ここ最近、かなりの盛り上がりをみせているカプセルトイ。新しい商品が作られてはいつのまにか消えていく様を見ていると、一種の儚さのようなものさえ感じられる。
その膨大な商品の中でも、意外と実用的だった物や、笑える商品などは当サイトでも度々取り上げている。こんな面白いガチャがあるのね~と、私も普段楽しく読んでいるのだが……
先日ふいに発見してしまったのだ。使い道が謎すぎて笑いさえ起きなさそうなしょうもないガチャを。その商品とは「指ズボン(200円)」。意味不明すぎて、思わず数年ぶりにガチャ回してしまったんだが。
・シンプルすぎるがゆえの謎の存在感
「指ズボン」のラインナップは全部で5種類。今回は「袴」と「チェックスカート」を引き当てた。
見つけた時点では全く知らなかったが、なんとこれ「コロコロコミック」編集部とカプセルトイブランド「TAMA-KYU」のコラボ商品らしい。せっかくならもうちょっとコラボをアピールすればいいのに……!
ズボン自体は可もなく不可もなく、コメントに困るほどのシンプルさ。強いて言うならサラサラで伸びやかな生地だ。
キャッチコピーは「指だっておしゃれしたい。」のことだが、どうやったらそこから指にズボンを履かせるという発想に至るのだろうか? ギャグ線高いコロコロとのコラボだけあって、発想が凡人の斜め上をいっている。
一般的な感覚をお持ちの人なら、「このズボンを履かせても指がオシャレになるわけないだろ」と思うだろう。でもね、もしかしたら……ほんとにもしかしたらなんだけど、履かせてみたら案外すごくオシャレになるのかもしれない。こういうのってやってみないと分からないしさ。
じゃあちょっと失礼して……
いや、クソダサいわ!!
弁解の余地がなかった。商品ページには「右手と左手10本の指全部に履かせるも良し!」とあるが、正直2本分だけでいっぱいいっぱいである。
スカートも履いてみたが、全くもって意味がわからない。絞り出した利点をいうならば、第2関節のムダ毛を隠せることだろうか。指2本分だけだけどね。
・指ズボンをどうにか履きこなしたい…!
指に履かせたら壊滅的だった指ズボン。どうすれば効果的に使いこなせるかあれこれ考えていたところ、プレスリリースの「指だけでなく人形など色々なものにはかせることができます。」という文面が目に留まった。
確か家にシルバニアがあったはずだから、これを機に綺麗なズボンに新調してあげるのもいいかもしれないな。
ということで引っ張り出してきました、服の劣化が激しい20年前のシルバニア。今度こそ正真正銘「指スボン」の出番である。むしろこっちのほうがズボンとしては本来の使い道に近いし。
さっそく年季の入ったボロボロな洋服を脱がし、ズボンを履かせてみたところ……
デカパン博士かな??
良かれと思って履かせたスボンのせいで、昭和の名キャラクターが爆誕してしまった。人形の代表例ともいえるシルバニアでさえも、指ズボンを履きこなすのがここまで難しいとは。リカちゃんクラスだったらバチバチに着こなしてくれたのかもしれないな。
指ズボンの用途について探求したかったが、私では力不足であったようだ。使い道が謎すぎる商品だけど、買う人を選ぶ分きっとガチャを回した人の数だけそれぞれの使い道があるのだろう。
ただ、万が一「指だっておしゃれしたい」という思いに感銘を受けガチャを回した人がいれば私はこう伝えたい。「ズボンを履かせるんじゃなくて、指輪をつけた方がおしゃれやぞ」……と。
参考リンク:TAMA-KYU、PRTIMES
執筆:まろ
Photo:RocketNews24.
【©TAMA-KYU ©おごしゆう/小学館】
▼指ズボンの考案者はマンガ家のおごしゆう先生。音楽に合わせて指でリズムを刻んでいた際、人差し指と中指の動きがバタ足に見えたことから指ズボンの着想を得たとのこと。なるほど、わからん。