燻製はロマンの料理である。こだわりのチーズや肉などをじっくり時間をかけて燻(いぶ)し、質の良いお酒と共にいただく。大人のたしなみだ。
ところが今回挑戦するのはロマンの正反対の場所に位置しているかもしれない100円ショップ、ダイソーの商品で作るお手軽燻製だ。燻す時間はわずか10分、準備を含めても20~30分ほどで簡単に作れちゃうからビックリしちゃったよ。
もちろん難しい作業は一切ナシ。ただし気を付けなきゃいけないポイントもあるから、要チェックだ!
・使うのはすべてダイソー商品
今回使用したのはすべてダイソーで購入できる100~500円(税抜)の商品だ。
左から順に、
・スモークチップさくら 100円
・メスティン専用網 100円
・固形燃料 100円
・メスティン(ハンドル付) 500円
・ちょこっとストーブ 300円
以上5点、合計1100円なり! ダイソーメスティンにはサイズやコーティング違いが数種類存在するが、筆者は1合炊き用のものを購入したぞ。
2021年10月時点では、ダイソーで専用網があるのはこの1合炊きサイズの「メスティン(ハンドル付)」のみなのだ。
・お手軽燻製の作り方
それではさっそく作っていこう!
①まずはメスティンにアルミホイルを敷く。
ひょっとするとこの工程が一番難しいかもしれない。
筆者は一回穴を開けてやり直しになった。あらかじめメスティンのサイズに合わせて折り目をつけた上で敷く方が良さそうだ。
②スモークチップを入れる
③網を敷き、焦げ付き防止に軽くオリーブオイルを塗る
④ちょこっとストーブに固形燃料をセットして、
⑤食材に塩をふってメスティンに入れる。食材を選ぶポイントとしては火を通さなくても食べられるものを選ぶこと。本レシピは短時間で作る燻製のため、食材に火を通し切ることができないのだ。
せっかくなので食材もダイソーで揃えてみた。上からミックスナッツ、チータラ、うずら卵。網をすり抜けて落ちそうなものは、アルミホイルでカップを作るといいぞ!
⑥メスティンの蓋を閉じたら固形燃料に火をつけ、
いざ、燻製!
あとは10分待つだけ。
少量での燻製のため、煙も少なめ。カメラで撮影しても映らないほどだ。
ここで注意したいのが燻す時間だ。メスティンはアルミでできているため、本来であれば空焚きは厳禁。
燻製中は空焚きと似たような状況になってしまうため、長時間燻し続けるとメスティンに穴が開いたり変形したりしてしまう。そのため10分以内を厳守し、様子を見ながら作ってほしい。
⑦ということで10分経過! ダイソーの固形燃料の燃焼時間は20分のため、まだ半分ぐらい残っている。
せっかくなのでお湯を沸かして梅昆布茶をいただくことにした。
火が付いたまま放置すると火事などの危険があるため、燃え尽きるまで目を離さないのがイケてるキャンパーだぜ。
・気軽に燻製を!
それでは蓋を開けてみよう! うまくできてるかな……?
すごい!!!!!!
思っていた以上にしっかり燻製ができてる!
残念ながらチータラは溶けてくっついてしまい、ひとつの塊になってしまったが……全然許容範囲内だ。そもそもチーズは熱ければ溶けるもの。欲張って狭い場所にギュウギュウに詰め込んだ筆者に過失がある。
味はもちろん……
めっちゃ旨い~!!!!
しっかりと燻製らしい香りが染み込んでいて、ビールのアテに最高。そしてなによりロマンだ。ロマンを感じるぞ……!!
これは食材のランクをもう少し上げて、ベビーチーズ、ベーコンやウインナーで作っても絶対に美味しいな。
もちろん10分間という短めな燻し時間のため、本格的な燻製と比較するとどうしてもスモークの香りが薄いと感じられるのは否めない。が、なにせこの手軽さと安さである。
これまでのキャンプ飯にプラス一品、「ちょっと燻製に挑戦してみようかな~」なんて気軽な気持ちで燻製のロマンを味わってみてはいかがだろうか。
執筆:高木はるか
Photo:RocketNews24.