」に至っては完売でストック切れを起こす人気ぶりだったから気になって仕方なくなった。もしかしたらコレ……とんでもなく激ウマなカレーなのかもしれない!!


・チロルチョコカレー(500円)の詳細

そうとなれば「まろやかミルク」の方だけでも買うしかあるまい。ちなみに商品を調べたところ、売り場こそ限られているものの2018年3月とそこそこ前から販売されているらしい。

1袋あたりの容量は200gとなっていて、作り方は他のレトルト同様に簡単そのもの。湯せんと電子レンジのどちらのルートでも作ることができ、あとは白米を用意すればOKだ。そして出来上がったのがこちら!

真っ先に気になったのが、なんと具が入っていないことである。個人的にはゴロゴロと肉や野菜が入っているのが好みなため、動揺を隠せなかったし気持ちは「やっぱりネタ商品なのか」という諦めモードに入った。しかし、一口食べてみると……ええやん!

ええやんええやん!!


口触りの甘さからチョコレートの片鱗を感じとることができる。それでいながらコクがあって、なおかつピリッとしたパンチの効いた辛さも持ち合わせていてるから驚いた。何ならちょっと高級なカレーを食べている感さえある。

逆に具材なしが高級感を演出していると言おうか。もしきちんとした容器で出されて「これ、有名店のカレーだよ」と言われたら気づかない人は多そうな気がする。具なしがそこまで計算されているものだとしたら、チロルチョコは可愛い名前をして恐ろしい子である。


・隠し味としての仕事

気がつけば白米をおかわり。てっきりダルンダルンに甘いのだろうと想像していたが、上手に美味しいカレーとして仕上がっていた。思い返せばカレーにはいろんな隠し味がある。その中でもチョコレートは人気どころだけに、美味しさは約束された商品だったのかもしれない。

問題点があるとしたら500円という値段をどう捉えるか。ちょっと高いのは否定しないものの、その分キッチリ作られているなという印象も受けたチロルチョコカレー。ネタ商品と思いきや、売れている理由も分かる一品だったから、興味があるなら一度くらい体験してみるといいだろう。

参考リンク:チロルチョコPR TIMES
執筆:原田たかし
Photo:RocketNews24.