職場の人と向かった飲食店の座敷や、取引先に着いたとき。靴を脱いだら親指がひょっこりコンニチハ! 気づいていても、見て見ぬフリでだれも何もいわない。
座っているあいだに爪先の布をギューと伸ばしてズラしてみるものの、立てばまた元通り。あの恥ずかしい思い!
靴の中の違和感に「もしや……」とキモを冷やした経験もおありだろう。そんな一生の恥とは、もうおさらばだ。親指の穴あきを防止してくれる画期的な商品があったぞ。
・「デオセル親指サック」(税込220円)
靴下ブランド「靴下屋」の「親指サック」といい、その名のとおり親指専用ソックスだ。
そもそも靴下やタイツが爪先から痛むのは、親指の爪が原因であることが多いと思う。
親指の爪は厚く頑丈だし、足の形状によっては親指がもっとも長く突き出た人もいることだろう。新品の靴下が長く保たない、履いた当日にストッキングが破れる、なんていう人はおそらく爪があたっているのだ。そこをカバーしてくれる商品だ。
「あらあら小人さんのミトンかしら?」というような小さな袋状のニット。シンプルな形状なので「100均のイス脚カバーでいけるんじゃね?」と思うかもしれない。
しかしよ~く観察すると、厚手のソックスのようにきっちり詰まった編み目に、根元の部分(普通のソックスなら足首にあたるところ)がキュッとすぼまっているなど、職人技とも思えるような非常に「丁寧な仕事」なのだ。
価格はわずか税込220円。ストックして洗い替えできる値段だ。
使われているのは「デオセル」という繊維で、雑菌の増殖を抑え、抗菌や消臭の効果があるのだそう。スポーツ分野で多く使用されている高機能素材だという。この小さな商品に、どれだけの本気を詰めこんでいるんだ。
履いてみると、かなりのフィット感。そのまま歩いても、脱げてくる気配はまったくない。購入したのはレディースだが、同価格でメンズもある。通勤用の靴下が破れる! という男性陣の悩みにも対応。
現在は黒しかないので、ベージュのストッキングだと少々目立つ。けれど絶対に靴を脱がないことがわかっているシーンならアリ。パンプスで走った直後、親指からツーという悲劇を避けられるかもしれない。
黒ストッキングでも、薄手のものだと「なにか履いている」とわかる。こちらも靴を脱がないことが前提。
厚手の黒タイツなら完璧! うっすら透けるけれど、見事に溶け込んで馴染んでいる。もちろん普通の靴下やスポーツソックスだったら間違いない。
履き心地としては、「足袋ソックス」や「5本指ソックス」に近いかもしれない。足指のあいだに布があるので若干の違和感はあるが、すぐに慣れると思う。
なにより安心感がハンパない! 個人差はあるだろうが、「いつも爪先から破れる」という方はぜひ試してみていただきたい。筆者も厚手のタイツなど、布が薄くなってきているのに気づいても「まだいけるだろ」と油断したときに限って外出先で破れる悲劇に何度あってきたことか……。
製造・販売は、全国で「靴下屋」「Tabio」などの靴下ブランドを展開するタビオ株式会社。現在のところ親指サックは「WEB限定」となっているので、オンラインストアをご覧いただきたい。親指で悩む方に全力でオススメだ。
参考リンク:Tabio オンラインストア(メンズ・レディース)
執筆:冨樫さや
Photo:RocketNews24.
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