今年も10月20日、すなわち「頭(10)髪(20)の日」がやってきた。

私(耕平)は2年前のこの日に、薄毛コンプレックスと改善方法などの記事を執筆したが、あれから世間は新型コロナウィルスの感染拡大により大きく環境が変わってしまった。そう、我々薄毛戦士も例外ではない。

ということで、今回は薄毛戦士が記念日と崇めるこの日に、個人的に感じている「コロナ禍における、薄毛コンプレックス事情と、ハゲ・薄毛が抱えている悩みに対する意見」を本音で語っていこうと思う。

・コロナ前の薄毛対策

薄毛関連の記事を執筆するようになってから、早5年以上が経過した私の今の当初状況は、5年前から進化も退化もしていない感じだ。


このくらいの薄毛だと、わざわざ高額なAGAクリニックなどに通わなくても、以前レビューした薄毛専用の通称「魔法のヘアスプレー」 で見た目は十分フサフサと変わらない対策が可能となる。

ちなみに改めて、この「魔法のヘアスプレー」を使った、髪型のセット方法を説明すると……


1.自分の髪質にあったワックスを手に取る。


2.髪に適量をつけてセットする。


3.「魔法のヘアスプレー」を取り出して……


4.薄い部分にシューっと吹きかける。


5.ドライヤーで軽く乾かして……


6.固まっている箇所を軽くブラシを入れて……


7.完成!!!!!


こんな感じで私のような薄毛でも、全く違和感もなく “フサフサ” として一般社会に溶け込むことができるのだ。

ただ、あまりに即効性があるため、普段使いすると、毎日顔を合わせる会社の人たちにはイヤでもバレてしまうというデメリットがあった。

しかし私個人の話をすると、このコロナ禍でほぼ在宅勤務となったこともあり、この「魔法のヘアスプレー」の使用に対しての後ろめたかった気持ちに変化が起きていた。


・環境の変化

そして2020年の5月中旬に私は会社から在宅勤務を命じられた。そこから約4ヶ月、会社に出勤することなくオンラインだけでの繋がりになった。

この環境になって得したのは、私のような「頭頂部からの薄毛」。薄毛部分がクローズアップされることがあまりなくなったのだ。

そんな環境だったので、この頃は毛の薄さと反比例して、薄毛の自覚は薄れていた生活を送っていたと記憶している。

なお、コロナ禍の影響で人と会ったり外出することは極端に減ったが、それでも稀に人と会う用事や外出があった場合だけ「魔法のヘアスプレー」で髪を加工して出かけていた。


──時は経って、2020年秋。私は会社に2週間ほど出勤することとなる。


久々の出勤初日。「外に出る時は魔法のヘアスプレー」が習慣化していたため、ガッチリとセットして出勤してしまった。うっかり在宅勤務前に使用していなかったにもかかわらず……だ。


そしてランチタイムになり、同じ会社の男性の先輩とエレベーターで鉢合わせとなる、その先輩が私の頭をみて一言。


先輩「あれ? もしかして髪増えた??」


──いや、これスプレーで加工してるんですよね。メチャクチャ自然に見えませんか?


先輩「へぇ〜、わかんないもんだね」


自分でも信じられなかったが、なぜか唐突なカミングアウト。

この瞬間、以前なら「アイツ、薄毛隠してるらしいぜ」などの噂が瞬く間に駆け巡ると恐れて、パニックになってしまったと思うが、不思議とそんな感覚も無かった。

というよりも、時間を置いて気持ちがすごく楽になった。

その日から出勤日には、会社の中で噂を立てられるかもしれないという疑いも気にせず、毎日「魔法のヘアスプレー」でセットして出勤するようになった。


・堂々と隠す

よくよく考えてみると、なんで薄毛を隠すのに抵抗感があったんだろうと思う。


これはあくまでも私の持論になるが、ヘアスプレーだろうが、カツラだろうが、コンプレックスを持つくらいだったら、堂々と隠すべきである。

「堂々と隠す」の意味がわからないかもしれないが、自分からは あえて言わずに隠して聞かれたら堂々と答える。「これ、カツラなんだよね」とか「加工してるんだよね」といった具合に。



自分の中で、この感覚を当たり前にしてしまえばいいとすら思っていて、言うなれば女性の化粧に対する意識と同じ感覚だ。

女性で外出時に化粧をしない人は、ほとんどいないだろう。すっぴんも家族以外には見られたくない人も多いのではないだろうか?


私も頭のすっぴんは、なるべく他人に見られたくない。


だから、外出時は頭をメイクする。

それだけの事だ。


ちなみに、この感覚を他人に理解を求めようとも思わない。それに世の中、実は私のような薄毛に対して、他人が後ろ指を指していることは、自分が思っているより全然無かったりする。

だから自分の気の済むように、これからも堂々と薄毛を隠していきたいと思う。

── 以上になるが、この「頭髪の日」というきっかけで、私のつたない個人的な主張が付き合っていただいた同じ境遇の薄毛戦士たちに1人でも多く届けば幸いである。


執筆:耕平 
Photo:RocketNews24.