寒い季節のキャンプでの楽しみの一つが焚き火だ。「沁みる~!」なんて言いながら凍える手を炎にかざすとだんだんポカポカしてきて癒されるんだよな。
そんな焚き火に変化を与えてくれるアイテムを100円ショップ セリアにて発見したので使ってみた。その名も「炎の色が変わる粉」。
焚き火の色が変化するなんて盛り上がりそう! ……なんて思いきや 使用した翌日の朝、焚き火台を見てビックリしてしまったのだ。な、なんじゃこりゃああああぁぁあ!?
・中身はまるで砂
今回購入した「炎の色が変わる粉」は税込み110円で8g入り。おそらく以前ご紹介した「レインボーファイヤー」と中身はほぼ同じなのだが、レインボーファイヤーが4個セットで税込み999円(1個当たり約250円)で25g入りであったことを思うと、より手軽&気軽に楽しめると考えても良いだろう。
この商品は袋のまま炎の中に投入するものなのだが、せっかくだから先に中身に何が入っているかも見てみたいじゃないか。一体どんな仕組みで炎の色を変えるってんだ?(絶対にマネするなよ!)
って……
なんだコレ?
灰色の粉が入ってる。
もっと面白いものが入ってるんじゃないかと思えば、まるで砂みたいだな。ガッカリしつつ袋の裏面を見ると、
主原料:酸化銅
そういえば思い出したぞ。小学生の頃に理科の授業で、ガスバーナーに銅線をかざして炎が緑になるのを見るっていう実験をしたような気がする。つまりこの「炎の色が変わる粉」ってのは銅の炎色反応で炎の色を変化させているということなんだな。
ちなみに花火に色がついているのも炎色反応を利用しており、「銅 → 緑」以外にも「カルシウム → 橙色」「カリウム → 紫色」など様々なパターンがあるのだそうだ。
・厨二心が呼び覚まされる
暗くなってきたらさっそく焚き火の開始だ。「炎の色が変わる粉」は使用中の調理がNGのため、肉やマシュマロを焼くなら今のうちだ。マシュマロが燃え上がらないように弱火でじっくり焼くのが楽しいんだよな。
しばらくは普通の焚き火を楽しみ、ちょっと飽きてきたかな? ってぐらいに……
いざ、投入!
ブワッ
一瞬で炎の色が変化し、まるで魔法でもかけたみたいじゃないか。確かにこれは……
すげぇぇ~~~!!!!
ユラユラと揺れながら、まるでオーロラみたいに炎の色が変化する。色はオレンジ、黄色、緑、青などさまざま。今回は1袋しか投入していないが、もっとたくさん投入することでより緑や青に近い色が増えるのかもしれない。
白雪姫の悪い魔法使いが登場する時の炎の色って、たしかこんな感じだった気がする。
忘れかけていた厨二心を呼び覚ましてくれるな……。(クッ! 力が抑えきれない!!)
しかしこの粉、筆者の想像以上にコスパが良かったのである。もちろん1人用の小型の焚き火台で省エネに楽しんでいたせいもあるのだろうが、40分ほど経過してもまだ緑の炎が出ている。パッケージによると持続時間は10分ほどのはずなのだが。
「今晩は緑の炎を楽しむぜ!」「調理はもう終わりだ!」と割り切って使った方が無難なアイテムではあるだろう。
・翌朝の悲鳴
ところが次の日の朝、明るい場所で焚き火台を見て思わず悲鳴をあげてしまった。
なぜなら……
焚き火台がメチャクチャ汚い!!!!!!
一晩にして錆びついてしまったかのような色である。
素人なので想像の範囲ではあるのだが、銅が熱されることによって付着してしまっている状態なのではないかと思う。こすって洗ってみたのだが、この通り。
完全に落とし切ることはできなかった。
もちろん焚き火台は使って行くうちに激しく汚れるものなのでまったく問題はないし、「色が移る場合がある」とも商品に書いてあった。が、朝一で見た時の「錆びてる!」というショックはなかなか大きかったので、使用の際は心の準備をしておいた方が良いだろう。
翌日も焚き火をしてみたところ、部分的に緑色の炎が見られる場所があった。コスパが良いと割り切ればある意味メリットなのかもしれないな。
執筆:高木はるか
Photo:RocketNews24.