
海外におけるSUSHIの人気は結構スゴイ。私が現在滞在しているスペインでも、市街地を歩けばほぼ確実に何軒かの寿司屋に出くわすほどだ。そんなスペインのスーパーで見つけたのが『SUSHI MEAL KIT』……直訳すると「寿司の材料一式」。
価格は8.19ユーロ(約1062円)なので、本当にこれだけで寿司が作れるのなら安い。しかしパッケージからはどことなく怪しげな雰囲気が漂う……これは……どっちだ?
・買った
ちなみにスペインでは寿司の材料を個別で揃えることも可能だが、日本米が500グラム3.9ユーロ(506円)、海苔が2.15ユーロ(約279円)、寿司酢が4ユーロ(約519円)、ねりワサビが2.5ユーロ(324円)……といった具合に、そこそこ値が張る。
そこへきてSUSHIキットの中身は、ちょうど2〜4人前くらいの各材料がセットになっているのだ。ここでいう寿司とはどうやら巻き寿司のことらしく、立派な「巻きす」もついているぞ。
発売元の『BLUE DRAGON』はイギリス生まれのアジア食材ブランド。ちょっと意味がよく分からないが、アメリカ、ヨーロッパ、オーストラリアを中心に広く展開しているらしい。
【SUSHIキット中身】
・大判のり(4枚)
・米2袋
・醤油2袋
・わさび2袋
・寿司酢
・巻きす
・割りばし2本
う〜む。割りばしに印刷された「山本山」の文字が気になって仕方ない。でもそれより気になるのは……
生米の入った袋にポツポツと穴が空いていること。米は密封性の高い容器で保存するのが鉄則のはずだ。これは大丈夫なのか……?
説明書きをよく読むと、どうやら袋のまま湯にかけるスタイルらしい。水の分量や火加減などは指示されておらず、加熱時間も「15〜20分」とアバウトだ。マジなのか。本当に大丈夫なのか……?
・衝撃の炊飯方法
説明書きによると、袋入りの生米をそのまま「塩水」に入れて煮るとのこと。し、塩……? 塩分濃度についても記載はない。仕方なくひとつまみの塩を加えて加熱開始。
日本で米を炊く場合、あらかじめ米を水に浸けて吸水させておくのが一般的だが、今回そういった指示はないので説明書きに従う。
おっ? 米がふくらんできたな。なるほどポツポツ穴から少しずつ袋の内部に水が入る仕組みか。これでホントにおいしいお米が炊けたらスゴイ。日本も今すぐ導入するべきだ。
そして18分後……
なんかそれっぽく炊き上がった!
説明書きによると「米を袋からあけて水分をよく切る」とのことだ。確かに少しベチャっとしているが、見た目は普通に炊けたライスである。ひょっとして、ひょっとするのか…………?
………………マズイ。
米にはカチカチの芯が残っており、ボソボソとして非常においしくない。ヤバイ。説明書にはないが、ラップに包んで「蒸らし」の工程を行ってみよう…………うん。やはりマズイ。物理的には食べられるが、好んで食べたくはない感じだ。
日本人の私が説明書きを忠実に守ってもこのありさまなのだから、炊飯に慣れていない欧米人ではもっと悲惨なものが炊き上がる可能性も高いだろう。日本人として、SUSHI好きの外国人が悲しい思いをするのはつらい。
そもそも鍋で米を炊くのはかなり簡単である。このような穴あき袋より、普通に米を炊く方法を明記すれば済むのではないか……と個人的には思った。いやはや、それにしてもマズイ。寿司酢で中和されてくれればいいのだが……。
・それでも楽しい「巻き」作業
さてSUSHIキットには寿司を作るための材料が全て入っているものの、寿司ネタだけは自分で準備する必要がある。
私がスペインで新鮮な寿司ネタを入手した方法については以前の記事を参照していただきたい。
パリパリの海苔を巻きすに乗せて……
シャリとネタを乗っける。そういえば巻き寿司を作るのは初めてだ。なかなか楽しいな。
エイッ! と思い切りよく巻けば……
簡単に巻き寿司の完成! これには外国人もきっと「アメージング!」と言うだろう。
完成した寿司は……シャリのボソボソ感をネタと海苔が懸命に補い、「それなりに食べられる」というレベルにまで到達。異国で私が感じていた “寿司欲” は半分くらい満たされた。
お手軽さはピカイチのSUSHIキット。日本人として「外国人がこれで寿司との間違った出会いをしてしまわないか」と少し不安ではあるものの、まぁ舌の肥えた彼らのことだ。きっとこれを機に「SUSHI JAPAN 米の炊き方」とか検索してくれるだろう。頼むぞ〜マジで。
参考リンク:BLUE DRAGON
執筆:亀沢郁奈
Photo:RocketNews24.
亀沢郁奈















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