まただ。大阪王将がまたやった。またまたまたまたクセ強目なネーミングの新商品を発売しやがった。以前に本サイトで取り上げた『弾む焼豚いつかの初恋オムライス』や『大阪の元気いただきます! 道頓堀焼きそば』もネーミング的に問題作だったが、今回は別ベクトルで衝撃作

一体どんな名前かというと……



『ふと思ふ 名もなく 美味しく 麗しい 海老の焼めし』


うん? 和歌かな? と思うかもしれないが、これは紛れもなく商品名である。その証拠に、大阪王将の公式サイトには『ふと思ふ〜』として紹介されている。


ご覧のとおり、雅(みやび)感が尋常ではない。そのため、新商品の中では浮きまくっている。他の新商品のネーミングだって結構なクセの強さなのだが、『ふと思ふ〜』の存在感は異次元。まるで、現代社会に紛れ込んだ平安貴族だ。

それだけに、注文するときには注意が必要。商品名のアクセントを間違えると、周りのお客さんから「あの人、和歌を詠みながらオーダーしてるやん」って思われかねない。状況によっては「ヤバい客来た」と誤解される可能性もある。

ただ商品名を伝えているだけなのにそう思われたらイヤだから、ここは「海老の焼めし」と略してオーダーする方がいいかもしれない。


ちなみに、『ふと思ふ〜』は関東で税込770円、関西では税込760円。2021年10月21日までの期間限定にして店舗限定となっている。販売店舗は関西・関東にある一部のみで、具体的には以下の通り。


【販売店舗】

埼玉県:フレスポ与野店
東京都:岩本町店、エキア曳舟店、笹塚店、目白店、千歳船橋店、ビーンズ赤羽店、調布店、御徒町駅前店、イオンフードスタイル船堀店、南千住店、新宿店、下⾼井⼾店、桜台店、⽤賀店、浜⽥⼭店、菊川店、新⼩岩店、⻄早稲⽥店、世⽥⾕駅前店、⻲有店、尾⼭台店、祖師⾕⼤蔵店、東⻑崎店、喜多⾒店、三河島店、両国店、東松原店、武蔵野緑町栄楽店
神奈川県:エトモ中央林間店、菊名店
⼤阪府:交野駅前店、道頓堀本店、枚⽅⾼⽥店、⽇本橋店、⻑堀橋店


──以上。


店舗自体はそこまで多くないが、当然ながら対応店舗の近くにお住まいの方もいることだろう。そんな人のために1つお伝えしたいのは、『ふと思ふ〜』はただの上品なチャーハンではないってこと。ネーミング的にてっきりおとなしいヤツだと思いがちだが……


ニンニクガッツリ!



エビもニンンク風味がガッツリ!


ってな感じで、味に平安貴族っぽさは無い。強いて言うならご飯部分がややシンプルになっているが、エビ&ニンニクのパンチ力が強く、結果的にワイルドな焼き飯になっている印象だ。


・アクシデント

ちなみに、私が味見がてら『ふと思ふ〜』を注文したとき、あるアクシデントがあった。その結果、焼き飯の味が何倍も美味しくなったような気がするので、余談がてら紹介したい。

何があったのかというと、提供時に店員さんからこう言われたのだ。


「申し訳ありません。調理中にエビを1つ落としてしまいまして……。エビを新たに1つ揚げ直して後でお出ししますので、それだけ少々お待ち下さい


正直なところ、私は中華料理店の具材の量はアバウトなもんだと思っていた。というか、鍋を振っているうちに多少落ちるのは当たり前だと思っていたが、『ふと思ふ〜』はそうじゃないらしい。さすがネーミングが貴族。

そして数分後。エビだけ新たに来たと思ったら……


うん?


2尾?


「1尾だけのはずでは?」って目で店員さんを見たところ……「サービスで1つ付けときました」と言って笑った。もうこれだけで、私にとって『ふと思ふ〜』は忘れられない味になった。正式な商品名は今も覚えられないのだけれど。

参考リンク:大阪王将「3種の期間限定メニュー」 「ふと思ふ〜販売店舗(PDF)」
執筆:和才雄一郎
Photo:RocketNews24.

▼というわけで、コレは本来よりエビが少ない状態。