山が動いた────普通なら変化が生じようもない盤石な事態が変動することのたとえ。政局の転換を表現した、土井たか子氏の言葉が有名である。

似た言葉の「動かざること山のごとし」は、何事にも動揺せず、山のようにどっしりと落ち着いた心で戦に臨むべしという格言。

どちらも「たとえ」であり、本当に山が動いたり止まったりするわけじゃない。「たとえ」なんですよ、TAMA-KYUさん!!


・「遂に山が動いた」(300円)

カプセルトイブランドTAMA-KYUのこの商品、開封すると世界の名山が出てくる。富士山は赤と青の2種類あるほか、エベレストやダイヤモンドヘッドなど名だたる霊峰ばかりだ。

筆者が引き当てたのはオリンポス。ギリシャ北部の山で、遠い日本でもよく知られているのはゼウスやアテナなどギリシャ神話の12神が住んでいるとされるから。

【追記】ギリシャではなく、火星のオリンポス山では? というご意見をいただきました。山の形状を確認すると、たしかにそのようです! ご指摘くださったみなさん、ありがとうございました。

やや平面的で乾燥した感じの山だが、造形も彩色もリアル志向で細かく、なかなかよくできている。模型として美しい。


裏返すと、なにやら車輪がついている。プルバック仕様だと……?


チョロQの要領でテーブルに押し当てながら後退させ、指を離すと……


や、山が動いた!


いやいや動いているけれども、そういう意味じゃないんだよ! 本当に動いてどうする! タイムリーにも政局が大きく動こうとしているが、ここではまったく関係ない。


気を取り直して2つ目を開封してみる。走るのはともかくとして、写真を見る限り浮世絵に出てきそうな赤富士など、造形物としても優秀そう。シルエットのきれいな富士山かエベレストが欲しい。


ああっ、またオリンポス!


筆者はよくカプセルトイを買うが、ダブりは結構珍しい。特別に強運の持ち主というわけではなく、おそらくショップの店員さんがカプセルをセットするときにコツがあるんじゃないだろうか。

普段の体感としては、4~5回まわして1個ダブるくらい。いきなり2連続とは幸先が悪い。気を取り直してもう1個……


オリンポスーーー!


なんだこの絵面は。3つ購入してすべてオリンポスだった。チョコクッキーのようでシュールすぎる。


「山が動いた!」 × 3


・嫌いじゃない

商品は「富士山(赤)、富士山(青)、オリンポス、ダイヤモンドヘッド、エベレスト、エトナ火山」の全6種。山としては5カ国5山になる。

TAMA-KYUは「クソリプおじさんバッジ」「事務的なはんこ」「石」など、個性ありすぎのユニークなラインナップで知られるブランド。「だからどうした」といわれそうなアイテムだが、このセンス、嫌いじゃない。なぜかコンセプトアートが、おどろおどろしい劇画調なのも必見である。


参考リンク:TAMA-KYU公式サイト
執筆:冨樫さや
Photo:RocketNews24.